4月 022014
 

以前のエントリで FreeBSD で利用する ibus-1.5.5。 というのを書きました。
要は ibus が 1.4.2 から 1.5.5 になったら随分と使い勝手が悪くなったねぇ。と、いうことで、どうしたらちゃんと利用できるようになるか? ってネタなんですけどもね。

そのエントリには僕自身がコメントしたのですが、この際 fcitx-mozc でも試してみるかねぇ。って書いていて、早速試してみました。が、実際には以下の通りの動作で、実質的にしゅーりょー。な状態だったのであります。

 
fcitx をインストールして japanese/fcitx-mozc のコンパイルを通しても正常に動作しないのですが、考えられる原因としては mozc-1.11.1502.102 に対応する japansese/fcitx-mozc のパッチは多分 fcitx-4.2.8 用で、 FreeBSD の ports は fcitx-4.2.6 となっており chinese/fcitx 本体と japanese/fcitx-mozc のバージョンに差異が発生しているため、上手に通信が行なえように思われます。

 
試してみるとまさしくその通りで、そのエントリのコメントを読んでくださった Hiroto Kagotani さん が chinese/fcitx を最新のハージョンである fcitx-4.2.8.3 にしてくださいました。

それならば fcitx-mozc は動くべー。とか思い、試してみました。

結論から書くと fcitx-mozc は fcitx を最新版にすることにより、サクっと動作しました;-)。以下その顛末を書いてみたいと思います。

 
1. fcitx-4.2.8.3 のインストール
ports の chinese/fcitx は古いバージョンなので Hiroto Kagotani さん が作成してくださった最新版の ports を以下から拾ってきます。

https://github.com/HirotoKagotani/freebsd-fcitx/tree/master/chinese/fcitx

git clone で取ってくるのが良いでしょうかねぇ。 git についてはここには書きませんが、僕は mew のソースツリーを持ってきているので git はそこそこ使っています;-)。それとほぼ同じやり方で一式を持ってきました。

あとは ports の chinese/fcitx を置き換えて make install しておしまいです。

ちなみに Hiroto Kagotani さん は、作成した ports はメンテナの方に連絡するそうなのでもうしばらくすると fcitx-4.2.8.3 が ports-current に降ってくるのではないでしょうか。

 
2. japanese/fcitx-mozc/Makefile の改修
これは簡単。 IGNORE= の行をコメントアウトします。

 
3. japanese/mozc-server を更新
japanese/fcitx-mozc を make すると japanese/mozc-server の Makefile の中が走るのでその部分を一部改修します。
既に改修した ports を以下の URL に置いたのでご利用ください;-)。

http://icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/ports-mozc-server_add_fcitx-4.2.8.3_fcitx-mozc-20140402.tgz

既存の ports からの変更点は fcitx_mozc で BUILD するときに持ってくるパッチ先とパッチを変更しています。
ダウンロードするパッチは fcitx-4.2.8.3 に対応するパッチです。パッチ本体は以下の URL からダウンロード可能です。

http://icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/fcitx-mozc-1.11.1502.102.1_fcitx-4.2.8.3.patch

fcitx-mozc は mozc のバージョンが 1.11.1502.102 でも fcitx のほうは最新版である 4.2.8.3 を利用する必要があります。 mozc-1.11.1502.102 に対応する 4.2.6 用のパッチがない (mozc-1.11.1502.102 に対応する 4.2.8.3 のパッチはある) ので japanese/fcitx-mozc は IGNORE= 状態になるんですね。

なので今回の場合は japanese/fcitx-mozc が悪いワケではなく、中々バージョンが上がらなかった chinese/fcitx のおかげで IGNORE= になった。と、考えるべきでしょう。

さてさて。ダウンロードした ports で japanese/fcitx-mozc を make するとサクっとインストールしてくれると思います;-)。

あとは、表示される pkg-message の内容に設定して、一旦ログアウトしてからログインし直します;-)。

 
4. KDE4 利用時の GUI について
インストールが無事に完了して、ログインしたら動作確認です。僕の場合は KDE4 を利用しているのですが、fcitx を起動するとパネルに何やら表示されます。 mozc をオンにするにはデフォルトでは 全角/半角 キーを押します。すると日本語入力が可能になります。
GNOME は利用してないのでわかりません。ごめんなさい。

右クリックでメニューが表示されますが [設定] をクリックするとエディタが立ち上がります。あたたた。
KDE4 で GUI な設定ウィンドを表示するには kcm-fcitx というのが必要なようです。 FreeBSD の ports にはなってないようなので、僕が ports を作り、以下の URL に置きました。必要な方はダウンロードしてください。

http://icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/ports-kcm-fcitx-20140402.tgz

どこに展開して良いかわかりませんが、 textproc/ 辺りに展開して make && make install してください。 LIB_DEPENDS= などかぁなりいい加減であやすぃーです。本当は KDE とか Qt 辺りも書かなければダメなのだろうと思うのですが、僕の環境では既にインストールされているので・・f(^^;;。

正しく書きなおして、コミットしてくれる方、絶賛募集中です;-)。

で、インストールした kcm-fcitx は起動するとこんな感じで GUI で fcitx を設定できるようになります。

kcm-fcitx

色々設定変更してみてください。

あ。ちなみにエディタで設定ファイルを編集する場合には $HOME/.config/fcitx/config というファイルになります。

 
5. 利用してみた感想
では、実際に fcitx-mozc を利用してみた感想ですが、まず一番驚くのがカーソルに日本語を随時表示してくれない。と、いう点でしょうか。以前ちょっとだけ Windows 上で利用したことがある「Baidu IME」みたいな雰囲気で、日本語入力専用窓が出てそこでベコベコ打って、確定したらカーソルに反映される。と、いう感じです。
これが好きか嫌いかについては意見の別れるところではありますね。

あと、mozc のサジェストの「意味の機能」(だっけか?)が利用できないです。”語” 対する説明文が表示されません。

スクリーンセーバにパスワードロックがかかっている場合に日本語入力状態になってしまいます。

状態パネルを表示すると怪しいところに出たりとか;-)。

文字入力時の UI 部分に違和感が多少あるのみで、文字の入力自体は特に問題なく一応は行える。と、いう感じでしょうかね。

 
と、いうことで(僕が初めて利用する)新しい日本語入力である fcitx と、そこからエンジンとして利用する fcitx-mozc について、今回は書いてみました。

ports の chinese/fcitx が最新版にアップデートされると、多分追随して japanese/fcitx-mozc と japanese/mozc-server も対応していくと思われます。そー考えるとこの記事の内容というのは先が短い記事である。と、いうことですねぇ・・f(^^;;。

まぁ、それはちょっと置いといたとして、人よりもちょっと早く新しいかな漢字入力の動作確認ができるぜい。って感じですね;-)。

このエントリを読んで今すぐに試してみたい。と、いう人はいるんかなぁ? f(^^;;。

3月 182014
 

ports current を追いかけている人なら解ると思いますが、ibus という日本語入力なアプリケーションが 1.4.2 から 1.5.5 になりました。このバージョンアップにより日本語の入力がかぁなり複雑になったようですね。

ibus 1.4.2 と 1.5.5 の簡単な違いについて書いてみると、

o. 日本語入力状態は絶えずオン状態
o. キーボードを変更することにより全角と半角を切り分ける

と、なったようです。ある意味「日本語入力用キーボード」と「英字専用キーボード」の二つを使い分ける。と、いう状態になったようですね。おかげで ibus-setup の設定画面からは IME のオン/オフ のメニューが消えております。

さてさて。僕は今回 ibus-1.5.5 のインストールからつまずいたのでそこから書いて行きたいと思います。色々試行錯誤を繰り返し、今は日本語入力ができるようになっております。ふぅ。

あ、ちなみに僕の環境は FreeBSD/amd64 9.2-RELEASE-p3 で X での日本語入力の環境は ibus+ibus-mozc で KDE4 を利用しております。当然、オンプレミスな環境です;-)。

emacs では mozc+mozc.el を利用していますが、この場合の mozc は ibus 経由ではありません。しかし、それとは別に ibus+ibus.el+mozc というパターンもあり、その場合には ibus-el-0.3.2 が ibus-1.5 系に対応していないので動作しません。と、いうことで ibus-1.5 系にした人はサクっと ibus-el-0.3.2 を pkg delete しても問題はまるでありません。

と、いうことで、まずは ibus-1.5.5 のインストールから見ていくことにしましょう。

 
1). ibus-1.5.5 のインストール
FreeBSD だと ports では textproc/ibus/ になるので make && make install と打てばインストールが完了すると思いますが make config のオプションで悩みます。 ibus-1.5.5 をインストールすると GTK2 と GTK3 の両方が必要になる(インストールされる)のは非常に納得行かないですね。しかし、悔しいですが、以下のキャプチャの通り DOC と GCONF もしくは DCONF 以外は全てチェックを付けたほうが良いと思われます。

ibus_20140318_1

GINTRO (銀トロ? なに? それ?) をオフにすると IBus.py がインストールされずに ibus-setup が起動しない状態になる(動かないなら最初から ibus-setup インストールするのやめろよーX-(し GTK3 要らんもんねー。などと思っていると、やはり ibus-setup が起動しなかったりと、そこはかとなくとんでもない ibus がインストールされるので、ちゃんとフルオプションを付けてあげましょう。

と、いうことで ibus のインストールは完了しました。

ibus がインストールされたのですが、一応、ibus-mozc も再度コンパイルしてあげましょう。念のために ibus-1.5.5 インストール後に japanese/ibus-mozc/ で make && make deinstall && make reinstall して、一応は準備完了。と、いうことで。

 
2). ibus の起動と設定
ibus の起動は ibus をインストールしたときに pkg-message が表示されるのでその内容で設定しましょう。
まぁ、素早く試したい場合には ibus-daemon_restart とか ibus-daemon_start コマンドを実行します。無事に起動したら ibus-setup コマンドを叩いて GUI で設定します。

「キーボードショートカット」の [次のインプットメソッド] メニューでインプットメソッドの切り替えを設定します。一番上に書いたように簡単に「キーボード切り替えのためのショートカットキー。」と、いう認識でいるのが良いかと思われます。

ibus_20140318_2

ちなみに default では “Super+Space” になっていると思いますが “Super” キーというのは Win キー であったり Mac の command キー に相当するらしいです。なので、 default では「Win+Space キーでキーボード切り替え。」ってことですね。

 
さてさて。他のタブを見て行きましょう。
[インプットメソッド] のタブでは「インプットメソッドの選択」で「日本語」のキーボードアイコンと mozc を選択します。二つの項目が登録されている状態ですね。

ibus_20140318_5

[詳細] タブでは「キーボードレイアウト」で [システムキーボードレイアウトを利用する] にチェックしておいたほうが良いかもしれないです。僕の場合は ibus-setup を起動した途端に 101 キーボード列になってしまいました。普段は 106 キーボード列を利用しているのに・・。

と、いうことで ibus の設定は完了。あとは日本語をベコベコ打てば良いですね。

 
3). mozc 側で設定
が・・。上記の「キーボードショートカット」で設定したもの(僕の場合は “Shift+Space” にしました)をベコベコ押しても一向に日本語が打てる気配はありません。画面中央に切り替え画面が表示されるのですが、日本語が打てません。あいや・・。orz

しょーがねぇなぁ。となるのですが、今度は mozc の設定を行います。 mozc_tool_config コマンドを叩いて mozc の設定画面を表示させます。 [一般] タブの下のほうに「キー設定」というのがありますが、そこにある [編集] ボタンを押します。表示されたウィンドの真ん中の列が「入力キー」で、そこが “shift space” というところに、コマンドを「IME の有効化」を選択し保存します。

あとは mozc_server_restart と ibus-daemon_restart を実行して、そのあとにキーボードが変わってくれるかを確認します。

 
だいたいこんな感じで ibus+mozc の場合には日本語が打てるようになるでしょうかねぇ。mozc ではない、他の IME を利用している方、申し訳ありませんが設定方法は解らないので自力で頑張ってください;-)。

しばらく使ってみた感想ですが、

o. 新しいウインドを開いた時に日本語キーボードが選択されている
o. スクリーンセーバのパスワード入力も日本語になる
o. 文字を打ち始めると最初の文字が化ける(日本語にならない場合がある)
o. 画面に ibus の設定とかがチロッと出る場合がある(これは何?)

などでしょうかねぇ。けっこう痛いですかね・・。

 
けどもまぁ、なんとか ibus-1.5.5 に移行できたのでヨシとしておきましょう。もう少し使い込んで色々な設定を出していきたいとは思っていますが。

もしくは fcitx に移行していくかもー。

2月 242014
 

本題に入る前、一点。
FreeBSD の ports の KDE4 が kde-4.12.2 になりましたなぁ。今までは /usr/local/kde4/ にインストールされていたのですが、このバージョンからは /usr/local/ にインストールされるようになりました。僕の環境では 130 個弱の ports の再インストールが発生しまた。けど、これでようやっと、独自ディレクトリから開放されるぞぉー。って感じです。

と、いうことで本題。

KDE4 をインストールすると default のブラウザに konqueror がインストールされます。それとは別に他のブラウザをインストール、例えば rekonq をインストールするとします。

konqueror も rekonq もユーザエージェントを偽装できる機能を持っています。例えば FreeBSD のこれらのブラウザでアクセスすると「あんたのブラウザでは全部の機能が動作しない。」とか「最新のブラウザではないので利用できない。」などと蹴られる場合があり、以降の表示を止めてしまうウェブサイトがあったりします。

まぁ、仮に表示されたとしても確かに正しく動作しない場合なんかもあったりするんですけどねf(^^;;。

https://profile.microsoft.com なんかは UserAgent を IE11 に偽装したとしても正しく表示できなかったりしますが、それは konqueror や rekonq などのブラウザが対応していないので正常動作しない。と、いうことですね。

 
さてさて。それにしもブラウザでユーザエージェントが選べるのに表示される情報がどれもこれも古いバージョンで困ってしまいます。

konqueror_ua_1

これを最新のバージョンに変更できないのかなぁ? とか思いソースコードを眺めるのですが、ふむ。ブラウザは KDE コンポーネントを見ているようで、ブラウザのソースコードには無いようです。

KDE 的には konqueror も rekonq はコテコテの KDE・Qt アプリなので、共通な機能については共通コンポーネントを使うようになっており、一個のパーツを色々なアプリで利用するってが仕様のようです。例えば Proxy とか キャッシュなども KDE4 の複数のアプリで共有するコンポーネントです。

ブラウザの UserAgent 偽装機能も一緒で konqueror も rekonq もユーザエージェントの設定はコンポーネントが一緒です。
では、その場合ソースコードがどこにあるのか? ですが、見つけました。 FreeBSD の ports 的には以下になります。

x11/kde4-baseapps/work/kde-baseapps-4.10.5/konqueror/settings/kio/uasproviders/

ここに *.desktop というファイルがたくさんあり、ブラウザのバージョンごとの情報を持っているフアイルが複数あります。
これらはインストールすると以下のディレクトリにインストールされることが解りました。

/usr/local/share/kde4/services/useragentstrings/

ここに最新のブラウザに対応した .desktop ファイルを置いてあげると次回起動時にはそのファイルを読み込んで最新のバージョンのユーザエージェントが利用できるようになります。

せっかくですので firefox-24.0 と MSIE-11.0 の .desktop ファイルを作成したので、利用してみたいと思う方は以下の URL から持って行ってください。

http://icmpv6.org/Prog/KDE/firefox240oncurrent.desktop
http://icmpv6.org/Prog/KDE/ie110onwinnt61.desktop

これで konqueror や rekonq では最新の他のブラウザとして動作することができるようになりました。パチパチパチ。ただ、ユーザエージェントの情報が変わっただけで、上にも書いている通り、正しく表示・機能しないウェブサイトがたくさんあることに違いが無いのでご注意ください;-)。

 
さてさて。ここからは付録に近いのですが、 Qt 系ブラウザとして arora というブラウザがあります。 ports 的には www/arora になるんですけども。こいつのユーザエージェントが更新されてないのでソースコードも眺めてみました。すると arora の場合は独自にソースコード中に書いているようですね。以下の xml なファイルで定義しているようです。

arora-0.11.0/src/useragent/useragents.xml

もし、 arora を利用している人でユーザエージェントを最新のブラウザに偽装したい場合には上記のファイルを編集してコンパイルし直せば良いと思われます。

arora は Qt を利用しているけど、 KDE にベッタリ。ってことは無い独自路線のウェブブラウザ。ってことなんですねぇ。

今回はちろっと KDE4 の構成的な説明と、ブラウザのユーザエージェント偽装のためのネタでした。

2月 062014
 

僕はデスクトップに KDE4 を利用しているのですが、 JKUG の日本語化チームとは別に自分で利用する KDE アプリで、日本語化されていないものをコツコツと個別に翻訳しています。

例えば rekonq という konqueror を再定義し直した KDE・Qt ライクなブラウザがあるのですが、こいつはソースに日本語 po ファイルが付いてこないのでメニューなどが英語で表示されます。

まぁ、 konqueror を再定義しただけのことはあって konqueror よりは rekonq のほうが使いやすいかなぁ。とは思う点が多々あるので僕は利用しているんですけども、いかんせん日本語化されてないので、しょーがねぇなぁ。自分で po ファイル書くかぁ。などと思いコツコツと日本語化しているのであります。

僕が今まで日本語化した po ファイルは以下の URL に置いてあるので良かったら持って行ってください。

http://icmpv6.org/Prog/ja.po/

rekonq-2.4.2 に対応した po ファイルの最新版は rekonq-2.4.2-20140205_1.po になります。

 
さてさて。翻訳していて一番大変なのはバージョンアップした時ですね。
新規に po ファイルの翻訳をするのであれば、とある言語の po フアイルを引っ張ってきて Language: とか を ja に変更して、翻訳を開始していけば良いのですが、バージョンアップが発生したときはどうするの?とかになるわけです。

以下、作業手順。あ。僕が個別にどの翻訳グループにも属していないのでこのような手順を踏んているだけで、もしかしたらちゃんとしたもっと効率の良いやり方というのがあるのかもしれませんが・・。その場合は、教えて頂ければ幸いです。

1). 新しいバージョンの po ファイルを取得
2). 以前に翻訳した po ファイルをエディタで開く
3). 新しいバージョンの po ファイルをエディタで開く
4). 新しいバージョンの po ファイルの msgid に以前翻訳した msgstr をペースト
5). 新規に出てきた未翻訳の msgid を翻訳
6). やっと完成。ふぅ・・

なんていう、クラクラするような作業をしなければならずほんとにイヤになる・・。もっと効率的なやり方は無いんかな?

 
と、いうことで考えた技は以下の通り。 UNIX コマンド使いまくりだぁ;-)。 効率よく po ファイルをバージョンアップする技を考えてみました。

・新しい po ファイル: rekonq-2.4.2.po
・古い po ファイル: rekonq-2.3.2.po

ソースコードに日本語の po ファイルが無い場合には他の言語の po ファイルを日本語として使いまわします。 rekonq の場合は po/sv/rekonq.po を利用して rekonq-2.4.2.po としました。

1). msgid の抜き出し

$ cat rekonq-2.3.2.po | grep ^msgid > rekonq-2.3.2.po_msgid
$ cat rekonq-2.4.2.po | grep ^msgid > rekonq-2.4.2.po_msgid
$ diff -ur rekonq-2.3.2.po_msgid rekonq-2.4.2.po_msgid > msgid.diff

 
これで新規に追加になったメッセージと削除されたメッセージの差分が出てきます。
diff ファイルで “+” の部分は新しく登録された msgid で “-” の部分は削除された msgid です。

 
2). diff 結果の取り込み

$ cp rekonq-2.3.2.po rekonq-2.4.2_New.po
$ mule rekonq-2.4.2_New.po

 
rekonq-2.3.2.po は以前に翻訳したファイルなのでそれを最新版にします。そのために msgid.diff の差分を新しく用意した rekonq-2.4.2_New.po に反映して行きます。
“+” で表示されている msgid とその関連する部分は追加し “-” の部分の関連する情報は削除していきます。ガシガシしていきます;-)。 po ファイルには「ソースコードの何行目」なんていうコメント行がありますが、とりあえずそんなのは無視していきます;-)。

以上はエディタで編集する必要がありますが、これで新旧の情報がマージされた po ファイルが完成です。ちっこいバージョンアップだと差分が少ないので po ファイルの更新も楽ちんです;-)。

 
3). 翻訳者支援アプリ
テキストエディタで直接 po ファイルを更新しても良いとは思うのですが、何か支援 AI ではなく、支援ソフトは無いんかなぁ? とか思って調べてみると ports に editors/poedit というのがありますね。 GTK アプリで GUI で利用できそうです。こいつをインストールして起動してみます。

起動したら rekonq-2.4.2_New.po ファイルを読み込みます。すると翻訳可能な状態になります。キャプチャはありませんが、左側が msgid で、右側が msgstr です。 msgstr が空白な部分が翻訳されていない文字列になるのでそれをベコベコ打ち込んでいけば良いかと思われます。
日本語文字入力時に emacs キーバインドが利用できないのが痛いんだけど、GTK2 の emacs キーバインドの設定すれば良いんかなぁ?今度試してみよう。

 
GUI 的なモノで msgid を google 翻訳で翻訳してその結果を msgstr に表示するヤツとかあるんかなぁ? google の textproc/translate-toolkit なんかはその類なのかな? python のコマンドラインツールなんてのは使いたく無いんだけど;-P。

 
poedit は Windows 版 Mac 版もあるようです。編集した po ファイルを保存すると msgfmt も実行してくれるのでいきなり mo ファイルが生成されます。あとはそれを share/locale/ja/LC_MESSAGES/ 辺りにほーりこんで rekonq を再起動すると確認ができます。

 
翻訳用の po ファイルに対する新旧二つの情報のマージって、もっと他に何か画期的な方法・手段ってあるのかなぁ? google で探したけど見当たらなくて、結局 diff してその差分を古いバージョンの po フアイルにマージって方法にしたんだけど・・。

もしかして、本家にマージされた po ファイルは既に差分が吸収された状態でリリースされるとか?そんな便利な世の中ならドンドン本家にマージしたほうが良いなぁ。

それにしても翻訳の方法はこれで良いのかな?

2月 012014
 

このブログのとあるエントリにコメントを頂きました。 URL 的にはこれになるんですけども。

http://running-dog.net/2013/11/post_829.html#comment-36710

たまたま偶然なのかもしれませんが、以前私が日本語 po フアイルを書いた wifimgr が FreeBSD 9.2-RELEASE では動作しなくなったのだけど原因解りますか? と、いうモノです。
ちなみに今回は全然関係ありませんが、日本語 po ファイルは wifimgr の作者送り、採用されています;-)。

 
まず最初に wifimgr のソースコード眺めてみましたが、こいつは小さいプログラムなので簡単でしたね。ただ GTK の部分は全くわかりませんが、今回は GTK の部分はとりあえず置いておくことができそうです。そんな感じでソースコードを眺めたのですが wifimgr は GUI のボタンを押すと system() で ifconfig とか /etc/rc.d/ の下のスクリプトを実行していることが解りました。

 
そして wifimgr のソースコードを眺めてみるとだいたいが /etc/rc.d/netif を起動して、その戻り値でエラーをはいて停止してしまうことが解りました。

次に 9.1-R と 9.2-R の /etc/rc.d/netif を diff してみましたが、大きな相違点としては、 9.2-R では /etc/rc.d/routing を呼ぶようになった部分が怪しいです。実際に 9.1-R の /etc/rc.d/netif を 9.2-R に持ってきて wifimgr を起動すると無事に動作しました。あいや。するっていと原因は本当に /etc/rc.d/routing だねぇ。と、更に特定できました。

 
あとは IRC で教えてもらった以下の設定を /etc/rc.conf に仕込んで /etc/rc.d/routing の動作確認です。

rc_debug="YES"

 
そして /etc/rc.d/routing のあちこちに logger コマンドを仕込んで変数の値を /var/log/messages に出力させます(他にも /etc/rc.subr や /etc/network.subr も見る必要がありますが)。

/etc/rc.d/routing は以下のコマンドオプションで実行されているようですね。

# /etc/rc.d/routing start any wlan0

 
さてさて。原因の特定ですが、以下の行にあることが解りました。

    43          ""|[Aa][Ll][Ll]|[Aa][Nn][Yy])
    44                  for _a in inet inet6 ipx atm; do
    45                          afexists $_a && setroutes $_cmd $_a $_if
    46                  done
    47                  ;;

 
44 行目で inet inet6 ipx atm を定義して 45 行目で static_hoge として呼び出しているのですが inet6 を実行すると戻り値がおかしくなるらしく、その戻り値が /etc/rc.d/routing の戻り値として wifimgr に戻ってエラーになって終了するようです。
実際に

・44 行目の inet6 を消すと無事に動作する。
・45 行目の下に logger コマンドを入れると無事に動作する。
・routing_start() の終了時に return 0 を追加すると無事に動作する。

となりました。
このことをとある方にご連絡したところ、以下のパッチを書いてくださいました。多分次のリリース及び STABLE や freebsd-update では更新されるのではないかと思われます。

以下、頂いたパッチを先行して公開します。 FreeBSD 9.2-RELEASE で wifimgr を使っているが正常に動作しなくて困っている方は適用してみてください。

Index: etc/rc.d/routing
===================================================================
--- etc/rc.d/routing    (revision 255154)
+++ etc/rc.d/routing    (working copy)
@@ -42,7 +42,8 @@
                ;;
        ""|[Aa][Ll][Ll]|[Aa][Nn][Yy])
                for _a in inet inet6 ipx atm; do
-                       afexists $_a && setroutes $_cmd $_a $_if
+                       afexists $_a || continue
+                       setroutes $_cmd $_a $_if
                done
                ;;
        *)

 
これで無事に動作するようになると思われます。 wifimgr のほうもソース修正しなくとも良い(バージョンを見て実行するコマンドオプションを変えるのもつらいべ)のではないかと思われるので一安心です;-)。

あとで wifimgr の作者にメールしようと思います;-)。

あ。最後にですけど、 static_inet6() の戻り値がぶっ壊れる(っぽい)原因は詳しくは調べていません。もしかしたら FreeBSD の rc スクリプトが原因ではなく、僕が設定した /etc/rc.conf の IPv6 の設定がおかしくてそれが原因で正しく処理されずに戻り値が壊れて、結果的に /etc/rc.d/routing の戻り値がエラーになるのかもしれません。その場合、原因は僕にありそうですねf(^^;;。

11月 032013
 

OS X Mavericks にしてしばらく使っていたのですが、 iTunes は iOS デバイスとカレンダー同期してくれなくなったんですね。iTunes の[概要]タブから「スケジュール」の項目が消えています。
と、いうことは iCal のスケジュールの情報は iCloud 経由で同期しろ。ってことなんですね。いやー。Apple も google みたいなことしてくれますなぁX-(。

このブログにも以前に書いているのですが、スケジュールは google に預けたくないし、当然 Apple にも預けたくない。そーいう人にとって、今回の Mavericks の iTunes の仕様変更は改悪ですね。困った困った。

さて、ではどうするか? と言えば、僕は自分で CalDAV サーバを持っているのでそれを利用することにしました。

CalDAV サーバを Mavericks の iCal と iPhone4・iPhone5、あと Thunderbird の Lightning からアクセスして参照・更新すれば一応は OK な状態になりますね。

今までは家の中専用で利用していた CalDAV サーバを SSL 化してグローバルからでもアクセス可能な状態にします。そして、 iCal・iPhone4・iPhone5・Lightning から接続テストをしてみます。が、 iOS もかぁなりクセがありますね。けっこう orz 的な事態になったのであります・・。orz。

今回はこの辺りの顛末についてちょっと書いてみます。

1. CalDAV の SSL 化
CalDAV 自体のインストールと設定については以前のエントリに書いたのでそっちを参照してください。あ。一点だけ。
古いバージョンの davical-0.9.9.4 から davical-1.1.1 にバージョンアップするとデータベースの互換性がなくなるようで、サクっと portmaster とか走らせると痛い目に遭います。
iCal とか Lightning で ics 形式のバックアップを取ってから davical とか postgresql などを一旦消してバージョンアップして、1.1.1 で動く状態にしてからバックアップした ics ファイルをインポートすると今度はサクっと動くようになります。 postgresql にデータが残っている状態でバージョンアップして『それを潰さないように』などと思っているとダメっぽいです。

さて本題。 CalDAV サーバと言っても基本的には httpd を httpsd とするだけなので、あと、自分しか利用しないのでヲレヲレ証明書で行きます。 FreeBSD 的には以下のコマンドを打つだけで簡単に SSL 化できます。

# cd /etc/ssl
# openssl genrsa -out ./server.key 2048
# openssl req -new -x509 -days 3650 -key server.key -out server.crt
# openssl x509 -in server.crt -out server.der -outform DER
# cd /usr/local/etc/apache22/
# ln -s /etc/ssl/server.crt
# ln -s /etc/ssl/server.der
# ln -s /etc/ssl/server.key

 
server.crt を作成する場合に色々聞かれてきますので値を入力します。server.der はブラウザにインストールするといちいち「このサイトは怪しいぜぃ。」って聞かれなくなります。

このオペレーションだと apache22 の SSL 化の設定は非常にラクチンですね。 httpd-ssl.conf は以下の部分だけ直すと作業は終了です。

#   General setup for the virtual host
DocumentRoot "/usr/local/www/davical/htdocs"
ServerName ical.running-dog.net:443
ServerAdmin takachan@running-dog.net
ErrorLog "/var/log/httpd-ssl-error.log"
TransferLog "/var/log/httpd-ssl-access.log"

 
あとは apache22 を再起動して作業は無事完了。各クライアントからアクセスして動作確認します。基本的には以下の URL で ics ファイルが取得可能な状態となるはずです。

https://ical.running-dog.net/caldav.php/takachan/home/

ここ、重要ですからねー。覚えといてくださいよー;-)。

 
2. iCal の設定
iCal は OS X に付属のカレンダーアプリです。「環境設定」→[アカウント]から”+”で追加します。 SSL で追加しましょう;-)。
[サーバ設定]タブでは CalDAV サーバの FQDN と URL を書きます。サーバパスは “/caldav.php/takachan/” を指定します。 CalDAV のコントロールパネルで他にカレンダーを設定した時に /home/ の部分が任意のパスとして生成され iCal 上に表示されるようになります。

 
3. iOS デバイスの設定
僕は手元に iPhone5 があって、それは既に iOS7 にしているのですが、このカレンダーアプリはどえりゃーやっかいでした・・。 Maverickes の iTunes も iOS7 もひでーことだぁ。と、知ることになるんですけども。

iOS の場合はまず、設定アプリから「メール/連絡先/カレンダー」を選択し「アカウントを追加」→「その他」→「CalDAVアカウントの追加」を選択し情報を入力します。
「サーバ」は FQDN のみで OK。「詳細設定」で色々指定してあげます。 SSL を有効にしてから「アカウントURL」に上記の URL を指定します。以上で設定は完了。次にカレンダーアプリを開き、しばらくすると新しく登録した CalDAV のアカウントが見えるようになります。うふふ。これでカレンダーの同期が完了だぁ;-)。

が、しかし・・。落とし穴はここからでした・・。orz iOS のカレンダーアプリは default のカレンダーが”カレンダー”として自動的に登録されるんですね。上に書いた URL 覚えていますか? CalDAV の default のカレンダーのパスなんですけども。もう一度書きますね。

https://ical.running-dog.net/caldav.php/takachan/home/

しかし、iOS のカレンダーアプリはここを参照してくれなくて、勝手に EUI-64 でパスを生成してそこに”カレンダー”ってタイトル付けて、そこにしかアクセスできないんですね・・。URL 的にはこんな感じ。

https://ical.running-dog.net/caldav.php/takachan/DE1A314-92BE-4518-A56E-B7138819A30B/

僕的には iOS のカレンダーアプリも /caldav.php/takachan/home/ を参照して欲しいのだけどここは見てくれない。で、新規にカレンダーを作成しようとするとまたまたサーバ上に EUI-64 のパスを作ってそこにタイトルを勝手に付ける仕様になっています。

とりあえず iOS はここで一旦終わって、次に Lightning の話を先に書きます。

 
3. Thunderbird Lightning の設定
Lightning は昔から利用しているしここにも何回かエントリとして登場しました。

Lightning でカレンダーを利用する場合には default の URL である

https://ical.running-dog.net/caldav.php/takachan/home/

を記述すると無事にカレンダーが表示できるのですが、上の iOS デバイスのカレンダーアプリが”カレンダー”と認識している EUI-64 なパスにしかアクセスできないので、Lightning に指定したパスも変更してあげる必要があります。まぁ、http:// から https:// に変更する必要があるので、この際テマは一緒かー。みたいな気はするんですけどね。

 
ちなみに、Lightning の場合はパスを /caldav.php/takachan/ で指定するとその配下の全てのカレンダーを表示してくれます。
Mavericks の iCal のパスは無条件に /caldav.php/takachan/ になって、配下のカレンダー全てを表示してくれます。
iOS の場合は無条件で UEI-64 のパスを掘って”カレンダー”とラベルを付けてそこにしかアクセスできません。 iOS 上で新規にカレンダーを作成するとそれは閲覧・更新可能な状態となりますが、自分で作成したものしか見えずに他のアプリで作成したカレンダーは見えません。
そー考えると iOS のカレンダーアプリが一番ワガママですね。

 
と、いうことで iTunes が iOS デバイスと同期できなくなったというのが一番大きな問題点なので、そこを Apple に何とかしてもらわないとお話にならないですね。一応、「iTunesの意見/感想を送る」から『カレンダー同期復活してくれー。』とは送っておきましたけどね。

CalDAV 経由ではなく、もっとスマートに同期できる方法があったら教えて頂きたいものです。

9月 102013
 

以前のエントリで「xmodmap と setxkbmap。」というのを書いているのですが、そのときに xmodmap -pke というコマンドを打ってみて、このコマンドが出力した情報をじっくりと眺めてみると何やら色々な設定があるようなので試してみることにしました。

色々な設定というのは、例えば NotePC において Fn キー + テンキー同時押しでボリューム調整を行う、であるとか画面の明るさを変更する、であるとか suspend/resume であるとかその辺りのことができるようなんですね。

IMG_5632_NotePC_Fn+10Key

通常この辺りの制御は ACPI のほうでやっていて、以前であれば、僕の場合、今回は ThinkPad X100e で試してみましたが、 acpi_ibm.ko というのを kldload して /usr/local/sbin/acpi_oem_exec.sh とかを作成して呪文のような文字列と数値を書いて devd に対応させる。というのが一般的だったんですけども。
まぁ、その辺りは man acpi_ibm してみて、その内容でスクリプトを書くんですけど、なんか大変そうで「動かなくてもいやー。」となっていたんですね。

今までは ACPI で制御していた Fn キー + テンキー同時押しの機能がどうやら xmodmap でできるらしいんですね。と、いうことで早速設定してみましょう。
まずは xmodmap -pke でどんなオプションが指定できるのかを探してみます。

$ xmodmap -pke | grep XF
keycode  63 = KP_Multiply KP_Multiply KP_Multiply KP_Multiply KP_Multiply KP_Multiply XF86ClearGrab
keycode  67 = F1 F1 F1 F1 F1 F1 XF86Switch_VT_1
keycode  68 = F2 F2 F2 F2 F2 F2 XF86Switch_VT_2
keycode  69 = F3 F3 F3 F3 F3 F3 XF86Switch_VT_3
keycode  70 = F4 F4 F4 F4 F4 F4 XF86Switch_VT_4
keycode  71 = F5 F5 F5 F5 F5 F5 XF86Switch_VT_5
keycode  72 = F6 F6 F6 F6 F6 F6 XF86Switch_VT_6
keycode  73 = F7 F7 F7 F7 F7 F7 XF86Switch_VT_7
keycode  74 = F8 F8 F8 F8 F8 F8 XF86Switch_VT_8
keycode  75 = F9 F9 F9 F9 F9 F9 XF86Switch_VT_9
keycode  76 = F10 F10 F10 F10 F10 F10 XF86Switch_VT_10
keycode  82 = KP_Subtract KP_Subtract KP_Subtract KP_Subtract KP_Subtract KP_Subtract XF86Prev_VMode
keycode  86 = KP_Add KP_Add KP_Add KP_Add KP_Add KP_Add XF86Next_VMode
keycode  95 = F11 F11 F11 F11 F11 F11 XF86Switch_VT_11
keycode  96 = F12 F12 F12 F12 F12 F12 XF86Switch_VT_12
keycode 112 = KP_Divide KP_Divide KP_Divide KP_Divide KP_Divide KP_Divide XF86Ungrab
keycode 214 = XF86Display NoSymbol XF86Display
keycode 215 = XF86KbdLightOnOff NoSymbol XF86KbdLightOnOff
keycode 216 = XF86KbdBrightnessDown NoSymbol XF86KbdBrightnessDown
keycode 217 = XF86KbdBrightnessUp NoSymbol XF86KbdBrightnessUp

 
なるほど。この中にキーボード配列に合いそうな XF86 なオプションを ~/.xmodmaprc に記述していけば良いんですね。などということが解りました。

上にキーボードの写真を掲載しましたがちっこくて見えないですかねf(^^;;。それに合わせて今回 ThinkPad X100e に設定したのは以下の通り。

keycode 140 = XF86AudioStop
keycode 176 = XF86AudioRaiseVolume
keycode 174 = XF86AudioLowerVolume
!
keycode 162 = XF86AudioPlay
keycode 144 = XF86AudioPrev
keycode 153 = XF86AudioNext
!
keycode 115 = XF86KbdBrightnessUp
keycode 109 = XF86KbdBrightnessDown

 
以前から Fn+F4 で suspend/resume は動作していたので今回は設定しません。

ボリュームの停止・大きく・小さくは動作しました。まぁ、KDE4 のパネルにボリュームウィジェットを表示しているのでそれで調整することも可能ですが、新たに Fn+ESC ・ Fn+F1 ・ Fn+F2 キーでできるようになった。と、いう感じでしょうか。

あと、音楽の曲飛ばし(Fn+F11)と戻り(Fn+F9)・停止と再生(Fn+F10)が動作しました。利用したソフトは gmplayer で 起動時に gmplayer *.mp3 とかして再生開始します。再生している最中に Fn+ キーを押すとそれが有効になりました。けど、考えてみると gmplayer のほうにも曲飛ばしとか停止のキーバインドはあるわけでして、無理して Fn+ キーに設定する必要は無いのかなぁ;-)。

XF86KbdBrightnessDown と XF86KbdBrightnessUp は動作しませんでした。と、いうか、Fn+ のキーがもう無いんですね。 xev で keycode を取得しようとしても取得できないキーが何個かありました。
現在、画面の明るさ変更については ACPI で行っています。 kldload acpi_ibm.ko すると acpi_ibm.0.lcd_brightness という sysctl mib が生えてきます。ここに値を設定してあげると画面の明るさが変わるのですが、shell スクリプトを書いてそれを実行することにより明るさを変えています。

その他に何かできないのかな?などと思ったのは外部ディスプレーの切り替えとか。 xmodmap 的に何かパラメータはあるのかな?と思ったのですが特に無いようなので諦めました。
ではどうするか?というと、KDE4 では KDE システム設定の中に「ディスプレーとモニタ」という項目があってここから LCD か外部ディスプレーにするか変更ができるのでそれでやることにしました。なので X の再起動とかは必要ありません。調べてないんだけどこの辺りは xrandr が面倒見ているのかな?

 
と、いうことで、以前は ACPI のほうで設定していた内容がいとも簡単にできるようになったのは良いことですね。ただ、本当にその設定が必要か? 聞かれれば「特には困っていない。」のであまり必要ではないんですけどねf(^^;。キーボードに書いてあるのでそれに合わせてキーをマッピングしてみた。と、いうのが素直な感想で。けど、簡単に設定可能なものは一応設定して見ましょう。という内容のエントリなのであります;-)。

8月 132013
 

僕は Firefox というのはドドドとバージョンが激しく上がっていくヤツではなく ESR 版を利用しているのですが FreeBSD の ports 的に言うと www/firefox-esr になるわけですけども。

現在の最新の ports-current では firefox-esr-17.0.8,1 と、いうバージョンが利用できます。しかし、確か 17.0.8 になったときだと記憶しているのですが、メニューなどの日本語表示ができなくなってしまいました。でもって、僕は firefox の起動時には bing.com を表示しているのですが、これがあーた。英語サイトを default で表示してくれるようになったりと、言語環境がぶっ壊れチックになってしまったんですね。

いつも Firefox をインストールするときは以下をインストールします。あ。 potrs 的情報ですけども。

・www/firefox-esr
・www/firefox-esr-i18n
・www/xpi-quick-locale-switcher

日本語言語パックとアドオンの Quick Locale Switcher も合わせてインストールしているのにどうして日本語で表示してくれないのだ?と悩むのであります。

そもそも以下の事象が現れています。

1.アドオンメニューのアドオン一覧に「言語パック」メニューが表示されない。
2.拡張機能の項目の中に ports からインストールしたはずの Quick Locale Switcher が表示されない。

どもう見てもこれはおかしい。ってんで色々調べたのですが「アドオンメニュー」の「アドオン入手」から Quick Locale Switcher 1.7.8.8 をインストールすると表示されるようにはなってメニューにも[言語を変更]ってのが現れるんだけど、しかし、日本語表示できない。

で、色々調べた結果「アドオン入手」から入手したアドオン(拡張機能)は

$HOME/.mozilla/firefox/乱数.default/extensions/

にインストールされるんですね。かたや ports からインストールしたヤツは

/usr/local/lib/xpi/

にインストールされます。 で更に調査を進め、色々な firefox のオプションとか指定して試すんですけども、あれー?! ってことは Firefox は /usr/local/lib/xpi/ を参照してないんではないの? という結論に達しました。

と、言うことで ports からインストールした言語パックと Quick Locale Switcher を symlink してあげることにしました。

$ cd ~/.mozilla/firefox/乱数.default/extensions/
$ ln -s /usr/local/lib/xpi/langpack-ja@firefox.mozilla.org ./
$ ln -s /usr/local/lib/xpi/\{25A1388B-6B18-46c3-BEBA-A81915D0DE8F\} ./

 
上の symlinkは 日本語言語パック、下の symlink は UUID ですが Quick Locale Switcher になります。そのまま symlink しました。

あとは Firefox を再起動して各種設定を見なおして完了です。アドオンマネージャにも「言語パック」とか、 ports からインストールした Quick Locale Switche が表示されるようになった(今のところはバージョンでどっちからインストールしたかの判断は付きます)ので一見落着。

20130813_firefox_01

と、いうことでこの作業を行なったおかげで無事に Firefox の日本語表示が復活しました。
しかし、 /usr/local/lib/xpi/ は信用したらアカン。と、いうことかな? 今後はこの symlink をずっと残すことになるかもしれませんが、それはこのエントリを読んだ方の好きにして頂ければと思います;-)。

7月 092013
 

さてさて。全体的に KDE ライクで Qt ベースな Twitter クライアントである Choqok を FreeBSD で何人くらい利用しているのかわからないのですが、タイトルの通り Twitter API 1.1 に対応した Choqok の ports を作成してみました。

以下の URL に置きましたので使ってみたい方は利用してみてください。

http://icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/ports-choqok-20130709.tgz

ちょっと説明させて頂くと、現在 FreeBSD ports の www/choqok はバージョンが 1.3 です。でもって、本家のダウンロード先である http://choqok.gnufolks.org/download/ でも 1.3 をリリースしています。しかし、このバージョンは Twitter API 1.0 にしか対応していなくて最近では Twitter にログインできなくなってしまっていたんですね。

そしたら debian とか ubuntu 方面では 1.4-2 というバージョンをリリースしていて、 Twitter API 1.1 に対応している。と、いうのでそれらを利用して ports を作ってしまいました。と、いうことです。

上記 URL からダウンロードしたファイルは以下の手順で展開、インストールしてください。

# cd /usr/ports/www
# mv choqok choqok.ORG
# tar xvzfp ~/ports-choqok-20130709.tgz
# cd choqok
# mv choqok-1.4.tar.bz2 /usr/ports/distfiles/
# make && make install
#

 
基本的に ports のほうは Makefile のバージョンと distinfo を変えただけです。同梱のソースのほうに手を加えています。

もとになるソースコードは以下の URL からダウンロードしています。

http://tech.chandrahasa.com/2013/06/19/choqok-patch-for-twitter-api-1-1/
https://launchpad.net/~pfoo/+archive/choqok/+packages

choqok_1.4-2.orig.tar.gz というソースコードに choqok_1.4-2-1git0.diff.gz のパッチを適用したあと、このソースコードには po ファイルがなかったので 1.3 から po/ ディレクトリを持ってきて choqok-1.4.tar.bz2 を生成しています。

ports の distinfo は以下のようになっています。

SHA256 (choqok-1.4.tar.bz2) = 101bd27bf75ffa8c2454efab2d86dcbae737e410cad01f6fe3496d22fb15f448
SIZE (choqok-1.4.tar.bz2) = 9782427

 
ports の Makefile でいろいろやるのが面倒だったのでソースの tar 玉のほうで吸収してしまうという、ちょっとインチキなことをしていますが、一応動くので作りました。まぁ、当然ノラ ports ですけど。

どうしても Choqok が使いたいーっ!! っていう方のみ、本家が Twitter API 1.1 に対応してくれるまでの間、ご利用ください;-)。

うーむ。せっかく po ファイルを用意したのに今回利用したソースは参照しないようだ。と、いうことで po ファイルをソースコードに混ぜたのは無駄な作業でした。メニューは英語のままとなります・・。しくしく。

1月 232013
 

ちょっと前の FreeBSD-users-jp な ML で USB マウスが動かなくなる。と、いうスレッドがありました。PS/2 マウスと USB マウスの二つがあった場合、そのうちの一個が動かなくなる。と、いうのものでした。

僕の場合、USB マウスではなく、 PS/2 マウスとタッチバッドの組み合わせなのですが、マウスのほうが動かなくなって悩んでいたのであります。

僕が持っているのは ThinkPad X100e で、こいつは Windows OS で言うところの UltraNav です。キーボードの真ん中に赤ポッチがあるのが、 FreeBSD 的に言うと /dev/sysmouse でこいつは ports 的 には x11-drivers/xf86-input-mouse で認識して動作します。タッチパッド側は /dev/psm0 で x11-drivers/xf86-input-synaptics で認識してタッチパッドとして利用できます。右側を上下になぞるとちゃんとスクロールもしてくれるように設定しています。

が、この状態において、僕の環境では赤ポッチとそれに付属するポタン類が一切動作しない状態で、上記スレッドを参考に色々試したのですが、やはり動作しないので放置していたのでありました。

今回、環境を 9.1-RELEASE にしたのでもう一度試してみたのですが、やはり動作しません。悲しい・・。

以下は僕が利用している 赤ポッチマウスとタッチバッドマウスの xorg.conf の設定です。一応 hal に関係する設定も書いておきます。

Section "ServerFlags"
Option    "AllowEmptyInput" "off"
Option    "AutoAddDevices"  "off"
#       Option    "AllowEmptyInput" "on"
#       Option    "AutoAddDevices"  "on"
EndSection
Section "InputDevice" Identifier "Mouse0" Driver "mouse" Option "Protocol" "auto" Option "Device" "/dev/sysmouse" Option "ZAxisMapping" "4 5 6 7" EndSection
Section "InputDevice" Identifier "Touchpad0" Driver "synaptics" Option "Protocol" "psm" Option "Device" "/dev/psm0" Option "SHMConfig" "on"
Option "TapButton1" "1"
Option "VertTwoFingerScroll" "1" Option "HorizTwoFingerScroll" "1" Option "VertScrollDelta" "200" Option "HorizScrollDelta" "200" Option "MinSpeed" "0.1" Option "MaxSpeed" "0.2" EndSection

 
この設定を書いても赤ポッチ側が動作しません。ps で hal と moused のプロセスを確認すると以下のようになっています。

$ ps -ax | grep mouse
1120 ??  Is     0:04.49 /usr/sbin/moused -p /dev/sysmouse -t auto
1332 ??  I      0:00.01 hald-addon-mouse-sysmouse: /dev/psm0 (hald-addon-mouse

 
moused は /dev/sysmouse 側をコントロールしています。 hald のほうは /dev/psm0 をコントールしています。 xorg.conf の設定では /dev/sysmouse は赤ポッチマウス、 /dev/psm0 はタッチパッドマウスです。まぁ、タッチパッドが無事に動作しているのでいーやー。とか思っていた時期が長いんですけどもね。

で、色々設定を見なおした結果、両方とも動作することが確認できました。上記 xorg.conf は何も問題がありませんでした。問題があったのは /etc/rc.conf で設定する moused の設定だったのであります。

以下のように設定すると 両方のマウスが無事に動作することが解りました。

moused_nondefault_enable="NO"
moused_enable="YES"
#moused_port="/dev/sysmouse"
moused_port="/dev/psm0"

 
今までは hald が /dev/psm0 をいじっているなら moused は /dev/sysmouse だろ。とか、勝手に思っていたのですが、moused のほうも /dev/psm0 に変更したらあぁら不思議。両方のマウスが動き出した。ということなんですね。 ps で確認すると以下のような感じ。

 $ ps -ax | grep mouse
33230 ??  Is     0:04.49 /usr/sbin/moused -p /dev/psm0 -t auto
33232 ??  I      0:00.01 hald-addon-mouse-sysmouse: /dev/psm0 (hald-addon-mouse

 
なんか、非常に違和感あるんですが、これで無事に二つのマウスが動作しております。考えてみると xf86-input-mouse がバージョンアップして以来赤ポッチマウスが動作していなかったので、随分と久しぶりに両方動きだした。ということになります。

いやー。良かったです。 xorg.conf が正しい設定であるならば rc.conf の moused の設定を変えてみてはいかがでしょうか。なお、今回は /usr/local/etc/hal/fdi/policy/ にはマウスの設定は入れていません。 xorg.conf の設定がそのまま X11 で有効になっていると思います。

ちなみにタッチパッドのほうは xf86-input-synaptics で動作しているので UltraNav みたいな動作が一応できます。 Synaptics を試してみたい方は参考にしてみてください。あ。細かい説明は一切ナシですけどもね;-)。