5月 102017
 

一個前のエントリは RPi ZERO で FreeBSD/arm 11.0-RELEASE が動いた。というお話でした。RPi 2/3/ZERO 上で動作する OS はディスプレーが無いので Zeroconf を動かして ssh hoge.local したいと思いますよね。

そして、以前のエントリで「Zeroconf 考察」というのを書いているのですが、デスクトップには Avahi をインストールして、サーバなどはより軽量な mDNSResponder をインストールすれば良いよ。などと書いているのですが、 mDNSResponder は core dump するなど、どうも動作があやすぃ・・。
なので、いっそのこと Avahi で統一したいモノだ。などと思っていたんですけども net/avahi-app/ は、サーバには不要なモノをインストールしすぎる。

そんなこんなで、もっと簡単にインストールできる軽量版の net/avahi-app/ の ports を作成しました。名前を avahi-app-small としていますが・・。
以下の URL にあるので、もし試してみたい。と、いう方がいましたらダウンロードしてみてください。

http://icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/ports-avahi-app-small-20170510.tgz

インストールは以下の通り。

# cd /usr/ports/net/
# tar xvzfp ~/ports-avahi-app-small-20170510.tgz
# cd avahi-app-small/
# make install

 
フツーの ports をインストールするのとなんらかわりはありません。が、注意点が一点だけあります。クライアント側の ports である dns/nss_mdns/ を make install するより先に avahi-app-small をインストールしてください。

ではどの辺りが違うのか? 軽量なのか?

標準の net/avahi-app/ の ports は以下をインストールします。

Shared Libs required:
        libintl.so.8
        libglib-2.0.so.0
        libgobject-2.0.so.0
        libexpat.so.1
        libgdbm.so.4
        libdaemon.so.0
        libdbus-1.so.3

 
devel/glib20/ や devel/gobject-introspection/ は関連性でサーバには要らんモノ (cairo とか freetype2 とか python27 とその関連性の ports など)をドドドとインストールしてとてつもないことになるし sysutils/gnome_subr/ なんてのも要らんし・・。

僕が作成した avahi-app-small の ports をインストールすると以下がインストールされます。

Shared Libs required:
        libdbus-1.so.3
        libintl.so.8
        libdaemon.so.0
        libexpat.so.1

 
これだけです。 非常に軽量にインストールできます。 Avahi 自体は dbus を利用しているので dbus は必須になってしまいますが、これはまぁしょーがないか。
ports からインストールするとコンパイルのために色々インストールされますが、あとで pkg autoremove するか、コンパイルの時間がもったいない場合には packages からインストールしてください。

 
ports の Makefile では LIB_DEPENDS は最小限にして CONFIGURE_ARGS では不要なモノを色々 disable にしています。これだけでずいぶんと小さくなりました。
GNOME 必要ねーし。 Makefile の以下の行は何のためにあるんだぁ?

avahi-post-patch:
    :
        @${REINPLACE_CMD} -e 's|%%RC_SUBR%%|/etc/rc.subr| ; \
                s|%%GNOME_SUBR%%|${GNOME_SUBR}|' \
                ${WRKSRC}/initscript/freebsd/avahi-dnsconfd.sh.in \
                ${WRKSRC}/initscript/freebsd/avahi-daemon.sh.in
    :

 
files/patch-initscript_freebsd_avahi-daemon.sh.in には +. %%GNOME_SUBR%% なんて最初から書いてあるし・・。

と、いうことで要らんモノを削ぎ落としていったらすごい軽量な(それはつまりは、余計なモノをインストールしなくて済む。と、いうことで、動作的に軽くなった。と、いう意味ではない;-) Avahi がインストールできるようになりました。
試したのは avahi-daemon avahi-dnsconfd avahi-browse くらいですが、これだけ動けば、一応問題はないでしょ? f(^^;;。

あ。ports 的にはノラです;-)。gnome@freebsd.org (メンテナ) に連絡して「make config で余計なのインストールするのやめるように、選択できるようにしてくれよー。」って、ツッコミ入れるのはアリだと思うのですけどねぇ・・。

今回の ports はサーバと FreeBSD/arm で動作させるために作成した。と、言っても過言ではないですが、これで自宅のデスクトップとサーバは Linux も含めて全て Avahi になった。あ。macOS は別だぁ;-)。