FreebSD の ports-CURRENT を追いかけていると、時々はまります。今回は graphics/dri のコンパイルが通らないので、その回避策について書いておきます。
まぁ、こーいうネタは時間が経つと解決するので、エントリを書いてもあまり意味は無いとは思うのですけどね。
今どきですと /usr/ports/ 辺りで svn update を実行すると dri 周りは 10.6.9 になります。 libGL 周りなど mesa-10.6.9 を利用する ports は全部で六個くらいでしょうかね。
FreeBSD/amd64 ではコンパイルの途中で止まってしまいます。 FreeBSD/arm ではとあるライブラリがねーぜ。とか言われて configure 辺りで止まってしまいます。今回は両方のアーキテクチャの回避策について書いてみたいと思います。
o. FreeBSD/amd64
mesa-10.6.9 からなる dri 系の ports は llvm36+clan36 が必要になりました。関連性で devel/llvm36 と lang/clang36 がインストールされるのですが、こいつらのインストールがちゃんとできていても失敗しているような感じでコンパイルが途中で止まるようです。
以下のエントリで話し合われていて、既にクローズになっているようですね。
https://bugs.freebsd.org/bugzilla/show_bug.cgi?id=203192
手順としては
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してから再度インストールして、それから graphics/dri をコンパイルすると無事に通るようです。
どーしてこうなるんだろうなぁ? と、思うのですが、思い当たる点としては llvm35 既にインストールされている状態で llvm36 がインストールされて、『二個もいらねーじゃん。』とか思い llvm36 は残して llvm35 だけ削除したのですが、もしかしたらそれが原因かもしれません。
と、いうことで llvm* の痕跡を全て削除してから再インストールすると mesa-10.6.9 系の ports 一式がインストールされるようになります。
めでたしめでたしですね。
o. FreeBSD/arm
こちらのほうは、まず、上記の問題を解決し、llvm36+clang36 をサラな状態でインストールしてあっても、 make が通りません。
以下は graphics/dri を make したときのログですが、
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こちらについても以下の URL で既に問題提起されているのでその内に解決されるかと思いますが、どーしても最新版を使ってみたい方はコンパイルを通した packages を作ったのでダウンロードしてみてください。
https://www.mail-archive.com/freebsd-pkg-fallout@freebsd.org/msg247413.html
この件の問題点としては FreeBSD/arm においては lib/libdrm_radeon.so がインストールされない点にあります。
では、そもそも lib/libdrm_radeon.so はどの ports がインストールするのだ? と、うことになるのですが、 graphics/libdrm でインストールされます。 Makefile を見てみると以下の部分になります。
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FreeBSD/arm のアーキテクチャは armv6 なので .else のロジックを走り pkg-pllist を見ると INTEL 系と RADEON 系がインストールされないんですね。たけど、 FreeBSD/arm 上で graphics/dri をコンパイルしようとすると libdrm_radeon.pc がねーよ。って言われます。
なので上記の Makefile の部分を変更してあげる必要があります。雰囲気的には ia64 や powerpc などと同じ処理をして上げる必要があります。
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この一行だけ直してあげると libdrm_radeon 絡みのファイルが一式インストールされるようになります。
http://distfiles.icmpv6.org/distfiles/packages/All.armv6/libdrm-2.4.60,1_add_radeon.tbz
に上記の改修を入れて libdrm_radeon* がインストールされる packages を用意しておきました。最新版を利用してみたい方はご利用ください。
とわ言いつ、 FreeBSD/arm に radeon は必要ないので ports のメンテナは libdrm の ports を直すのか mesa-10.6.9 系の ports 一式を直すのか、わかりませんね。 mesa 系 ports を直すのは大変そうなので、多分 libdrm 系を直して libdrm_radeon 周りをドドドとインストールするようにするかもしれませんが。
実際に OpenCL とか利用できない Raspberry Pi 2 の FreeBSD/arm なのに、なんか冗長ぎみなインストールのような気がしないでもありませんが・・。
以上、今回は FreeBSD の ports-CURRENT で dri 周りの ports のコンパイルが通らない人用のてっぷすでした;-)。