最近は IME に関するエントリが多いですが、もう一回書いてしまおう。でもって、最近の連続する一連のネタは多分これが最後でしょうかねぇ;-)。
いきなり手前味噌で大変申し訳ありませんが、そもそも mozc.el な(ノラ) ports は僕が一番最初に作成して NakataMaho さん がコミットしてくださり、その後 mozc-server のメンテナの方が取り込んでくださった。と、いう経緯があります(japanese/mozc-el/Makefile の一番上見てね;-)。
mozc 自体には当初から emacs 対応の mozc.el がバンドルされていたけど mozc-server の作者が「僕、emacs 使ってないしぃ。」と、いうとこで mozc.el が ports にならなかったし、インストールされなかったんですけども。
で、現在は mozc の最新版は mozc-1.13.1651.102 ですが、 FreeBSD の ports 的には 1.11.1502.102 のままです。まぁ、 mozc を FreeBSD に対応させるためには随分たくさんの改修を行いパッチを作成しなければ make が通らないという、その苦労はよぉーく知っているので現行バージョンである 1.11.1502.102 でも一応、問題はありません。
が、しかし、 mozc-1.11.1502.102 な mozc.el には以下のようなバグがあって困っていたんですね。
X11 の emacs 上 (emacs -nw ではない状態) で mozc.el 経由で日本語を入力しているときに mozc のサジェストがウィンドから飛び出ると入力した文字が消えてしまう。
確定前の文字が消えるだけなら良いのですが、それ以前に入力した文字まで消えてしまう。
結構悲惨な状態で、それがいやでしばらくの間は ibus.el (ports 的には textproc/ibus-el です)経由で mozc を利用していました。
ところが、ibus-1.5.5 になって ibus.el が ibus-daemon と通信できなくなったので、いよいよ mozc.el を利用しなければならなくなった。
mozc.el を利用しいるとき emacs のウィンドの上のほうで文字入力をしている分には問題ないのですが、下のほうに来るとサジェストがウィンドの下を突き破るようになるので入力した文字が消えてしまうんですけどね。
何か回避策はないものかいのぉ。とかと思い、mozc の最新版のソースコードを持ってきて mozc.el を /usr/local/share/emacs/24.3/site-lisp/mozc/ にほーりこんでみましたよ。そしたらあーたっ!!
いやー。最新版の mozc に付属の mozc.el もしっかり更新されていて日本語入力中のサジェストは、ウィンドの下辺りで入力している場合にはカーソルのある入力行の上に表示されるようになり文字が消えてしまうというバグが改修されているんですね。これを利用しない手はないっ!!
ってんで、やっとここからが本題です。
mozc-server 自体は現行バージョンで良いし mozc.el インストール時に mozc_emacs_helper (バイナリ)が一緒にインストールされるのですが、これも現行バージョンのモノで良い。ただ単に mozc.el のみ最新になってくれると随分と幸せになれます。
と、いうことでパッチを作成しました。以下の URL に置いておきます。
http://icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/patch-unix_emacs_mozc.el-20140402
このパッチを以下の要領で japanese/mozc-server/files/ の中に入れてください。
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既存の mozc.el のパッチのみを置き換えるとこによって 1.13.1651.102 の mozc.el が利用できるようになります。ダウンロードしたパッチは 1.11.1502.102 と 1.13.1651.102 の mozc.el を diff しただけです。
非常にお気楽に、そして簡単に emacs の mozc 入力が最新になります;-)。
FreeBSD の ports の現行バージョンの mozc.el で困っている方いましたら是非ともトライしてみてください。
コミッタの方、どなたかこのパッチを吸収してくれないかなぁ。まぁ、パッチは差分だけなので簡単に作成できると思うのですけどね;-)。