ちょっと前に「HP ProDesk 405 G6 SFF/CT 購入。」と、いうエントリを書きました。ことのときから 13.0-STABLE を利用するようになりました。
ただし、CURRENT とか STABLE というのはある意味ナマモノであり『ちゃんと動作するタイミング』というのがあるので、一旦、正常動作しているソースツリーにぶち当たるとそれをずっと使い続ける。と、言う状態だったのですが、最近、風の噂で Intel Wi-Fi 6 AX200 がどうやら動作するようになって来た。と、言う話題が出ていたので、いよいよ試してみようか。と・・。
上のエントリの中でも試しているのですが、このときは見事に玉砕していたのですけどもね。
と、いうことで git で STABLE の /usr/src のソースコードをどうやって持ってくるのか、ちっとも解らない。ググッても、ちっとも解らない・・。orz
http://ftp.iij.ad.jp/pub/FreeBSD/snapshots/amd64/13.0-STABLE/
とりあえず、ここにアクセスしてみた。なるほどー。snapshot なので定期的に更新されているようですね。ここから src.txz の たー玉をゲット。 /usr/src に展開したあと make buildworld 系おまじないをかけて、そこはかとなく新しい /usr/src/sys/contrib/dev/iwlwifi/ が存在していて if_iwlwifi.ko カーネルモジュールがインストールされる環境が整ったのでありました。
さてと、ここからは実際に kldload if_iwlwifi.ko して利用してみましょう。あ、今回は ThinkPad X13 で試しました。こいつには Intel AX200 が付いているしいよいよいもって使ってみたいのでね。
参考になるのは以下の URL です。
https://wiki.freebsd.org/WiFi/Iwlwifi
と、いうか、今のところ、ここしかない感じ。あと、freebsd-wireless な ML のスレッドを追いかけるしかないです。
https://lists.freebsd.org/archives/freebsd-wireless/
まずはじめに /boot/loader.conf に if_iwlwifi_load=”YES” を書くところから始めるのですが、これ書くと以下のエラーがドドドと表示されて iwlwifi のファームウェアが正しくロードできないようです。
|
なんか、調べてみると、上記の現象は /boot/loader.conf から if_iwlwifi.ko を kldload した場合、ファームウェアが格納されるメモリが無くなってしまって正しいサイズのファームウェアがロードできない状態らしい。なので /etc/rc.conf に書いたほうが良い。とのことでした。
こんな感じ。
|
僕のは Renoir なマシンなので、amdgpu.ko と一緒にロードさせてあげます。で、再起動すると、今度は無事に動作しそうな雰囲気です。とりあえずは pciconf -lv で確認してみましょう。
|
Wi-Fi 6 AX200 に違うドライバ、例えば iwm0 などが割り当てられていた場合、 WiFi/Iwlwifi にも書いてあったとおり
|
してみて、ちゃんと iwlwifi0が割り当てられることを確認しましょう。無事に割り当てることができたら第一関門突破です;-)。
さてと。無事に認識したようなので、次に /etc/rc.conf に設定を書きます。僕の場合はこかん感じで。
|
しかし、全く起動時に反応してくれない。しょーがないので起動時の利用は諦めるしか無い雰囲気・・。
一応、有効化するためのスクリプトと、いうかコマンドを並べてみました。
|
上のコマンドを順番に打っていくと・・。
|
mode 11ac を受け付けてくれず、他に WPA と DHCP オプションが機能してくれないようです・・。orz。
一応確認してみると、
|
802.11ac で接続してもらって、速さを体験したいのに、なんで 11a でしか接続しないのだろう・・。ちなみに ifconfig は ssid の他に bssid も合わせて指定していて 802.11g ではない 5GHz 帯の AP に接続するように調整しています。ヘタるすと 802.11n とか 802.11g に(『で』が正解か?)接続してしまう場合もあります。
この状態でスピードサイトにアクセスして計測してみると、ダウンロードで 20Mbps 下回る程度、アップロードでも 10Mbps 程度の速度しか出ません。
あれあれ? iwlwifi0 って 802.11ac と ax に対応しているんじゃないの? どうしてこんな遅いの!? ちょっとガクゼンとしてしまいました・・。 orz
このブログでは今までもう何回も FreeBSD で動作する WiFi USB ドングルについて記載してきました。
「FreeBSD 12.0-RELEASE から if_rtwn が利用可能ななった。」など。
REALTEK の RTL88 系チップは 802.11ac に対応していて、ドライバは rtwn0 を利用するとこにより 5GHz 帯に接続できるぜぃ。みたいな感じで AX200 が利用できない状態においては非常に効果的に機能する WiFi ドングルでした。最近の FreeBSD 12.2-RELEASE 以降では問題なく利用できる状態。
ただ、こちらもやはり 20Mbps 程度と、FreeBSD で利用すると速度が出ていなかった・・。なので、 802.11ac に対応した iwlwifi0 で『Windows 並にバリバリ速度でるのかな? ワクワクっ!!』などと期待感大だったのに、ちょっと裏切られた感じ・・。
今まで USB ドングル利用していた WiFi はオンボードのチップが使えるようになって、 USB ポートが一個空いたねぇ。な感じ。速度的には変わらないし、 /etc/rc.conf に記載した内容が起動時に反映されないし・・。
13.1-RELEASE ではもう少しマトモになるかもしれないけど、速度的には望めないとなると、悲しい部分が・・。orz
と、いうことで /etc/rc.conf に記載してブート時に利用可能になるまで、もうすこし rtwn0 を利用し続けるかなぁ・・。