ちょっと前のエントリで「Zeroconf 考察。」というのを書きました。デスクトップで利用する場合には Avahi を、サーバで利用するなら mDNSResponder+howl で。って感じのエントリでした。
さて。サーバ側で利用している mDNSResponder (正確には mdnsd のこと) ですが、こいつは非常にお行儀の悪いプログラムですねぇ。さすがは Apple 謹製って感じでしょうか;-P。
どの辺りがお行儀悪いのか?
mdnsd は起動してからのログが随分と出力されます。例えば、サーバの場合は複数のインターフェースを持っていて、アクセスされたくないインターフェースには ipfw などで止めたりします。しかし、 mdnsd はそんなのお構いなしにサーバの全てのポートにマルチキャスト DNS パケットを port:5353 に流しまくりなんですね。
挙句の果てには『bge1 にパケット投げたら Permission denied だった。』とかログを出しまくりで、ヘタしたら /var/log/messages は mDNSResponder のログで溢れかえっしまいます。
これは非常にウザいので今回はログを一つのファイルに集約するようにして /var/log/messages には出力しないようにしてみましょう。
まずは syslog の設定から。あ。ターゲットは当然 FreeBSD です;-)。
o. syslog の設定
今回は mdnsd のログは今回は LOCAL4 に出力するようにします。なので、LOCAL4 に飛んできた syslog の扱いについて設定します。
まずは /etc/syslog.conf の設定変更です。
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/var/log/messages に出力されたくないので local4.none を追加します。そして LOCAL4 ファシリティ用のログファイルを設定してあげます。
次に /etc/newsyslog.conf も編集しましょうかね。
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まぁ、こんな感じで登録します。あとは syslod と newsyslog を restart すると準備は完了です。
o. mDNSResponder のソース改修
mDNSResponder は ports 的には net/mDNSResponder/ になります。ここでまず make patch とか打ってソースを展開したうえでソースコードを覗いてみます。今回は syslog に関わる部分ですね。
と、いうか mDNSResponder (バイナリ自体は ports の net/howl/ でインストールされる) と、いうか mdnsd (こちらが ports の net/mDNSResponder/ がインストールする) は syslog プライオリティなどを変更するオプションが無いんですね。なのでソースコードを眺めんですけども。
それで、ソースコードを眺めいたらありましたね。 syslog の openlog は mDNSShared/PlatformCommon.c でやっているようですね。
以下はパッチです。
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openlog() のオプションで LOG_DAEMON と書かれているので syslog.conf では daemon.none を設定すれば良いような気がしないでも無いですが LOG_DAEMON なプライオリティは他のアプリケーションもドカドカと利用しているような気がするので、今回は LOG_LOCAL4 に変更してみます。
上記パッチは net/mDNSResponder/files/ の中に patch-mDNSShared-PlatformCommon.c としてほーり込むと ports の make 時に毎回有効になるかと思われます。自分の好みでどうにかしてください。
また、僕は LOG_LOCAL4 にしましたが、自分の都合のようプライオリティに変更しても良いのではないかと思われます。
あとは make して deinstall して reinstall 、そしてデーモンを再起動すると全ては完了です。 /etc/syslog.conf に指定した情報の通り、 /var/log/messages 以外のファイルに蓄積されるようになるかと思われます。
mDNSResponder と mdnsd は非常に良いのですが、出力されるログが非常に気になるのですが、これで問題解決;-)。
ports の Makefile 自体を改修して make config でログのプライオリティを変更するようにもできるなぁ;-)。
機会があれば書いてみよう;-)。