2月 162025
 

今まで購入した「NiPoGi GK3Pro ミニ PC」や「Beelink MINI S」は Intel の Atom 系の CPU だったのだけど、今度は AMD Ryzen7 の CPU 搭載ミニ PC を購入しました。

まぁ、AMD Ryzen7 搭載ミニ PC が欲しかった。と、いうのもあるのですが、一番は USB Type-C がついているモノが欲しくなった。と、いうのが大前提としてありました。モバイルサブディスプレーなどは HDMI ではなく USB Type-C のものがそれなりに存在しているし、そーいうのに接続できるミニ PC が欲しくなった。と、いうことですね。

 
amazon で購入しましたが、注文したのは 2024/12/29 で、正月休みにこれで遊べたら嬉しいなぁ。なんて思っていましたが、配達されたのが、明けた 2025/01/18 でした。あらま・・。
まぁ、このミニ PC は 2022 年に発売されたようで、今はもう売ってないみたいです。僕が買ったタイミングで、多分、既に在庫一斉セール状態だったのかもしれません。だって、以下のスペックなのに 40,154yen で、そこにポイント還元で 400 ポイントくらいもらったので、実質 30,000yen 台で購入することができました。

  • CPU: Ryzen 7 5800H (3 コア/16 スレッド)
  • Memory: 16GB (DDR4 SO-DIMM 8GBx2)
  • SSD: PCIe M.2 2280 SSD 512GB

 
多少古い製品で、既にディスコンとはいえ、新品でこのスペックであればサブ機として十分です。
届いた箱を早速開けました。中に入っていたのはこんな感じ。

写真中央のちょっと上の黒い個体が本体で、右の説明書の下にあるのが、100W の USB Type-C のアダプターです。 USB Type-C のポートが二つあり、一個はミニ PC 本体への電源供給。もう一個は他の機器の充電用。なのだと思い、試しましたが PC に電源供給して起動している最中にもう一個の USB-C ポートに接続したら、PC 本体の電源が落ちてしまいました(g_g)。ダメじゃん・・orz。

本体の下の袋にはいっているのが S-ATA コネクタです。マザーボードに接続してミニ PC 本体に S-ATA の 2.5 インチ SSD などを追加可能です。早速、余っていた SSD を中に入れました。

全体のスペック、筐体の雰囲気などはこんな感じです。

 
このミニ PC 使い方ですが、どうしよう・・。

以前購入した NiPoGi GK3Pro ミニ PC は Windows11 Pro がインストールされていて、かつ FreeBSD でデスクトップ環境もフルで KDE6+Plasma6 が入っているマルチブートな環境で利用していますが、メインでの利用は FreeBSDで、それを bhyve サーバとして、利用していて仮想マシンが 3 台動作しています。

今回購入したのは Windows11 Pro の専用機に使用かなぁ。と、なったのであります。

 
まぁ、中国産のミニ PC は基本 OS 再インストール必須なので、今回も全て削除してから Windows11 Pro を再インストール。アクティベーションキーは BIOS(UEFI) 中で持っているので、サクっと再インストールできました。また、 Atom 機とは違い使っているデバイスも AMD 系 PC の一般的なものなので、あちこちから拾ってくる手間いらずで嬉しいです。

探し回ったのは WiFi と Bluetooth のドライバくらいでしょうか。最近は AMD の CPU 搭載 PC は MediaTek のものを利用しているケースが多いので、それだけ拾ってきました。

普段は FreeBSD の pciconf -lv を貼り付けるのですが、今回は FreeBSD はインストールしないので「デバイスマネージャー」のキャプチャを貼り付けておきます;-)。

さてと。 Windows 専用マシンとして利用するのにどうしよう。などと思ったのですが Oracle VirtualBox をインストールして、そこに FreeBSD/amd64 14.2-RELEASE をインストールしてみたいと思います。

と、いうのも Oracle VirtualBox はバージョンが 7.1.6 になって、MS ゴシックのギザギザしたフォントが変更になり、ちゃんとアンチエイリアスが効いたフォントで表示されるようになりました。また、Qt5 から Qt6 にフレームワークが変更になり、ロゴのアイコンまで変更になり「お。なんか良い感じじゃーん。」となっているのであります。

 
では、ここから FreeBSD/amd64 14.2-RELEASE をインストールして、X まで動作させていきます。

1. VirtualBox 7.1.6 を拾ってきてインストール
2. VirtualBox 7.1.6 Extension Pack を拾ってきてインストール
3. FreeBSD の iso ファイルを拾ってくる
4. FreeBSD をインストール

 
端折りましたが、ここまで大丈夫でしょうかね。

で、今回は X まで動作させるので、当然 KDE6 をインストールします。
他のマシンで既に KDE6+Plasma6 が動作しているので、そのマシン上で以下のコマンドを実行すれば、pkg を生成してくれます。

# pkg create -n -g -o /usr/ports/packages/All -a

 
あとは今回 Virtialbox にインストールした FreeBSD 側で /usr/ports/packages/All を NFS マウントするなり /usr/ports/packages/All/* を scp で取ってくるなりして pkg add kde-6.2.5.24.12.2.pkg などすれば 一気にインストールされます。また、 xorg-7 や emacs-29.4 などを pkg add するのも良いでしょう。

と、いうか、僕の場合、メインの ports コンパイルマシンがあって、そこでコンパイルして pkg create して NFS サーバ上に置いて、他の FreeBSD は NFS マウントして pkg add しています。 FreeBSD サイトを利用した pkg install はほぼ利用していないです。 pkg install すると、僕の make config とは合わないので、あまり利用していません。

 
と、いうこどて、 Xorg をインストールして KDE6+Plasma6 までインストールが完了しました。と、いうことで Xorg を起動させましょう。

今回 VirtualBox で FreeBSD を動作させるには以下のサイトが参考になるかと思います。

https://docs.freebsd.org/en/books/handbook/virtualization/#virtualization-guest-virtualbox

 
virtualbox-ose-additions を emulators/virtualbox-ose-additions からインストールします。 Xorg 使う版をインストールします。その後、 /etc/rc.conf に以下の行を追加。

vboxguest_enable="YES"
vboxservice_enable="YES"

 
続いて /usr/local/etc/X11/xorg.conf.d/ 配下の xorg.conf の設定です。 今の Xorg は結構自動で設定認識して動作するので設定は不要かもしれないです。僕の場合の設定を記載します。

o. 00-module.conf

Section "Module"
    Load  "GLcore"
    Load  "drm"
    Load  "fb"
    Load  "vgahw"
    Load  "shadow"

    SubSection "extmod"
        Option      "omit xfree86-dga"
    EndSubSection
EndSection

Section "DRI"
    Group "video"
    Mode 0666
EndSection

Section "ServerFlags"
    Option      "StandbyTime" "3"
    Option      "SuspendTime" "5"
    Option      "OffTime"     "10"
    Option      "AIGLX"       "True"

#   Option      "AllowEmptyInput" "off"
#   Option      "AutoAddDevices"  "off"
EndSection

 

o. 10-monitor-screen.conf

Section "Monitor"
    Identifier     "Monitor0"
    VendorName     "Monitor Vendor"
    ModelName      "Monitor Model"
EndSection

Section "Screen"
    Identifier     "Screen0"
    Device         "Card0"
    Monitor        "Monitor0"
    DefaultDepth    24
    Option         "NvAGP"

    SubSection "Display"
        Viewport   0 0
        Depth     24
    EndSubSection
EndSection

 

o. 20-video.conf

Section "Device"
    Identifier "Card0"
    Driver "vboxvideo"
    VendorName "InnoTek Systemberatung GmbH"
    BoardName "VirtualBox Graphics Adapter"
EndSection

 

o. 50-keyboard.conf

Section "InputClass"
    Identifier      "AT Keyboard"
    MatchIsKeyboard "on"
#   Driver      "kbd"
    Driver      "evdev"
#   Option      "XkbRules"   "xorg"
    Option      "XkbRules"   "base"
    Option      "XkbModel"   "jp106"
    Option      "XkbLayout"  "jp"
#   Option      "XkbOptions" "ctrl:swapcaps"
EndSection

 

o. 60-mouse.conf

Section "InputDevice"
        Identifier      "Mouse0"
        Driver          "vboxmouse"
        Option          "Protocol"      "auto"
#       Option          "Device"        "/dev/sysmouse"
        Option          "Buttons"       "5"
        Option          "ZAxisMapping"  "5 4 6 7 8 9"
EndSection

 
Xorg でディスプレーを表示させたり、キーボードやマウスを認識させたり、マウスホイールを動作させたりするには VirtualBox 側の「設定」が重要になってきます。

必要な設定内容を抜き出しました。

  • 「システム」の「ポインティングデバイス」は[PS2 マウス]を選択
  • 「システム」の「EFIを有効化」にチェック
  • 「システム」の他の「拡張機能」も必要に応じてチェック
  • 「ディスプレイ」の「グラフィックコントラー」は[VBosSVGA]を選択
  • 上記の設定を有効にすることにより一番下に「無効な設定が見つかりました」となるがとりあえず無視して[OK]を押す
  • CPU やメモリ容量については自分の好みでチョイス

 
こんな感じで設定して、 FreeBSD を起動して Xorg を起動すると動作してくれると思います。

ただ、一点。マウスのホイール機能がいまいち怪しい動作です。どうやら VirtualBox の他の機能に食われているようです。

FreeBSD の画面のメニューから「入力」をクリックして「マウス統合」を無効にしてみてください。

「マウス統合」を無効にすると、FreeBSD のウィンドから他のウィンドに移動する際、左 Ctrl ボダンを押す必要があります。シームレスにマウスが動作しません。しかし、VirtualBox の FreeBSD ではホイール機能はちゃんと動作するようになりました。ただ、ダブルクリックしてコピーしようとしたとき、下にちょっとズレたり、あまり使い勝手が良くないような・・。

このあたり、趣味の世界で利用方法を選択してください。

 
今回、初めてコッテリと Windows 側で FreeBSD を設定してみました。普段は PC 買ったら即『マルチブート』が鉄則になっていたので、まぁ、ある意味良い体験でした。これで、Windows 上の VirtualBox で FreeBSD が動作することも確認できたし、まぁ良しとするですかねぇ。

ちなみに、今回購入したミニ PC で World of Warships なるゲームを試してみましたが 3 分に一回落ちるとか、結構悲惨。ファイナル・ファンタジーのベンチマークとか走らせたら 1920×1080 のフル HD で 2700 とか。ゲームにはちとつらいか・・。

2月 062025
 

kde.org から KDE6 がリリースされて、FreeBSD では長らくベータ版だったのですが、いよいよ 2025/2/3 に、ports-current に降ってきました。以前「FreeBSD に KDE5 が降ってきた。」と書いたのは 2018 年 5 月で、その間ずっと KDE5 と Plasma5 を使っていたのですが、今回、めでたくバージョンアップです。

今回は KDE5+Plasma5 から KDE6+Plasma6 へのバージョンアップ編として書いてみたいと思います。

KDE5 から KDE6 へのバージョンアップについては、以下の項目に付いて重点的に考慮しつつインストールしてみたいと思います。

  • QT5 との決別
  • fcitx は 4 系から fcitx5 へ移行
  • fcitx5 への移行に伴う mozc のバージョンアップ

内容が似ているようないないような雰囲気ですが、簡単に説明すると、そもそも KDE6+Plasma6 になると QT5 が不要になり、 KDE6+Plasma6 は QT6 へ移行していきます。また、QT5 と QT6 では qt アプリケーションの中でも同居できないモノがあり conflift が発生するので QT6 への移行は必須となります。

QT5 を使っているアプリケーションが色々あるよなぁ。と、思うのですが、上記でいうと mozc-tools が QT5 を利用しているので、これを QT6 を利用しているバージョンに移行する必要があります。するっていと、 fcitx は 4 系から fcitx5 へ移行。と、なります。

では実際にインストールしてみます。環境としましては、 FreeBSD/amd64 14.2-RELEASE において、現在、 KDE5+Plasma5 がインストールされている状態のところに ports から x11/kde をインストールするところから始めます。

次に fcitx5 をインストールして、最後に mozc をインストールして、環境を整えます。

 

1. kde6 のインストール
まず、その前に不要なものを削除しましょうか。

# pkg delete kde5-5.27.11.23.08.5_2
# pkg delete ja-fcitx-mozc-2.23.2815.102.01_25 ja-mozc-el-2.23.2815.102.01_25 ja-mozc-server-2.23.2815.102.01_25 ja-mozc-tool-2.23.2815.102.01_25
# pkg delete fcitx-qt5-1.2.7 zh-fcitx-4.2.9.9 zh-fcitx-configtool-0.4.9_2
# pkg delete sddm
# pkg autoremove
#
# pkg info | grep qt5- | awk '{print "pkg delete -fy " $1}' | sh -x
# pkg info | grep kf5- | awk '{print "pkg delete -fy " $1}' | sh -x
# pkg info | grep plasma5- | awk '{print "pkg delete -fy " $1}' | sh -x
#
# portmaster -a
#
# cd /usr/ports/x11/kde
# make install
# cd /usr/ports/x11/sddm
# make install
#

 
大体こんな感じでしょうか。そして、そのあと x11/kde をインストールします。
一点気をつけるのが x11/plasma6-plasma の make config のオプションです。

下の「Install Plasma 6 integration plugins for Qt5 applications」にチェックを付けてコンパイルすると、ドドドと QT5 関係のソフトウェアが入ってしまいます。なので、チェックは外したほうが良いです。
それにしても、ここからインストールされる qt アプリはどうして QT5 と QT6 で conflict を起こさないのだろう・・。不思議だ。

まぁ、速いマシンで約半日。と、いう感じでしょうか。

まっさらな状態から KDE6+Plasma6 をインストールするときは素直に下の二つの make install を叩けば良いでしょう。あ。その前に 既存のインストールされているものを portmaster -a で最新の状態にしておきましょう。

 
インストールが完了した KDE6 と、以前利用していた KDE5 との違いはあまり感じられません。まぁ、themes で色々カスタマイズしているしているので、それはそれで今まで利用していた自分の環境が引き継がれるかと思います。
ただ、QT5 から QT6 になった関係で themes やアイコンが引き継がれない場合があるので、その場合は「ソフトウェアセンター」から再インストールしましょう。

KDE6+Plasma6 になって一番変わったのは「設定」アプリでしょうか。左側の並び順がごそっと変わりました。一番上に[入力/出力デバイス]が来て、[接続されたデバイス]とか、[外観とスタイル]は結構下に移動しました。

あとは、現在動作確認中です。特に問題なく動作しています。

 

2. fcitx5 のインストール
次に日本語入力である fcitx5 をインストールします。 fcitx の 4 系は今までは ports では chinese/fcitx にありましたが fcitx5 では textproc/fcitx5 になります。 textproc/ の下に fcitx5 関連のものが色々入っているのでこちらをインストールします。

# cd /usr/ports/textproc/fcitx5
# make install
# cd ../fcitx5-qt
# make FLAVOR=qt6 install 
# cd ../fcitx5-gtk
# make install
# cd ../fcitx5-m17n
# make install

 
こんな感じで OK です。 fcitx5-qt は FLAVOR=qt6 を指定して QT6 対応のものを作成します。
fcitx5-gtk は Firefox や Thunderbird など GTK アプリで日本語入力をする場合に必須ですので、インストールします。 falkon などは QT6 アプリなので fcitx5-gtk は不要で日本語入力ができます。
GTK アプリで日本語入力する場合は環境変数が多少変わりました。以下のように指定すると良いでしょう。

export QT_IM_MODULE=fcitx
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx

 
GTK_IM_MODULE は、多分今まで xim と指定していたかと思いますが、 fcitx5 からは fcitx と指定してください。これで Firefox でも日本語が打てるようになります。

 
fcitx5 を利用していて、もうひとつ困るのが設定についてです。KDE6 のパネルにウィジェットとして「入力メソッドパネル」を追加すると、日本語キーボードと mozc の切り替え、または動作モードが表示されますが、「インプットメソッドを設定」で fcitx5 のオン/オフやキーバインドの設定をするのですが、これには textproc/fcitx5-configtool が必要になります。がっ!! しかし、 textproc/fcitx5-configtool をコンパイルすると QT5 のファイルがドドドとインストールされてしまいます。で、QT6 のファイルと conflict が発生します。結構痛い・・。

一時的に textproc/fcitx5-configtool をインストールして、fcitx5 の設定が完了したらサクっと、 textproc/fcitx5-configtool を pkg delete して、かつ、 pkg autoremove して conflict した QT6 のアプリを再インストールするのが良いかと思われます。

 
fcitx5-configtool で設定した情報は ~/.config/fcitx5/config の設定ファイルとして保存されます。と、いうことは、このファイルを使い回せば大丈夫なわけですね。

せっかくなので、ここに僕の ~/.config/fcitx5/config を貼り付けておきましょう。
これをそのまま自分の環境に置くと textproc/fcitx5-configtool のインストールが不要になります。

[Hotkey]
# トリガーキーを押すたびに切り替える
EnumerateWithTriggerKeys=True
# 次の入力メソッドに切り替える
EnumerateForwardKeys=
# 前の入力メソッドに切り替える
EnumerateBackwardKeys=
# 切り替え時は第1入力メソッドをスキップする
EnumerateSkipFirst=False

[Hotkey/TriggerKeys]
0=Shift+space
1=Henkan
2=Muhenkan

[Hotkey/AltTriggerKeys]
0=Shift_L

[Hotkey/EnumerateGroupForwardKeys]
0=Super+space

[Hotkey/EnumerateGroupBackwardKeys]
0=Shift+Super+space

[Hotkey/ActivateKeys]
0=Hangul_Hanja

[Hotkey/DeactivateKeys]
0=Hangul_Romaja

[Hotkey/PrevPage]
0=Up

[Hotkey/NextPage]
0=Down

[Hotkey/PrevCandidate]
0=Shift+Tab

[Hotkey/NextCandidate]
0=Tab

[Hotkey/TogglePreedit]
0=Control+Alt+P

[Behavior]
# デフォルトで有効にする
ActiveByDefault=False
# フォーカス時に状態をリセット
resetStateWhenFocusIn=No
# 入力状態を共有する
ShareInputState=No
# アプリケーションにプリエディットを表示する
PreeditEnabledByDefault=True
# 入力メソッドを切り替える際に入力メソッドの情報を表示する
ShowInputMethodInformation=True
# フォーカスを変更する際に入力メソッドの情報を表示する
showInputMethodInformationWhenFocusIn=False
# 入力メソッドの情報をコンパクトに表示する
CompactInputMethodInformation=True
# 第1入力メソッドの情報を表示する
ShowFirstInputMethodInformation=True
# デフォルトのページサイズ
DefaultPageSize=5
# XKB オプションより優先する
OverrideXkbOption=False
# カスタム XKB オプション
CustomXkbOption=
# Force Enabled Addons
EnabledAddons=
# Force Disabled Addons
DisabledAddons=
# Preload input method to be used by default
PreloadInputMethod=True
# パスワード欄に入力メソッドを許可する
AllowInputMethodForPassword=False
# パスワード入力時にプリエディットテキストを表示する
ShowPreeditForPassword=False
# ユーザーデータを保存する間隔(分)
AutoSavePeriod=30

 

以上で fcitx5 のインストールは終わりです。

ただ、fcitx5 を利用するようになると、今度は japanese/fcitx-mozc が利用できなくなります。 japanese/fcitx-mozc を利用しなくなるので合わせて japanese/mozc-server も利用しなくなります。と、いうことで fcitx5 に対応した fcitx5-mozc を利用することになるのであります。

と、いうことで次へ。

 

3. fcitx5-mozc のインストール
FreeBSD-users-jp な ML でも何回か投稿がありました。ports-current の fcitx-mozc の mozc のバージョンは ja-fcitx-mozc-2.23.2815.102.01_25 ですが、 fcitx5 に対応した mozc は ja-fcitx5-mozc-2.31.5712.102_6 という、先進的なバージョンになります。

まずは、情報収集として以下の URL を確認します。

https://lists.freebsd.org/archives/freebsd-users-jp/2024-July/000379.html
https://github.com/kdeguchi/mozc-ports

 
では、インストール手順ですが、まず上の URL の github.com から mozc-ports-main.zip をダウンロードして展開し /usr/ports/ 配下に設置します。

# wget https://github.com/kdeguchi/mozc-ports/archive/refs/heads/main.zip -O mozc-ports-main.zip
# unzip mozc-ports-main.zip
# cp -pr mozc-ports-main /usr/ports/mozc-ports
# cd /usr/ports/mozc-ports/japanese/
# ls 
fcitx-mozc/   fcitx5-mozc/  ibus-mozc/    Makefile.inc  mozc-el/      mozc-server/  mozc-tool/    uim-mozc/

 
こんな感じです。で、/etc/make.conf に一行追加します。

# fcix5-mozc compile
OVERLAYS+=/usr/ports/mozc-ports

 

これで準備が整いました。コンパイルしていきます。
ちなみに mozc は最新版です。 mozc-ports/devel/bazel8 も合わせてインストールされて openjdk18 など java 関係のごついのが色々インストールされます。コンパイルにそれなりの時間がかかります。

# cd /usr/ports/mozc-ports/japanese/fcitx5-mozc/
# make install
# cd ../mozc-server
# make install
# cd ../mozc-tool
# make install
# cd ../mozc-el
# make install
# 

 
コンパイルは時間はかかりますが、順調に進むと思います。 python3 が BUILD_DEPENDS と RUN_DEPENDS で必要になります。既存でインストールされている python3.11 などを /usr/local/bin/python3 へと symlink する lang/python3 がインストールされます。

無事にコンパイルできて、インストールして、使えるようになったでしょうか?

僕の場合は特に問題なく動作しましたが、ただ、一点。 mozc-el がダメで emacs 中で日本語が利用できなくなりました。どうも /usr/local/libexec/mozc_emacs_helper が起動されない雰囲気です。色々試したけどやっぱりダメで emacs-lisp 部分の /usr/local/share/emacs/29.4/site-lisp/mozc/* のファイルを ja-mozc-el-2.23.2815.102.01_25 の、つまりは japanese/mozc-el がインストールしたものと入れ替えたら無事に動作しました。入れ替えるファイルは emacs-lisp の部分のみなので、mozc のバージョンに引きずられることもなく、無事に動作して一安心。

 
とまぁ、これで KDE6+Plasma6 と QT6 がインストールされ、日本語入力もできるようになり KDE5+Plasma5 から KDE6+Plasma6 と QT6 への移行が完了しました。

ただ、残りほんの少し QT5 を利用しているアプリが存在します。その一つが sddm になります。おかげで deskutils/plasma6-sddm-kcm をインストールして themes を別のに選択しても反映されない。とかが起きています。
あと、 KDE 系とは直接関係ないですが、 vlc も QT5 のライブラリを利用しています。今のところ最後の QT5 利用アプリはこの二つ。 pkg info | grep qt5- | wc -l すると 16 となっています。

 
あ。KDE6+Plasma6 の Wayland についてちょっと触れておきます。 sddm から Plasma (Wayland) を指定してログインしてもすぐに sddm の画面に戻ってしまい、 Wayland では利用できません。
sddm でのログイン時のログは ~/.local/share/sddm/wayland-session.log に保存されているので確認することができます。僕の環境では以下のログが出力されていました。

kwin_core: Could not determine the active graphical session
kwin_wayland_drm: failed to open drm device at "/dev/dri/card0"
kwin_wayland_drm: No suitable DRM devices have been found

 
なんか、AMD CPU と、そこに搭載されているグラフィックチップでは Wayland が動作しないようです。 nVidia とか Intel なGPU なら動作するかもしれんです・・(g_g)。

 
と、いうことで、ほぼ完全に移行が完了しました。これからドンドン使い込んでいきたいと思います。
KDE については KDE5 のときもそうでしたが、時々パラパラっとエントリ書いていますので、もしかしたらまた書くかもです。

 
あ。 japanese/mozc-server あたりは最新の 2.31.5712.102 にならないのかな? (独り言)

11月 102022
 

僕が持っている色々な PC は WindowsOS と FreeBSD でマルチブートしています。デスクトップ PC の場合は M2.SSD の他に SATA 2.5 インチ SSD と、更に USB HDD を接続して、全てのストレージは NTFS と UFS (ZFS ではない;-) に分割して、どちらの OS でも高速アクセスと、ビッグデータ蓄積領域を確保している状態です。

普段は FreeBSD を利用しているのだけど、たまに Windows11 を起動してアプリを利用したり、蓄積していたデータをファイルサーバにアップして、再度 FreeBSD を起動してファイルサーバから取ってくる。とかしていましたが、今後はそーいう動作は必要なくなります。

FreeBSD 13.1-RELEASE (正確には 13.0-R 辺りからかな?) では NTFS 領域がマウントできて、かつ FreeBSD から rw アクセスが可能となりました。 sysctl で vfs.usermount=1 などとすると、一般ユーザ権限でマウントして、かつ、設定によっては自動的にマウントできたりします。

そして KDE5 などを使っていると dolphin (KDE5 のファイルマネージャ) から簡単にアクセスできるようになります。

設定方法について、順番に見ていきましょう。

 
1. ports からインストール
まずは ports から sysutils/fusefs-ntfs をインストールします。そして /boot/loader.conf に以下の行を書きます。

fusefs_load=”YES”

 
これで完了です。

 
2. 実際にマウント
僕のデスクトップ PC の場合、 FreeBSD の起動時に以下の SSD と HDD が認識されています。

$ dmesg | grep nvd
nvd0:  NVMe namespace
nvd0: 488386MB (1000215216 512 byte sectors)
Trying to mount root from ufs:/dev/nvd0p5 [rw]...
$
$ dmesg | grep da0
ada0 at ahcich1 bus 0 scbus1 target 0 lun 0
ada0:  ACS-4 ATA SATA 3.x device
ada0: Serial Number S5RRNF1R566155H
ada0: 600.000MB/s transfers (SATA 3.x, UDMA6, PIO 512bytes)
ada0: Command Queueing enabled
ada0: 953869MB (1953525168 512 byte sectors)
da0 at umass-sim0 bus 0 scbus6 target 0 lun 0
da0:  Fixed Direct Access SPC-3 SCSI device
da0: Serial Number DCC77FFFFFFF
da0: 40.000MB/s transfers
da0: 3815447MB (7814037168 512 byte sectors)
da0: quirks=0x2
$
$ gpart show /dev/nvd0
=>        34  1000215149  nvd0  GPT  (477G)
          34        2014        - free -  (1.0M)
        2048      532480     1  efi  (260M)
      534528       32768     2  ms-reserved  (16M)
      567296   629467136     3  ms-basic-data  (300G)
   630034432    20971520     5  freebsd-ufs  (10G)
   651005952   167772160     6  freebsd-ufs  (80G)
   818778112   125829120     7  freebsd-ufs  (60G)
   944607232    41943040     8  freebsd-ufs  (20G)
   986550272    12124160     9  freebsd-swap  (5.8G)
   998674432     1529856     4  ms-recovery  (747M)
  1000204288       10895        - free -  (5.3M)
$
$ gpart show /dev/ada0
=>        34  1953525101  ada0  GPT  (932G)
          34       32734     1  ms-reserved  (16M)
       32768   819200000     2  ms-basic-data  (391G)
   819232768  1134292367     3  freebsd-ufs  (541G)
$
$ gpart show /dev/da0
=>        34  7814037101  da0  GPT  (3.6T)
          34       32734    1  ms-reserved  (16M)
       32768  4096000000    2  ms-basic-data  (1.9T)
  4096032768  3718004360    3  freebsd-ufs  (1.7T)
  7814037128           7       - free -  (3.5K)

 
nvd0 が M2.SSD で / パーティション他がある、メインの SSD です。
ada0 は SATA SSD で da0 は USB HDD です。全て WindowsOS と FreeBSD で半分ずつ (NTFS と UFS で半分ずつ) 利用しています。

 

実際に NTFS をマウントしてみるには以下のコマンドを利用します。

# ntfs-3g -o rw /dev/ada0p2 /mnt/
#  ls -l /mnt/
total 0
drwxrwxrwx  1 root  wheel  0 Nov 18  2021 $RECYCLE.BIN/
drwxrwxrwx  1 root  wheel  0 Nov 24  2021 Hyper-V/
drwxrwxrwx  1 root  wheel  0 Apr  3  2022 Data/
drwxrwxrwx  1 root  wheel  0 Nov 23  2021 Recovery/
drwxrwxrwx  1 root  wheel  0 Nov 18  2021 System Volume Information/
#
# umount /mnt

 
ports から sysutils/fusefs-ntfs をインストールすると ntfs-3g というコマンドがインストールされ、そのオプションに -o rw を指定しているので FreeBSD から書き込みもできるようになります。

これで NTFS の中のデータを取り出すために WindowsOS を起動することがなくなりました;-)。

 
3. automount しちゃうよ
KDE5 を利用している場合、 sddm からログインすると、ログインした段階で色々なファイルシステムを一般ユーザ権限でマウントしてくれる機能があります。

一般ユーザのアカウント takachan でログインすると、自動マウントさせたい場合には上にも書いた通り /etc/sysctl.conf に以下の設定をします。

vfs.usermount=1

 
この他に「KDE システム設定」でちょっと設定します。

「KDE システム設定」を起動して「起動と終了」→「Background Services」をチョイスすると、その中に [Removable Device Automounter] という項目があるのでこれにチェックを入れて更に再生ボタンを押してステータスを『実行中』にします。

次に同じく「KDE システム設定」の「リムーバブルストレージ」→「Removable Devices」をチョイスして、一番下にある [Automatically mount removable media that have never been mounted before] にチェックを入れて [適用]ボタンを押します。

これで、一旦ログアウトして再度ログインするか、service sddm restart してからログインしてみます。

と、いうか、sddm を再起動したあと、リモートから ssh でログインして df -k とかたたいて確認して、そのあとで sddm から一般ユーザでログインするとログイン後に様々なファイルシステムがマウントできることが確認できます。

僕のデスクトップ PC の場合はこんな感じになります。

$ df -k
Filesystem    1024-blocks      Used      Avail Capacity  Mounted on
*** 一部略 ***
/dev/ada0p3     549341012 187462520  317931212    37%    /opt
*** 一部略 ***
/dev/fuse       409599996  44718652  364881344    11%    /media/Samsung_SSD_870_QVO_1TB_S5RRNF1R566155H_p2
/dev/fuse      2047999996 534627440 1513372556    26%    /media/WDC_WD40_EZRZ-00GXCB0_DCC77FFFFFFF_p2
/dev/da0p3     1800630836 892226780  764353592    54%    /media/WDC_WD40_EZRZ-00GXCB0_DCC77FFFFFFF_p3
/dev/fuse       314733564  69794920  244938644    22%    /media/WDC_PC_SN730_SDBPNTY-512G-1006_213240808600_p3
/dev/fuse          764924    604264     160660    79%    /media/WDC_PC_SN730_SDBPNTY-512G-1006_213240808600_p4

 
/media/ ディレクトリのは以下にデバイス名付きで自動的に、一般ユーザ権限でマウントされます。デバイス名の後ろは p2,p3 とありますがパーティション名ですね。
Windows11 の C:\ や リカバリ領域なども自動マウントします。あと、UFS なファイルシステムも自動マウントしてしまいます。

Filesystem が /dev/fuse の場合は NTFS か FAT で /dev/da0p3 と表示されている場合は UFS ですね。 /media/Samsung_SSD_870_QVO_1TB_S5RRNF1R566155H_p3 は UFS ですが、これは /dev/ada0p3 で既に /opt にマウントしているので自動マウントされません。

 
KDE5 を利用した場合は opendesktop.org 由来の UDisks2 が利用されます。 FreeBSD 的かつ ports 的には sysutils/bsdisks が動作して plasmashell から dbus を経由して自動マウントしてくれるようです。
NTFS ファイルシステムを自動マウントしたくない場合は kldload fusefs.ko をやめれば良いです(あとで別件で説明します)。 UFS はもう完全に自動マウントしてしまうので止められない。自動マウント自体を停止したい場合は「KDE システム設定」の [Removable Device Automounter] を停止するしか手はないです。

 
KDE5 を利用している場合には KDE5 側で自動マウントしてくれますが、KDE5 を利用していな場合、 sysutils/dsbmd をイントールして /etc/rc.conf に dsbmd_enable=YES を書く必要があるかもしれません。

詳細については以下の URL を参照してください。

https://github.com/mrclksr/DSBMD

上記の dsbmd は ports のコンパイル時の make onfig で様々なファイルシステムを検知、自動マウントしてくれるようです。裏を返すとそれだけ色々な fusefs をインストールする。と、いうことになると思いますが。 ext4 とか HFS+ とかすげーな。みたいな・・。

一般ユーザ権限で色々なファイルシステムを自動マウント。遊んでみてください;-)。

 
4. 注意制限事項
注意点は二つ。

  • Bitlocker で保護されている NTFS はマウントできない
  • USB HDD の場合、スピンドルが止まっている場合がある

 
順番に見ていきましょうか。

Lenovo の ThunkPad X13 は Windows11 と FreeBSD のマルチブートですが、 Windows11 の NTFS は Bitlocker で保護されているので ntfs-3g ではマウントできません。以下のようになります。

# ntfs-3g -o rw /dev/nvd0p3 /mnt/
NTFS signature is missing.
Failed to mount '/dev/nvd0p3': 無効な引数です
The device '/dev/nvd0p3' doesn't seem to have a valid NTFS.
Maybe the wrong device is used? Or the whole disk instead of a
partition (e.g. /dev/sda, not /dev/sda1)? Or the other way around?

 
上記のようなエラーが出た場合は WindowsOS 側で「コンピュータの管理」→「ディスクの管理」を開いて当該パーティションが『Bitlocker で保護されてます。』と、いう表示があるか確認してみましょう。
この場合 kldload fusefs.ko していても意味ないです。リカバリ領域が見えても意味ないし・・。

 
次の USB HDD の場合ですが、SSD と違い外付け USB HDD の場合、ケースの機能によっては HDD の回転を停止するものがあります。自動マウントしている状態で HDD のスピンドルが停止していた場合、 cd /media/USB-HDD/ とか ls /media/USB-HDD/ すると、そこから HDD のスピンドルが回り始めます。この場合、ほぼほぼ CAM status: SCSI Status Error が出ます。そして、マウントしている状態だけど ls しても表示してくれない・・。 orz

外付け HDD の場合は cd とか ls でアクセスする前に以下のコマンドを打つ必要があります。

$ sudo camcontrol start /dev/da0

 
上記コマンドを打った段階で停止していた HDD (/dev/da0) のスピンドルが回り始めます。そのあとで cd とか ls でアクセスするようにしましょう。

 
以上、FreeBSD で NTFS に対するアクセスと、ファイルシステムの一般ユーザ権限での自動マウントについて書いてみました。

マルチブートしている PC の場合、もう一方の OS の中へアクセスしたい。と、いうことは多々あるのですが、今回は FreeBSD 側から WindowsOS の NTFS に対して簡単にアクセスする方法を書いてみました。

皆さんの環境でも是非、導入してみてください;-)。自動マウントはらくちんですよ。

10月 242022
 

その昔購入した Lenovo V525 は Windows10 から Windows11 にアップデートして、 2022/10 の Windows Update を実行したら、画面がデスプレィに表示してくれなくなった・・。

回復 USB から青いメンテナンス画面を出して以前のバージョンに戻したり、適用した Windows Update を消したりして、なんとか復活したけど、この PC 、一番安いの購入したので CPU が AMD A6-9500 で、メモリ 4GB を 8GB にパワーアップして利用していたけど、最近は遅すぎてお話にならない。まぁ、最近は Ryzen7 の 8Core / 16 スレッドな PC を利用しているので、遅さにうんざり。って、感じでしょうか。

 
新しい PC を探していたのだけど、手頃で小型な PC が良い。と、いうことで、そーなると、AMD の Ryzen 搭載 PC はちと高め・・。
Intel の第11世代プロセッサである Intel Celeron N5095 を搭載している PC であれば、アーキテクチャが ATOM とはいえ、そこそこ速いであろうということで、Beelink MINI S を購入してみました。

メモリは 8GB 、 SSD は 128GB です。ただ、 M2.SSD ではなく SATA に接続されたモノなので、NVNE よりは遅いのと、買い換えるとしたらちょっと高価になるかな・・。と、いう状態。

amazon で購入しましたが 24,800yen のところクーポン 3,000yen 分がついていたので 21,800yen という、非常に格安な部類の PC が手に入りました;-)。

 
ただ、以前 Beelink SER4 を購入したとき、OS が怪しすぎたので返品しました。今回は継続して利用してみようかと・・。

ただ、やっぱり、不要なドライバがインストールされていたりするので、 Microsoft から Windows11 の ISO イメージダウンロードして、プレインストールの OS はサクっと、削除しました。

 
プレインストールされた OS は一応回復 USB を作成し、 c:\ 直下にあるドライバ類をバックアップしました。

Windows11 クリーンインストール後は Intel Serial IO I2C Host Controller が 7 個くらいあり、これらは認識しなかったので、バックアップしたドライバが入っていたディレクトリからインストールしました。
必要なドライバは全て入っているので、デバイスマネージャーで確認すると ! マークは一個もない状態になりました。

最近は AMD の PC ばかりが手元にあるので Intel プラットームの PC の状況はいまいち把握できていません。この Serial IO は FreeBSD でも根こそぎ認識していません。 pciconf -lv はほぼほぼ none です。

 
今回の PC 購入時に Windows のライセンスについてちょっと調べたのですが、「MAK ライセンス」というのがあるらしいですね。「マルチプルアクティベーションキー」の略だとか。これをメーカが利用すると、出荷する PC はドドドとライセンスを提供できるかな?

 
と、いうことで届いた MINI S はこんな感じ。 iPhone8 との比較ですが、随分と小さいです。これだと、カバンに入れて持ち運べそうです。例えばデータセンタに行けばディスプレーとキーボード・マウスがあるので NotePC を持ち運ぶ必要はないかもですね。

中身はこんな感じです。

実は U95 の写真をウェブで見ていて、メモリスロットが 2 つあると思い、別途 8GB のメモリを購入してしまいました。が、実際に開けてみるとメモリスロットは一個しかあふりません。 Beelink MINI S はメモリスロットは一個です。なので、メモリを増やす場合は 16GB の SO-DIMM を一枚購入する必要があります。 メモリの形式は SO-DIMM DDR4 2400MHz 1.2V です。

SSD は上にもかいた通り M2.SATA SSD です。増設は 2.5 インチ SATA SSD が増設できます。僕は FreeBSD をインストールするために SATA SSD 480GB (余り物) を増設しました。

上の写真だとアップですね。下のほうに M2.SATA SSD 上が、メモリモジュールを外したメモリスロット。一個しか無いです。

無線 /Bt チップは Intel Dual Band Wireless-AC 3165 を利用しているようですが、中を開けてみると M2.SATA SSD の右側にハンダでオンボードに固定のようです。ずいぶんとちっこいチップが写真の右側に見えると思います。

しかし、Dual Band Wireless-AC 3165 は速度出ないですね。 802.11ac で接続して通信確認しましたが 100Mbps 程度しか出ません。 筐体が小さい中に張り巡らせたアンテナの影響もあるのかな?

 
これでほぼ準備完了。 OS も新規に再インストールしたし、気分もドライバもすっきりっ!! ;-)。

実際に使ってみると ATOM の割には速いです。 Intel Celeron N5095 は比較的新しいアーキテクチャだからでしょうかね。まぁ、今まで v525 で利用していた AMD A6-9500 は 2Core でもありますしね。そこそこ頑張ってくれる PC が手に入ってラッキーでした;-)。

今回購入した Beelink MINI S は Windows11 で利用するための PC です。テレビに接続して、色々楽しみたいと思います。

 
と、いいつつ、当然 FreeBSD/amd64 13.1-RELEASE もインストールしました。

本当はこんなことやる必要ないのかもしれないのですが、 EFI 領域がどうなるのか解らなかったので、ちょっとトリッキーにインストールしました。
M2.SATA の Windows11 領域を 20GB ほど小さくして、そこに FreeBSD 用の / パーティションを準備して、/home /usr /var SWAP などは 2.5インチ SATA SSD 側にインストールしました。

サクっと起動して、 X11 まで起動して KDE5 が動作して suspend/resume します。 Dual Band Wireless-AC 3165 は iwm0 で認識します。 802.11a で通信できます。

まぁ、 一応デアルブートにしましたが Windows11 をメインで利用するので、これくらいで。最後に pciconf -lv をつけておきます。

hostb0@pci0:0:0:0:      class=0x060000 rev=0x00 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4e24 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = bridge
    subclass   = HOST-PCI
vgapci0@pci0:0:2:0:     class=0x030000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4e55 subvendor=0x8086 subdevice=0x2212
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'JasperLake [UHD Graphics]'
    class      = display
    subclass   = VGA
none0@pci0:0:4:0:       class=0x118000 rev=0x00 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4e03 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Dynamic Tuning service'
    class      = dasp
xhci0@pci0:0:20:0:      class=0x0c0330 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4ded subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = serial bus
    subclass   = USB
none1@pci0:0:20:2:      class=0x050000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4def subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = memory
    subclass   = RAM
none2@pci0:0:21:0:      class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4de8 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Serial IO I2C Host Controller'
    class      = serial bus
none3@pci0:0:21:1:      class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4de9 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Serial IO I2C Host Controller'
    class      = serial bus
none4@pci0:0:21:2:      class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4dea subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = serial bus
none5@pci0:0:21:3:      class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4deb subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = serial bus
none6@pci0:0:22:0:      class=0x078000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4de0 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Management Engine Interface'
    class      = simple comms
ahci0@pci0:0:23:0:      class=0x010601 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4dd3 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = mass storage
    subclass   = SATA
none7@pci0:0:25:0:      class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4dc5 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = serial bus
none8@pci0:0:25:1:      class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4dc6 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = serial bus
pcib1@pci0:0:28:0:      class=0x060400 rev=0x01 hdr=0x01 vendor=0x8086 device=0x4dbc subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = bridge
    subclass   = PCI-PCI
pcib2@pci0:0:28:5:      class=0x060400 rev=0x01 hdr=0x01 vendor=0x8086 device=0x4dbd subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = bridge
    subclass   = PCI-PCI
none9@pci0:0:30:0:      class=0x078000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4da8 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = simple comms
none10@pci0:0:30:3:     class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4dab subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = serial bus
isab0@pci0:0:31:0:      class=0x060100 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4d87 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    class      = bridge
    subclass   = PCI-ISA
hdac0@pci0:0:31:3:      class=0x040300 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4dc8 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Jasper Lake HD Audio'
    class      = multimedia
    subclass   = HDA
none11@pci0:0:31:4:     class=0x0c0500 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4da3 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Jasper Lake SMBus'
    class      = serial bus
    subclass   = SMBus
none12@pci0:0:31:5:     class=0x0c8000 rev=0x01 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x4da4 subvendor=0x8086 subdevice=0x7270
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Jasper Lake SPI Controller'
    class      = serial bus
iwm0@pci0:1:0:0:        class=0x028000 rev=0x81 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x3165 subvendor=0x8086 subdevice=0x8010
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Wireless 3165'
    class      = network
re0@pci0:2:0:0: class=0x020000 rev=0x15 hdr=0x00 vendor=0x10ec device=0x8168 subvendor=0x10ec subdevice=0x0123
    vendor     = 'Realtek Semiconductor Co., Ltd.'
    device     = 'RTL8111/8168/8411 PCI Express Gigabit Ethernet Controller'
    class      = network
    subclass   = ethernet

 
NotePC のかわりにモバイルで持ち出すのもアリな雰囲気です。ちっこくて、ほどほど速い (ベンチ取らずに体感でのコメントで申し訳ない(^^;) し値段も手頃なので、まぁ『あり』なのかなぁ;-)。

9月 182022
 

自宅のデスクトップ機自宅サーバに HP ProDesk 405 SFF/CT を購入しました。時期的にデスクトップ機は G6 、自宅サーバは G8 というタイミングです。

で、この二台は AMD Ryzen7 PRO CPU が搭載されています。 BIOS (UEFI) メニューを見ると AMD DASH というのに対応しているようです。

そもそも “AMD DASH” とはなんぞや?

簡単に言うと iLO みたいにリモートで BIOS を管理でる機能らしい。あくまで『らしい』のであります;-)。

AMD DASH を利用するためには PC 側に AMD DASH で利用するための IPv4 アドレスの設定が必要です。これは iLO と一緒ですね。

そして、管理用のマネージャーが必要です。マネージャーは以下の URL にアクセスしてダウンロードすることができます。

https://developer.amd.com/tools-for-dmtf-dash/

『AMD MANAGEMENT CONSOLE』ってのがそれにあたります。

確認してみると Windows 用の GUI と CLI 、各種 Linux 対応の CLI がダウンロードできるようです。
まぁ、『手元の Linux で CLI』より『手元の Windows で GUI』のほうが楽だろうと思い AMC-setup-7.0.0.956-AMD.exe をダウンロードし、手頃な WindowsOS にインストールします。

これでマネージャー側の準備は完了。では早速、デスクトップ機にアクセスしてみることにしましょうっ!! ってんですが、これが大変。

PC 側で AMD DASH を有効にして IP を付加させるまでの工程は随分と苦労するので、今回はそちらをメインに書いてみます。

 
1. BIOS (UEFI 画面。以降 BIOS 画面と記載) で AMD DASH を有効化
その通りですね。 BIOS 画面で [詳細設定] -> [システムオプション] を選択して下から二番目にある「AMD DASH」にチェックを入れます。



 
2. UEFI ドライバーからの「他社製オプション ROM の管理」へアクセス
「AMD DASH」にチェックを入れたあと、次に BIOS 画面で [UEFI ドライバー] を選択し、そこに表示されている「他社製オプション ROM の管理」の項目を選択します。 選択したあと、保存して終了します。そのタイミングで再起動します。

再起動して起動してくるタイミングで F3 キーを押してください。画面の左下に以下のように表示され、その後「他社製オプション ROM の設定」画面が表示されます。

F9 はブートセレクト画面、 F10 は BIOS 設定画面が表示されますが、 F3 キーを押すと「他社製オプション ROM の管理」画面が表示されます。これは裏技か? どこにも書かれてないぞぉー。

 
3. AMD DASH のネットワークと認証設定
「他社製オプション ROM の管理」画面にはいりました。青ベースの画面になりますね。

僕の場合はオンボードの Realtek の NIC と PCI-e x16 スロットに HP 純正の Intel の 2Port NIC のカードが入っているので MAC アドレスが 3 個見えますが、ここから Realtek の NIC の設定画面に入ります。Realtek は一番下の NIC ですね。

NIC を選択すると設定画面に突入。

右上には「AMD DASH の設定をしているよー。」って、表示されています。

ネットワークの設定については、まぁ、ややこすぃーのでとりあえず DHCP の設定をしてから抜けます。
個別の IP アドレスを指定しても良いと思いますし VLAN-ID を設定しても良いと思います。が、一番最初は勝手がわからないので DHCP でアドレスを取得するようにします。
この画面、良く見てみるとネットワークの設定するところが二ケ所あるんですよ。どっちが AMD DASH 用か良くわからない。なので、両方のネットワーク設定で DHCP の設定としました。

Realtek RealManage Setup のところで Setup and Configuration の中に入ると Security 関係の ID とパスワードが求められます。これには Administrator/Realtek で認証が通過します。

AMD MANAGEMENT CONSOLE からアクセスする際の認証に利用されます。 Administrator/Realtek は default 値です。

完了したら「他社製オプション ROM の設定」画面を抜けて再起動します。

 
4. しかし、実際の IP アドレスの割当は?
今回はデスクトップ機の HP ProDesk 405 G6 SFF/CT 側で AMD DASH を設定したので、こちらを利用します。 PC 上で動作している OS は FreeBSD/amd64 13.1-RELEASE です。

まず、自分のネットワークの網内に dhcpd を起動します。 FreeBSD 的ですが tail -f /var/db/dhcpd/dhcpd.leases して、 Realtek の NIC がどの IPv4 アドレスを取得するか確認します。

PC の電源を入れた段階でただちに IPv4 が取得されると思います。

『オンボードの Realtek の NIC は FreeBSD でも利用するのに AMD DASH で IPv4 アドレス取得して FreeBSD でも IPv4 使うの、無理じゃね?』

となるのであります。

その昔、HP DL320G5p 辺りに iLO とオンボード NIC が一緒のポートで VLAN で IP アドレスを使い分けろ。とかいうのがありました。その後、この仕様はなくなり iLO と OS が利用する NIC は別ポートなのが主流になりましたが・・。

「他社製オプション ROM の設定」画面で VLAN の設定もできるので、そこで PC セグメントと AMD DASH 用管理セグメントを分けた VLAN-ID を設定する。と、いうのも一つの手ではあります。

と、いうことで、この部分の IP アドレスの使い分けが非常にややこしい。自宅に Cisco 891FJ があるとはいえ・・。既に VLAN を利用して自宅のネットワークを構築しているとはいえ・・。

 
と、いうことでオンボードの re0 は AMD DASH 専用ポートに、PCI-e の 2Port NIC を FreeBSD 側で利用 (em0・em1 で認識している)することにします。

FreeBSD ではオンボードの Realtek の NIC は /boot/kernel/if_re.ko では動作しません。 ports から net/realtek-re-kmod をイントールした /boot/modules/if_re.ko を利用する必要があります。

 
PC に電源を入れて DHCP で取得した IP アドレスに ping を打ち続けるのですが、 FreeBSD が起動して re0 が認識した時点で ping が止まります。 AMD DASH と FreeBSD の IP アドレスがグチャグチャになるのでしょうなぁ。

それにしても AMD DASH 対応の NIC のために FreeBSD の標準 if_re.ko では動作しないのかな?
まぁ、FreeBSD は em0 を利用して通信するので re0 を認識させる必要さえありません。

 
ちなみに、自宅サーバ側の HP ProDesk 405 G8 SFF/CT は VMware ESXi 7.0 が動作していますが、ESXi7 はそもそも Realtek の NIC を認識しないので、こちらは問題なく AMD DASH で利用できますね。ただ、もう ESXi7 が起動している状態なので AMD DASH の設定してませんが・・f(^^;;。

 
オンボードの Realtek NIC の IP アドレスの設定について FreeBSD のみで動作確認したので WindowsOS ではどういう振る舞いをするのか確認さえしていません。もしかしたらドライバが優秀なのかもしれませんが、僕は見ようとも思ってません;-)。

と、いうことで AMD DASH 用に IPv4 アドレスが付いたでしょうか?

では次に進みましょう;-)。

 
5. AMC Console を起動
Windows にインストールした AMD MANAGEMENT CONSOLE を起動します。
一番最初にセットアップ画面が表示され、認証用 IP とパスワードを指定するように求められます。先程の default 値の Administrator/Realtek を指定します。
次に AMD DASH 対応 PC をネットワークから探査します。一番左にある “DISCOVER” と書かれたアイコンをクリックします。

  • hostname
  • IP Address
  • TCP/IP Range
  • Active Directory

 
上記で探査可能ですが、dhcpd のログを確認して IPv4 アドレスは解っているので素直に IP Address で探査します。

探査できるとこんな感じです。

 
6. AMC Console を使い込んで行こう
一旦認識されると All Systems というコンピュータグループに登録されるので、確認します。
探査された PC の状況や BIOS の情報を表示してくれます。色々見て楽しんでください;-)。

あとは AMC Console の上のアイコンにあるメニューを順に確認していく。と、いう感じでしょうか。機能的に色々試す。と、いう感じです。

 
僕的には右から 4 番目の “REMOTE ACCESS” がえらい気になったですが・・。 iLO5 だと HTML5 コンソールとか起動して、 PC の画面が表示できるのですか、『AMD DASH もできるのかっ!?』うひっ!! ・・。 まぁ、甘かったですね・・。orz

ちょっと使ってみたのですが、 BIOS 設定など表示できるのはうれしいです。が、その程度かなぁ・・。 iLO にはほど遠いみたいな雰囲気でしょうか。まぁ、CPU メーカがここまでよくやった。うんうん。

 
あ。ここまで書いて、思い出したっ!! AMD DASH は iLO の対抗ではなかったですね。 Intel の vPro 対抗の機能だったっ!! 失礼しましたっ!!

と、いうことで機能的には Intel vPro と同等なのかな?

 
興味がある方は色々試してみてください。

上にも書いた通り、ネットワーク設定が通過できると比較的容易に遊べるようになるかと思われます。

 
このエントリは AMC Console の利用方法について記載したものではなく、どこにもドキュメントが無い AMD DASH を利用する PC 側のネットワーク設定について書かれたモノなのであります。なので AMC Console の Linux CLI とか Windows GUI とか、そんなのはどうでも良いことなのでありますっ!! ;-P。

 
(参考にしたサイト: https://www.reddit.com/r/Amd/comments/ism4wg/trying_out_dash_remote_access_on_a_thinkpad_t14s/)
どこにもドキュメントが無いないわけではなかった・・。ほっ。

8月 282022
 

去年の 11 月にデスクトップ PC を新調しました。 CPU は AMD Ryzen7 PRO 4750G です。この環境において FreeBSD を起動 (当時は 13.0-RELEASE でしたが、今は 13.1-RELEASE が動作しています) しています。

素晴らしい CPUをチョイスしたので 8 Core/16 スレッドです。ports を make するとメモリが足りなくなって大変。みたいな・・。
この強力な CPU パワーを使い切るのは ports のコンパイル時しかないんかい?! になるのも悲しいので VirtualBox でもインストールして利用するべ。などと思っても、ちぃとも動作しない・・。

エラーとしてはこんな感じ。

文字列的には・・。

仮想マシン"WindowsServer2012_01"のセッションを開けませんでした。

VirtualBox can't enable the AMD-V extension. Please close all other virtualization programs. (VERR_SVM_IN_USE).

終了コード : NS_ERROR_FAILURE (0x80004005)
コンポーネント: ConsoleWrap
インターフェース: IConsole {872da645-4a9b-1727-bee2-5585105b9eed}

 
まぁ、OS は Windows Server でなくとも良いんですが、 Windows11 だったり FreeBSD なども上記エラーメッセージが出力されて起動しない・・。 orz
せっかくの 8 Core/16 スレッドな CPU なのに・・。

たまに VirtualBox を起動して『あ。やっぱり動かないね。』になるのよねぇ・・。
BIOS (UEFI) で AMD-V (AMD SVM) が有効になっていることは何回も確認している。

上記メッセージは日本語的には

「VirtualBox は AMD-V 拡張機能を有効にできません。 他のすべての仮想化プログラムを閉じてください。 (VERR_SVM_IN_USE)。」

らしいんですな。 Linux 方面では kvm と VirtualBox がケンカしていて仮想化資源を取り合っているんだそうで、VirtualBox を起動する際は kvm のカーネルモジュールを rmmod すれば良いらしい。

 
では、 FreeBSD は何が仮想化資源を掴んでいるのだぁ!? と、なるのですが、原因が全くわかりません・・。

cat /var/log/messages してみると・・。

vboxdrv: XXXXXXXXXXXXXXXX VMMR0.r0
vboxdrv: XXXXXXXXXXXXXXXX VBoxDDR0.r0
VMMR0InitVM: eflags=40246 fKernelFeatures=0x2 (SUPKERNELFEATURES_SMAP=1)

 
んー。見覚えのある文字列がありますが、これはなんなんざんしょ(?_?) と、いう状態です・・。

でもって、閃いた。試しに vmm.ko を kldunload してみた。

$ sudo kldunload vmm.ko
ivhd0: detached
amdiommu0: detached
pci0:  at device 0.2 (no driver attached)

 
man vmm してみると以下のように表示されますな。

NAME
vmm.ko – bhyve virtual machine monitor

DESCRIPTION
vmm.ko provides the kernel portion of the bhyve(4) hypervisor.

An Intel CPU with VT-x/EPT or AMD CPU with SVM support is required.

PCI device passthrough to a virtual machine requires hardware with VT-d support.

なるほどねぇ・・。こいつと競合していたのねぇ・・。と、いうことで、以降はすんなりと VirtualBox の仮想マシンが無事に起動したのでありました。

 
と、いうことで、VirtualBox が仮想化資源をつかめない。上記のようなメッセージが出力されている場合は、競合が発生しているので、とりあえず vmm.ko がロードされていないか確認すると良いと思います。

僕は AMD の CPU しか使ったことないけど、 Intel 系の CPU も vmm.ko は kldload できるのかな?

6月 192021
 

最近はコロナの影響で非常事態宣言が発令されている状況において、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
僕は飲み屋さんに行くことができないので、その分飲み代が現金として溜まってきている。みたいな感じかなぁ。

と、いうことで Let’s Note CF-SZ5 の中古を購入してしまいました。型番的には CF-SZ5PDY6S です。
中古ですが、状態が良く A ランクで、届いたのを見たら確かにきれいです。傷らしいのはロック穴の周りに 2,3 個ある程度で他の部分は非常にきれいでした。液晶も無事です。
型番的に CF-SZ5PDY6S という Let’s Note CF-SZ5 ですが、当然、企業向けモデルで、定価だと 30 万 yen くらいらしいですが、これを税込み 41,000yen で購入しました。 最近、アキバでも中古 PC がたくさん出回っているようですが、それに比べるとちょっと高いかな? まぁ、その分程度が良いのでちょっと多めに出した。と、いう雰囲気で;-)。

スペック的にはこんな感じ。

  • OS: Windows10 Pro
  • CPU: Intel Core i5-6300U (2Core/4Thread)
  • Mem: 8GB 増減不可
  • SSD: M2 2280 SATA 256GB
  • 光学ドライブ: 無し
  • SD カードスロット: 有り (SDHC)
  • NIC: if_em and if_iwm

 
約一年くらい前に ThinkPad X13 AMD が届いて、苦労して FreeBSD をインストールしつつもなんとか使っている状態ですが、ちょっと古い PC で動かすと、もっと楽できるんじゃね? みたいな・・。

例えば ThinkPad X13 AMD は default で NIC が付いてないので USB NIC を接続したり suspend/resume できなかったり、AC アダプタ引っこ抜くとリブートしてしまったり・・。やっぱりまだまだ FreeBSD を動かすにはちょっと早い。でもって、 AC アダプタ引っこ抜くと再起動してしまうので、外に持ち出すことができない・・。はぁ・・。

 
と、いうことで、今回購入した Let’s Note CF-SZ5 は FreeBSD 専用機です。

まず、届いた直後にインストールされている Windows10 Pro のライセンスキーをひっこ抜きます。その後、リカバリーイメージを作成して Windows10 の基本的なバックアップは終了。

 
次に FreeBSD/amd64 13.0-RELEASE をインストールです。 SSD が 256GB しかないのでマルチブートはしません。 FreeBSD 専用機です。
FreeBSD インストール時には何も意識することなく、Windows パーティションもサクっと、消してインストールします。

1. UEFI (BIOS) の画面でセキュアプートをオフ
2. 13.0-Rの ISO イメージを UEFI モードで USB メモリに書き込みインストール
3. Windows のパーティションは全て削除
4. FreeBSD のインストールだよん

 
で、無事にFreeBSD/amd64 13.0-RELEASE のインストールが完了。 ports から KDE5 をインストールして環境を整えて無事にシューリョー。マルチブートとか気にしなくて良いのでインストールは非常に楽です。

 
Let’s Note CF-SZ5 は 2016 年の NotePC なので、ちょうど BIOS から UEFI へと切り替わる過渡期で、BIOS 設定でも UEFI と BIOS の両方有効にできます。 ThinkPad X13 AMD には既に BIOS の機能が無いことを考えると中途半端な感じですね。

 
インストール後の機能については以下な感じ。

  • SSD は M2 でありながら SATA 接続なので /dev/ada0 で認識します
  • SD カードスロット は sdhci で認識して SD カードは mmc0 もしくは mmcsd0 で認識します
  • NIC は em0 と iwm0 として認識し WiFi チップは Wireless 8260 として認識します
  • i915kms.ko を利用しているので xrandr で確認するとディスプレーは eDP-1 で認識されるので brightness が利用できます
  • 音はスピーカ・ヘッドホン共に出ます。Fn キーでボリュームも調整できます

 
さすがに古い PC はと、いうか Intel 系 CPU 搭載の NotePC はデバイスが色々動いて良いですねぇ;-)。

今回は graphics/intel-backlight はインストールしていません。 xrandr(1) とか backlight(8) で画面の明るさを変更することができます。

ここまで動作すると、ほぼ ThinkPad X13 AMD と機能的には同等ですね。 AMD 最新 CPU に対してよくやっているなぁ。と、いう感じかな;-)。

 
と、いうことで肝心の xorg について、インストールしたドライバは以下の通り。

xf86-input-evdev-2.10.6_6 X.Org event device input driver
xf86-input-keyboard-1.9.0_4 X.Org keyboard input driver
xf86-input-libinput-0.30.0_1 X.Org libinput input driver
xf86-input-mouse-1.9.3_3 X.Org mouse input driver
xf86-input-synaptics-1.9.1_8 X.Org synaptics input driver
xf86-video-scfb-0.0.5_2 X.Org syscons display driver
xf86-video-vesa-2.5.0 X.Org vesa display driver

 
xf86-video-intel はインストールしません。グラフィックスドライバは以下を利用します。

drm-fbsd13-kmod-5.4.92.g20210419 DRM modules for the linuxkpi-based KMS components
gpu-firmware-kmod-g20210330 Firmware modules for the linuxkpi-based KMS components

 
なので xorg.conf の Section “Device” で Driver “intel” な設定は無いですね。自動的に設定される modesetting になります。
/etc/rc.conf に以下の設定を書くだけです。

kld_list="i915kms.ko"

 
そして、/boot/loader.conf は以下のような感じ。ちょっと長いかな。

#
##
#
kern.vty=vt
hw.vga.textmode=1

#
## ipfw
#
net.inet.ip.fw.default_to_accept="1"

#
## ACPI
#
#acpi_video_load="YES"
acpi_panasonic_load="YES"

#
## psm/sysmouse
#
hw.psm.synaptics_support="1"
hw.psm.elantech_support="1"
hw.psm.trackpoint_support="1"

hint.psm.0.flags="0x6000"

#
## Realtek and Intel wifi license
#
legal.realtek.license_ack="1"
legal.intel_iwm.license_ack="1"

#
##
#
cpu_microcode_load="YES"
cpu_microcode_name="/boot/firmware/intel-ucode.bin"

coretemp_load="YES"

ichwd_load="YES"
smb_load="YES"

linux_load="YES"
linux64_load="YES"
linux_common="YES"
linprocfs_load="YES"

nfsclient_load="YES"
nfslockd_load="YES"
krpc_load="YES"

mem_load="YES"
io_load="YES"
aio_load="YES"

wlan_load="YES"
wlan_xauth_load="YES"
wlan_wep_load="YES"
wlan_tkip_load="YES"
wlan_ccmp_load="YES"
wlan_amrr_load="YES"

firmware_load="YES"
pchtherm_load="YES"

if_iwm_load="YES"
iwm8000Cfw_load="YES"

sound_load="YES"
snd_hda_load="YES"

#ipl_load="YES"
#ipfw_load="YES"

accf_http_load="YES"
sem_load="YES"

evdev_load="YES"
uinput_load="YES"
cuse_load="YES"

 
さてと。これだけ設定して必用な機能がほぼ動作しています。

AC アダプタ抜いてもリブートすることはないです。と、いうことは ThinkPad X13 AMD での問題点は個別にインストールした amdgpu.ko と、いうことになります。確かに /etc/rc.conf に kld_list=”amdgpu.ko” と書かない場合 (それはつまりは scfb で Xorg を動かす場合と、いうことになります) には AC アダプタを抜き差ししてもカーネルパニックになることはありません。

 
さてと。今回の Let’s Note CF-SZ5 ですが、一応、強引に suspend/resume まで動くようにしました。

FreeBSD 13.0-RELEASE は基本的に suspend はするが resume しなかったり resume したとしても画面がブラックアウトしてしまい、リモートから ssh して再起動することにより復活する。と、いう感じです。
基本的に acpi_video.ko は 13.0-RELEASE ではもう利用することはできません。 hw.acpi.reset_video=”1″ ももう使えません。

 
ただ、前のエントリでデスクトップ機が suspned/resume するっ!! と書いています。実際に結構良いあんばいで利用しているんですけども。Xorg は死んじゃうんだけど、 service sddm restart すると復活する。

では i915kms.ko 使っている場合も強引にやったらどうなるんだろう? と・・。

と、いうことで試した結果、 suspend/resume がまんまとできるようになりました;-)。以下の文字列を /etc/rc.resume の最後の exit 0 の上に書いてください。

#
service sddm stop
sleep 2
kldunload i915kms.ko
sleep 2
kldload i915kms.ko
sleep 2
service sddm restart

 
僕は KDE5 を利用しているので、ログインマネージャには sddm を利用しています。resume 後にそれを stop します。次に i915kms.ko をロードし直します。これがキモですっ!! これで X というか、画面 (tty というか vt のコンソール) が戻ってきます。そして再度 sddm を起動します。

suspend 前の画面の情報を引き継ぐことはできませんが、 suspend したあと OS 自体を再起動することなく利用を再開できるので、まぁ、なんとかなりそうです。(妥協的な部分ではありますが・・)。

あと resume したあとタッチパッドが利用できなくなるので /etc/loader.conf に hint.psm.0.flags=”0x6000″ の設定が必要です。

 
と、まぁ、ここまでで、ほぼ完璧に FreeBSD/amd64 13.0-RELEASE が動作しました。ただ、僕的一点困ってることがあります。調べても解決策が見つかりませんでした。

Let’s Note と言えば、タッチパッドをクルクル回すことによりスクロールすることが名物でありますが、その設定がどうにもわかりません。どなたか、現在タッチパッドをクルクル回してスクロールできている方がいましたら、その設定方法を教えて頂けませんでしょうか。

suspend/resume できるワザ書いたので、情報交換。と、いうことで;-)。よろしくおねがいしますぅ。

 
さてと。これで、持ち出せる FreeBSD が手元に準備できた。

この間、仕事でデータセンタに行ってパケットキャプチャする必要に迫られていんですよぉ・・。

Let’s note CF-SZ5 は軽いし NIC 付いているし移動には非常に良い感じ。 ThinkPad X13 AMD は 8Core 16Thread なので、ports のコンパイルにはモッテコイな状態です。今後は二台を上手に使い分けて FreeBSD を楽しみたいところです;-)。

5月 242021
 

前回は FreeBSD/adm64 13.0-RELEASE にして、drm-fbsd13-kmod を gitHUB から持ってきてインストールしたら AMD Ryzen 7 PRO 4750U の GPU である Vega10 が amdgpu として動き出した。と、いうところで終わっています。

あ。そーそー。 xrandr で eDP として認識されたのでバックライトも動作するようになった。と、書いたところで終わっていますね。

今回はその続きからです。

まず、バックライトについてですが、コマンド的には backlight (8) になります。こいつのオプションはすげーですぜ。明示的に明るさを指定するパターンと、ちょっとずつ明るくもしくは暗くしていくオプションがちゃんと用意してあります。

$ backlight -h
Usage:
        backlight [-f dev]
        backlight [-f dev] -i
        backlight [-f dev] <percent>
        backlight [-f dev] incr|+ <percent>
        backlight [-f dev] decr|- <percent>
$ backlight incr 20
$ backlight decr 20

 
backlight incr 20 と打つと、まぁ、雰囲気的には 20% ずつ明るくなって、 backlight decr 20 と打つと、こちらも雰囲気的に 20% ずつ暗くなります。

おやまぁっ!! つまりは acpi_ibm.ko で Fn キーにコマンドイメージをそのまま割り当てれば、 hw.acpi.video.lcd0.brightness へ値を食わせてあげるより楽じゃね? となるのであります。

僕の場合は Plasma5 KDE (この書き方初めてだ。普段は『KDE5』とか書いちゃうんだけど;-) を利用しているので acpi_ibm.ko を利用せずとも、ショートカットを設定すればサクと明るさが変えられるのでありますっ!! すげーっ!! すげーよっ!!

 
と、いうことで『KDE システム設定アプリ』を起動します。

[ショートカット] → [カスタムショートカット] と来て左下に [編集] というのがあるので [New] (これは翻訳されてない;-) → [グローバルショートカット] → [コマンド/URL] を選択します。

すると「名前」のところに「新しいアクション」が青くなるので、任意の文字列を指定します。

僕の場合は以下のようにしました。

そして、[トリガー] タブを開いてキーを指定します。 Fn キーも指定できます。がっ!! LCD の明るるさ調整のペイントがある F5 と F6 には Xorg 的にキーが割り当てられていないようです。 xev で F5 ・ F6 を押してもキー番号が表示されません。あらら・・。

しょうがないので僕の場合は Ctrl + ボリュームアップ と Ctrl + ボリュームダウン にキーをバインドしました。

そして、[アクション] タブを開いて [コマンド/URL] のところに上のコマンドイメージを設定してあげます。

Ctrl + ボリュームアップ を数回押すと 20% ずつ画面が明るくなって Ctrl + ボリュームダウンを数回押すと 20% ずつ画面が暗くなっていきます。いやぁ。思い通りの動作です。キーバインドがプリントされているのとはちょっと違うのが悲しいですが、やりたいことはできました。パチパチパチ。

 
これで、ネタは一個おしまい。

 
さてと。前回のエントリの下のほうに以下のように書きました

  • Realtek のカードリーダ (RTS522A) が rtsx0 で認識して動くようになりました。
  • 音はスピーカーからもヘッドホン端子からも出ます。
  • CPU の温度が拾えるようになりました。
  • Intel Wi-Fi 6 AX200 はまだ動きません。
  • Suspend して Resume で起きても動きません。電源ボタン押すと shutdown はしてくれるようですが、ネットワークは利用できません。

 
そして、

次は suspend/resume にトライだぁ;-)。

と・・。

 
suspend/resume はまるで動作しなくなりました。 suspend してくれます。そのあと resume してくれなくなりました。 12.2-RELEASE の頃は resume 後、画面は真っ暗たけどネットワークが利用できるので ssh してリブートしたり、電源ボタン押すとそのまま poweroff してくれましたが、そういったことはなくなり resume した段階で、シューリョー・・。

あらま・・。

あと、驚いたのが AC アダプタ引っこ抜くとカーネルパニックします。なので FreeBSD を起動したら電源ケーブル (USB Type-C) を引っこ抜くことはできません。

そして poweroff の状態で電源ケーブルが抜かれているときに電源ボタンを押すと FreeBSD は無事に起動します。そして、電源ケーブルを接続するとカーネルパパニックで落ちます。

ACPI の電源周りのコードがまだまだ怪しいのだと思います。お気をつけください。

 
ただ、 13.0-RELEASE にしたおかげで良いこともありました。なんとっ!! デスクトップ機が suspend/resume できるようになりましたっ!!

僕の場合、『Sandy Bridge おじさん』ではなく『AMD FX おじさん』とでも言いましょうか。今でも PRIMERGY MX130 S2 を利用しているわけですが、この PC は UEFI では無く BIOS で動作しています。
なんとっ!! この PC で動作する FreeBSD/amd64 13.0-RELEASE はちゃんと suspend/resume してくれます。ただ、グラフィックスカードが GeForce 210 で、ドライバ的には x11/nvidia-driver-340 を利用しているので resume での復帰後、画面がブラックアウトしてしまいます。が、しかし、これは service sddm restart すれば復活します。

他の AMD 系の古めのグラフィックスカード Radeon HD 5450 辺りを利用するとどうなのかな? とも思うのですが、手持ちがありません・・。 Radeon HD 5450 はその昔利用していたので Xorg が動作することは知っていますが。

 
と、いうことでまさかまさかのデスクトップ機で suspend/resume できるようになっているとは知りませんでした。

 
さてと。話をもとに戻して ThinkPad X13 AMD での FreeBSD/amd64 13.0-RELEASE ですが、上にもある通り Intel Wi-Fi 6 AX200 はまだ動きません。 Windows10 では AX200 を利用していて、 FreeBSD では USB の if_rtwn.ko を利用していました。 Amazon で見つけた RealTek の 802.11a で接続できる USB ドングルを利用していました。

で、ふと思いました。『Intel AX200 使おうとするからダメなんじゃね?』と。では FreeBSD で動作する Intel の WiFi アダプタに交換してしまえーっ!! と。

と、いうことで、調達したのはこれ。

Intel Wireless-AC 9260 で、ウェブで最安値を探していたらメルカリで未使用品が売っていたので、購入してみました。 1,780yen でした。それなりに安い値段でゲットできてホッとしました。いまどき FreeBSD でも利用できる RealTek の 802.11a 用 USB ドングルでも 2,000yen 前後するので、それなら内蔵のほうが良いですねぇ。みたいな。

ただ NotePC の、オンボードに接続されている WiFi アダプタって何回か交換したことあるのですが、別のに換装して電源入れた段階で BIOS が『そんなパーツは知らんっ!!』とか言って PC 自体起動してくれないことを何回か経験したことがあります。

今回もそーなるかな? とか思い下調べしてみると、どうやら ThinkPad X13 は Intel Wireless-AC 9260 は行けるっぽい雰囲気。で、もし動作しなくても最近はお買い物に利用していなかったメルペイの残高で、そこはかとなく安い値段が提示されていたので『行くべっ!!』って感じでした;-)。

 
NotePC の裏ブタ開けて、無線モジュール交換して電源入れたら特に BIOS (今は UEFI か) に怒られることもなくスルスルっと起動しました。
まずは Windows10 で認識して速度計測してみると網内では 500Mbps 程度。 FreeBSD を起動して計測してみると 20Mbps 程度の速度が出たので、まぁ、ヨシとしておきました。 Windows のドライバと FreeBSD のドライバの性能の差がこれだけある。と、いうことですが、確か、シャアは「ドライバの性能の違いが、戦力の決定的差ではないということを・・・教えてやる!」と、言っておりましたなぁ;-P。

pciconf -lv で見るとこんな感じ。 iwm9260fw.ko と if_iwm.ko が kldload され、簡単に動作しました。

iwm0@pci0:2:0:0:        class=0x028000 rev=0x29 hdr=0x00 vendor=0x8086 device=0x2526 subvendor=0x8086 subdevice=0x0014
    vendor     = 'Intel Corporation'
    device     = 'Wireless-AC 9260'
    class      = network

 
余った Intel Wi-Fi 6 AX200 は FreeBSD でドライバが書かれるまで御蔵入りか、メルカリで、今度は売ってしまうか;-)。

それにしても、今まで USB WiFi を接続していた USB ポートがこれで一個空いたことになります。いやっほーっ!!

 
とまぁ、こんな感じでコツコツとやっていくうちに、だいぶベースシステムが動作してくれるようになりました。購入からそろそろ一年が経とうとしているところで、保証も切れていく雰囲気ではありますが・・。

あとの残りは本当に suspend/resume のみになった感じですが AC アダプタを抜き差しするとカーネルパニックするデグレード部分は今後、どうなっていくことやら・・。

それにしても、ほぼ毎日触っている ThinkPad X13 AMD ですが、ほんと FreeBSD でだいぶ動作するようになったことは嬉しいことです。

 
次回、この系統のエントリをかくときは壊れたときか suspend/resume が動いたときだと思われます;-)。

 
あ。思い出したように加筆しておきます;-)。

Windows10 側で FF14 のベンチマーク取りました。そのときのキャプチャをつけておきすますー。

ベンチマーク取ったとしても、ゲームはやらないんですけどね・・。ゲームするなら llvm11 とか rust のコンパイルしてかかった時間をベンチマークとして計測したほうが楽しいよねぇ。みたいな;-P。

9月 232018
 

KDE5 をインストールして、最近色々遊んでいるところです。デスクトップにも NotePC にもインストールしたので利用頻度はグググと上がりました。

そんなこんなで色々遊びつつ・調べつつしていたら latte-dock というのを発見しました。 KDE5 のパネルの代わりになるシロモノです。 FreeBSD の ports 的には deskutils/latte-dock になります。

まずはキャプチャを;-)。

レイアウトは My Layout・Plasma・Unity の、全部で三種類から選べます。 My LayOut は macOS 風、 Plasma は KDE5 の default のパネル風、 Unity というのは NextStep のランチャー風で、macOS の上にあるステータスバーみたいなのも表示されます。上記キャプチャはMン Layout でドックの設定で配置してみました。

KDE5 のウィジェットはガシガシ登録できるし、プログラムのショートカットも登録可能です。 KDE5 の標準のパネルが macOS 風になった。と、いういう認識で問題ないかと思われます。と、いうのも macOS と一緒でマウスオーバーするとアイコンがズズズと大きくなります。おぉっ!!

そして、ドックの上で右クリックすると設定画面が現れてことこまかに色々と設定することができます。設定画面ではドックとして利用したときのアイコンサイズのだとか、ウィンドの下に隠れるとか、 3D や影を付けたり、現在利用中のアプリのアイコンを光らせたりとか。

フツーの KDE5 のパネルではつまらないと思う人は是非とも体験してみてください;-)。

ただ、一部動作が多少怪しいと思う点が、使い込むほど出てきているので、今使っているパネルは小さいままデスクトップ上に置いといたほうが良いかもです。バージョン 1 が出たときには安定してくれていると嬉しい;-)。

 
それにしても KDE3 の頃だったか? パネルのアイコンが OS X (当時) 風に、普段は小さいのにマウスオーバーで大きくなったりする機能を持っていたんだけど Apple からクレームが入りその機能がなくなって、マウスオーバーしてもアイコンサイズが変わらなくなってしまった。と、記憶しています。 KDE 本体から分離したプロジェクトとして用意された latte-dock ではその機能が復活している。と、いうのはなんだか感慨深い;-P。

 
さてと。話が横道にそれましたが、設定画面のキャプチャを掲載しましょうかね。

僕の設定は日本語表示されています;-)。 この latte-dock というのは gettext で po ファイル化されているので独自に翻訳してみました。もうちょっと精査したあと kde-jp@kde.org に送る予定なので、次のバージョン辺りから最初から日本語化対応になっているのではないかと思われます。

あ。このブログでは何回か書いていますが僕は JKUG のメンバでもあるので、 KDE 自体の翻訳は特に気にはならずに Opendesktop.org に協力している次第です。

それにしても先行して日本語 po/mo フアイルが欲しい方は以下の URL に置きましたので持って行ってください。

https://icmpv6.org/Prog/ja.po/latte-dock-0.8.1-po-ja.tgz

deskutils/latte-dock を ports からインストールしたあと、ダウンロードした tgz を展開して、その中にある mo ファイルを /usr/local/share/locale/ja/LC_MESSAGES/ にほーりこんで latte-dock を再起動すると設定画面が日本語化されます。

日本語化されていたほうが設定しやすいとは思うのですが、一部へんちくりんな日本語や機能的に間違っている部分があるかと思われますが、随時更新して行きたいと思います。

9月 172018
 

KDE の 4 や 5 を使っていると ps -ax とか打つと気が滅入るときがあります。『どうしてこんなにakonadi が起動しているのだっ!?』と。まぁ、 akonadi は kdepim 系のユーザ情報管理や各種サービスへのアクセスを一手に引き受けているのでさまざまなプロセスが動くのはしょーがいなのではありますが・・。

akonadi はバックエンドにデータベースを利用していて、必要な情報はそこに格納します。選べるのは全部で三つ。 MySQL・PostgreSQL・SQLite3 ですね。 KDE4 の頃は複数のプロセスからアクセスするとデータベースがぶっ壊れるから MySQL を使え。と、いうお達しが出ていて、『まじかよー。デスクトップのバックエンドに mysqld 動かすんかよぉ・・。orz』などと思っていたのですが、 KDE5 からはいよいよ純粋に上記三つのデータベースが選択可能になったようです。

と、いうことで ports の databases/akonadi をインストールする場合は以下のようにオプションを選択すると良いでしょう。

今回は非常に負荷の軽い SQLite3 をチョイスしました。この状態で akonadi をコンパイルすると関連性により databases/qt5-sqldrivers-sqlite3 がインストールされます。 akonadi が利用するデータベースドライバですね。
ちなみに MySQL を選択すると databases/qt5-sqldrivers-mysql がインストールされます。

これで今日は akonadi は SQLite3 を利用するようになる。わーいっ!! などと喜んではいけません。 akonadi は今でも default で MySQL を利用するようになっているので、設定を変更して上げる必要があります。

設定変更するファイルは ${HOME}/.config/akonadi/akonadiserverrc になります。 akonadi を一回起動(しようと)すると生成されます。

[Debug]
Tracer=null

[%General]
Driver=QSQLITE3

[QSQLITE3]
Name=/home/USERNAME/.local/share/akonadi/akonadi.db

 
起動直後は [%General] では Driver=QMYSQL と書かれていると思いまずが、これを上記のように変更し、更に [QSQLITE3] を書いてデータベースを指定してあげます。

設定ファイルが完成したら akonadictl restart するか、一回ログアウトしてから再度ログインし直すと良いでしょうか。再度ログインすると mysqld が起動していないのに akonadi が動作しているのが嬉しいですね;-)。

これで mysqld が起動しない分 PC の負荷が多少は軽くったでしょうか? もしかしたら気分的な問題かぁ?

 
では、そもそも akonadi 自体を起動したくない場合はどうするか?

一番簡単なのはコンパイルのオプションで SQLite3 を指定して、設定フアイルである akonadiserverrc には MySQL を利用する設定を記載することです。

databases/qt5-sqldrivers-sqlite3 や databases/qt5-sqldrivers-mysql などがデータベースドライバになるのですが、設定ファイルで選択したデータベースのドライバが無い場合には akonadi が起動しません。

それとは別に [QSQLITE3] や [QMYSQL] の中に StartServer=false と掛けば akonadi が起動しない。と、いう話のようですが、実際に記載した設定ファイルを用意しても akonadi は起動してしまいました。残念。

[Debug]
Tracer=null

[%General]
#Driver=QSQLITE3
Driver=QMYSQL

[QSQLITE3]
Name=/home/USERNAME/.local/share/akonadi/akonadi.db
StartServer=false

[QMYSQL]
Host=
Name=akonadi
Options="UNIX_SOCKET=/tmp/akonadi-USERNAME.73cx0k/mysql.socket"
ServerPath=/usr/local/libexec/mysqld
StartServer=false

 
と、いうことで akonadi のコンパイル時に SQLite3 を指定して、上記のように設定ファイルを記載すると、起動しなくなります。

起動したい場合には [[%General] で Driver=QSQLITE3 を有効にして Driver=QMYSQL をコメントアウトすれば OK です。

これで akonadi がずいぶんと楽しいものになったかな? ;-)。