MacBook 2009 に OS X El Capitan をインストールして利用しているのですが、最近になって 10.11.6 のアップデートが出ているのを知ったのでロクにバックアップも取らずにバージョンアップしました。
ただ Time Machine は動かしていたので、最悪そこからバックアップできるので良いかぁ。と、いう漠然としたモノはありました。
Mac App Store からアップデートを実行。その後リブートしたことろで、なんとっ!! OS イメージが見つからない。などとなり、リカバリーモードで起動しました。orz
この時点でガクゼンとしているのですが、リカバリーモードのメニューに「Time Machine から復旧」というのがあったので 10.11.6 アップデートを適用する前の状態にしてなんとかモトの環境に戻ったのでありました。ふぅ。
ここまでが第一段階。
このあと、El Capitan を使い続けるも Mac App Store が「10.11.6 にアップデートしろー。」などとしつこく言ってくるので『しょーがねぇなぁ。もう一回トライしてみるかぁ。』と、いうことで再実行。
ここからが第二段階の始まり;-)。
二回目の 10.11.6 アップデートは無事にインストールできたようで『あれ?一回目の失敗はなんだったんだぁ?』などと思いつつ、再起動後に現れたログイン画面からログインし、フツーにアプリを起動するのですが SSL 通信を必要とするアカウントにおいては全てパスワード認証エラーが発生するようになりました。あれ?
ウェブで調べてみると OS X のバージョンアップのタイミングで SSL 証明書ファイルがぶっ壊れる可能性がある。というのを発見。
iCal の https:// な CalDav サーバに接続してカレンダーの管理を行うアカウントでは認証の問題で接続できなかったり、 メールアプリ の全てのアカウントがログインできなかったりと、確かにそんな感じの気配はする。
しょーがないのでキーチェンから SSL 証明書を何個か削除して再起動を数回繰り返したら今度はログイン後の全てのアプリの動作が緩慢になってしまった。
いよいよ第三段階に突入です;-)。
ログイン後、アプリを起動すると 2,3 分後に起動したり、メニューのウィンドを出そうとすると同じくらい待たされたり、アプリ終了時にも待たされる事態が発生し、全く使えない状態。
試しにリモートから ssh で El Capitan にログインするとサクサク動作し、ロードアベレージを確認するも特に問題は無いみたい。
どーしたモンかいのぉ・・。
などと悩みつつひらめいた。b(^^)。 片っ端から怪しそうなプロセスを kill してしまえ。と。
リモートから ssh した端末はサクサク動作するので sudo して kill -9 PID で原因を特定していきます。
まずは OneDrive ・ DropBox ・ google 系のアプリなど。次に iTunes や iCal ・ Safari などの Apple 系のアプリ本体とヘルパーアプリなど。それでも特に問題解決にはならなかったので、おやまぁ。などと思い ps -axwww などと打つと ATOK for Mac のプロセスが動作していることを発見。こいつを kill したけど、すぐに起動するので結局 /Library/Input\ Methods/ATOK29.app/ ディレクトリを強引に移動しました。
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そーなのです。僕は ATOK Passport で ATOK for Mac 2016 を利用している JustSystem の正規ユーザなのであります;-)。
上記のコマンド実行後に MacBook を再起動すると、おぉっ!! 緩慢な動作がキビキビ動くようになった!! これにて一見落着かぁ?などと思うわけであります。そう。サクサク動く状況では ATOK for Mac のプロセスは起動していない状態なのであります。
想定できる原因としては SSL が利用できない(SSL 証明書がぶっ壊れた)状態で ATOK for Mac を利用していると、 ATOK は何かしらの通信を SSL で行うが、その通信ができなくて問題が発生し、ウィンド上の全てのアプリケーションの動作が緩慢になってしまったのでしょうなぁ。恐るべしインプットメソッド。って感じがしないでもないですが。
このあと、インターネット上の情報を探しまくると El Capitan 10.11.6 統合アップデート というのがダウンロードできて、それを利用してもアップデートできる。ということを知ったのですが、ダウンロードを三回試して、三回ともチェックサムエラーが発生したのであきらめました。
と、いうことで第三段階の問題は ATOK が引き起こしていたとしても、結局のところ SSL 証明書の破損については何の問題解決にも至っていないワケでして・・。
しかし、今度は画面上のアプリはサクサク動くので iCal のカレンダーやアドレス帳のバックアップは取ることが可能な状態です。ふぅ。
あ。僕は iCloud はあまり使っていません。カレンダーやアドレス帳は iPhone とは同期するけど iCloud には上げていない。メールは imap-ssl を利用しているので実データは持っていない。
iTunes の楽曲と 写真アプリ で読み込んだ写真・動画は外付け HDD に保存しているので MacBook 本体には保存していない。
バックアップは必要最小限で済みます。
で、第四段階に突入かぁ?
なんか、SSL 証明書が壊れているとしても、他にも色々ガタが来ているだろうと思われるので『この際』でもあるし、遅ればせながら macOS Sierra に移行することにしました。
Mac App Store でダウンロードは完了していたのでそのまま実行。目指すのはクリーンインストールです。
クリーンインストールを行うためには、まず一回目に上書きアップデートする必要があります。多分、リカバリー領域に Sierra のインストールイメージを書き込む必要があるのでしょうなぁ。
上書きインストールで El Capitan で破損した SSL 証明書は無事に復旧したようです。が、目指すのは Sierra のクリーンインストールです。再起動して Command+R で起動し、 HDD の内容を一旦全部消しクリーンインストールで事なきを得たのでありました。
ふぅ。何とか復活しましたが、このタイミングで macOS Sierra にするとは思わなかった。 Apple の策略にまんまと引っかかったのかな?
最後にですが、クリーンインストール後の SIerra での復旧について少々書いておきます。
まず自分で、手動でバックアップして、復活させたのは $HOME の Desktop/ Downloads/ Mail/ Music/ Documents/ Movies/ Pictures/ のみです。あと /usr/local/epkg/ も復旧しています;-)。
そして保存した iCal のローカルカレンダーとアドレス帳データを戻しました。
メールのアカウントは一から設定し直しかぁ。ウンザリだなぁ。などと思っていたら、 iPhone と同期しているアカウントについてはクリーンインストールなのに自動的に復活していました。あと iCal の CalDav アカウントも復活していました。
更に驚くのが safari を起動したときなのですが、なんとっ!! ブラウザに記憶させていたサイトにアクセスするためのログイン ID やパスワードがちゃんと記憶されている。これは多分キーチェーンを iCloud で保存しているからなんでしょうなぁ。かなりラクチン。と、いうか助かりました;-)。
iCloud には相対的には保存していないのに、また iPhone のバックアップはローカルに保存しているのに復活しました。楽だったので助かった。と、言えばとの通りなのですが、元データはどこから取ってきたんだろう? ちょっと心配だ・・。
と、いうことで、今回のエントリーはほぼテキストのみな状態になってしまいましたが、 El Capitan 10.11.6 アップデートに失敗して、その後 macOS Sierra にバージョンアップした顛末をまとめてみました。
注意点としては
・正式アップデートで SSL 証明書ファイルがぶっ壊れる場合があるのかもしれない
・ATOK for Mac が原因でウィンド上のほぼ全てのアプリの動作が緩慢になる
の二点でしょうかねぇ。