3月 172010
 

pango-view を利用したフォント表示ツールを作りました。ただのシェルスクリプトなんですけどね。

以下の URL に置きました。もしよかったら使ってみて感想など教えて頂けると、張り合いが出るって感じでしょうか(^^;;。

http://www.icmpv6.org/Prog/FontBook.pango-view.tgz

自分の PC にインストールされたフォントで MacOSX SL の FontBook みたいな文字を表示するスクリプトです。 GUI ではありません(^^;;。

一応、キャプチャ画面だけ載せておきます。

FontBook_pango-view.png

ちなみに表示されている物語りは宮沢賢治の「ポラーノの広場」だと言うことは以前に教えていただきました

配布の形式は tar 玉にしていますが、全然たいしたことないです。その中のスクリプトを実行するとこんな感じのウィンドが表示されます。

オプションや詳細については tar 玉の中に README.txt があるのでそれを読んで頂ければと思います。

それにしても pango-view はちょっとだけ期待ハズレだったかなー。

追伸。
「テキストファイルのセンタリング」ですが、pango-view のオプションに “–align=center” と言うのがありました・・。orz 教えていただいた皆さんありがとうございました。

3月 152010
 

NFS サーバが時々以下のメッセージを出力していて非常に「ウザい」と感じていた。調べてみると「NFS クライアントが見つからないので接続できないよー。」って言う感じのメッセージで実害は無いみたいです。ほっといても良い感じはするんだけど、/var/log/messages が汚れるので美しくは無いですわなー。

hostanme rpc.statd: Failed to contact host remote-host: \
RPC: Port mapper failure - RPC: Timed out

 
上記メッセージは長いので改行していますけども・・。

で、このメッセージが出力されるのは NFS サーバ側です。NFS サーバは NFS クライアントが見えなくなるとこのメッセージを出力するようになります。

今まで動作していた NFS クライアントが(物理的に)いなくなっても延々と出続けるのでちっとウザい。と言うか、確かにウザい。そんな時は以下のファイルの中を覗いてみましょう。

cat /var/db/statd.status

この中に記述されている NFS クライアントに対して上記のメッセージが出力されていることが解ります。うふっ。

と、言うことでこのファイルの当該の行を消した後に /etc/rc.d/statd restart すれば以降はメッセージが出力されなくなります。んー。良かった。

ちなみに、ほっといてもあるタイミングで /var/db/statd.status の中身は更新されるみたいなんだけど、そのタイミングが解らないので、そんな時はサクっと手でこのファイルを編集してしまうのであります。

3月 112010
 

最近の tacacs+ は x86_64 対応ってのが(あんまり)無いのねぇ。その昔の tacacs+ のコードってのは x86 向けなので x86_64 上でコンパイルすると、随分色々なソースのコードを書き換えなければならない。

幸いにして FreeBSD には ports で net/tac_plus-libradius ってのがあるのですが、こいつは tac_plus.F5.0.0.alpha.tar.gz と言うソースコードを使っていて、このバージョンのソースコードは色々問題もあるんだけど、radius・LDAP、そして MySQL に対応している。なおかつ、FreeBSD/amc64 でも make が通るので非常に嬉しいのであります;-)。

書き出しの「x86_64 対応ってのが(あんまり)無いのねぇ。」ってのは外部のツールを使って管理する tacacs+ のソースコード。って意味です;-)。

net/tac_plus-libradius な tacacs+ は radius サーバと連携するように特化されているみたいなので、MySQL サーバに接続できる版の ports を作ってみました。以下の URL に転がしておきます。

http://www.icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/ports-tac_plus-mysql-20100311.tgz

make install ができて、デーモンが起動したことは確認していますが、激しく使い込んではいないのでもしかしたら何かあるかもしれません。その場合はソースコードを見直してください(^^;;。

後、上にも書きましたが、そもそも元祖となる tacacs+ のコードは x86_64 に対応してないので随分と改修が必要です。Linux で make する時は随分苦労するでしょうねぇ。と、言うことで Linux 版のパッチも書いておきました。

http://www.icmpv6.org/Prog/Linux_x86_64-tac_plus.F5.0.0.alpha.patch.bz2

Centos5.4 ですけど、こちらも一応 make は通るようにて、起動までは確認しました。 Linux の x86_64 で tacacs+ と MySQL を連携したシステムを構築してみたい方、試してみてください。色々動かない場合はソースコードを見直して頂ければと思います(^^;;。

あ。見直して更新したソースコードは是非頂けると嬉しいです。宜しくお願いしますf(^^;;。

2月 032010
 

FreeBSD の ports current を追いかけていると virtualbox が oes 3.1.2 にバージョンアップしました。でもってこれを make すると X11 有り/無し が選択できるようです。

デスクトップに FreeBSD がある場合には WITH_X11=true で make したほうが全然良いのであります。しかし、WITHOUT_X11=true で make するのはどんな時かなぁ?と、悩むのですが、おぉ。自宅のサーバは FreeBSD/amd64 で運用していて、こいつはサーバなので X11 無しだよー。

ってことは、FreeBSD で稼働しているサーバ上では WITHOUT_X11=true で make して virtualbox をバックグラウンドで起動すれば、Windows 2008 R2 が FreeBSD 上で動作するんでないかい?などと思ってしまうのであります。ハードウェアは一台なんだけど、サーバは FreeBSD と WindowsServer の両方が動作する自宅の環境ができあがるわけです;-)。

#どんな「自宅だっ!!??」って突っ込みは無し。と言うことで;-P。

と、言うことで早速トライしてみましょう。今回用意するものは以下になります。

・FreebSD/amd64 7.3-PRERELEASE X11 がインストールされているデスクトップ機
・FreeBSD/amd64 7.3-PRERELEASE もしくは FreeBSD/amd64 8.0-RELEASE がインストールされているサーバマシン。こちらは X11 が入っていません。

デスクトップ機では WITH_X11=true で emulators/virtualbox-ose を make してインストールします。サーバマシンでは WITHOUT_X11=true で emulators/virtualbox-ose をインストールします。準備は整いました;-)。

まず、デスクトップ機で VirtualBox を起動します。KDE4 の場合、[「K」メニュー] -> [システム] にあります。

過去に一回でも VirtualBox を起動していると $HOME/.VirtualBox/ と、言うディレクトリが存在しているのでこれを一旦 mv ~/.VirtualBox ~/.VirtualBox.save としてから VirtualBox を起動しましょう。

起動後は 新しいバーチャルマシンを作成します。今回はライセンスの関係で Windows7 Profesional x86 を利用しました。バーチャルマシンの「設定」はサーバマシンのハードウェアに合わせます。フロッピーとかサウンドカードが無い場合にはどんどんオフにしたり削除します。

で、Windows の CD イメージをマウントしてインストール作業。インストールができたらデスクトップ機側の作業は完了です。なお、Windows7 の設定は今のうちに色々やっておいたほうがラクチンです。僕の場合は、ネットワークの設定を行いました。ブリッジにしてネットワークは自宅 LAN 内の固定アドレスを指定しています。ネットマスクは 255.255.255.0 です。

・デスクトップ機 192.168.10.110
・サーバマシン 192.168.10.3
・Windows7(ブリッジ) 192.168.10.7

設定ができたら Windows7 をシャットダウンしましょう。あ。ちなみに僕のデスクトップ機とサーバマシンでは共に NIC が re0 なのでラクチンなのであります;-)。

続いてサーバ側で Windows7 を起動するための準備をします。まず、デスクトップ機の ~/.VirtualBox をサーバ側に持っていきます。次に、やはりデスクトップ機でインストールした Windows7 のディクスイメージもサーバ側に持っていきます。この時に、デスクトップの VirtualBox の環境とまるっきり同じにします。

準備ができたらサーバ側で早速 Windows7 を起動してみましょう;-)。起動するためにちゃんと認識しているか確認します。なお、 VirtualBox の起動は一般ユーザ権限で問題ありません。

$ VBoxManage list vms
VirtualBox Command Line Management Interface Version 3.1.2_OSE
(C) 2005-2009 Sun Microsystems, Inc.
All rights reserved.
"Windows7 Profetional" {0ee9ff0d-8885-4e30-801d-fbc255515d6c}

 
認識したみたいですね。続いて以下のコマンドはどうでしょう?

$ VBoxManage showvminfo "Windows7 Profetional"
:

 
たくさん出力されるので詳細は割愛しますが、Windows7 Profetional と VirtualBox の詳細が表示されます。他にも VBoxManage には色々なオプションがあるので -h で確認してみてください。

$ VBoxManage modifyvm --audio none

 
などすると オーディオデバイスがオフにできたりします。

では次に Windows7 を VirtualBox 経由で起動してみることにしましょう。

$ VBoxHeadless -s "Windows7 Profetional"

 
ふふふ。コマンドラインから起動できました。ネットワークの設定はブリッジなので 192.168.10.7 に対して ping など打ってみます。Windows7 の起動時のログは以下に出力されます。確認すると良いでしょう。

cat $HOME/.VirtualBox/Machines/Windows7 Profetional/Logs/VBox.log

ログには色々な情報が出力されますが、その中に

00:00:46.408 Guest Log: VBoxService.exe: Started. Verbose level = 0

と、表示されたら Windows7 が起動したことになります。おーーっ。ぱちぱちぱち。

後は、rdc クライアントで接続っと;-)。

で、試したのですが、ポートは開いているみたいですが、黒い画面で接続できませんでした。orz。RDC プロトコルはライセンスの問題があると言うのだけどねぇ。その影響で画面が表示されないのかしらねぇ・・。

ちなみに、デスクトップ機で VirtualBox を利用せず VBoxHeadless コマンドで Windows7 を起動した場合はちゃんと RDC プロトコルで接続できるんですけどねぇ。X11 が無いと接続できないのはちょっとおかしくね?って感じなのです・・。

しゃーないので、デスクトップ機で再度 Windows7 を起動して VNC サーバをインストールします。再起動後に VNC サーバが有効になっていることを確認したらシャットダウンで再度、サーバマシンに持っていってトライっ!!

って感じでやれば、X11 が無い環境でも Windows7 がブートするのであります。今回はデスクトップ機側で設定した VirtualBox の設定をそのままづるづると引きずるすごい簡単な方法です。環境を準備するのが大変なことがあるかと思います。その場合は VBoxManage をコマンドラインから実行することになるので、ドキュメントとか読んで頑張ることになるのでありますぁ;-)。

あ。Windows のアクティベーションの事には触れていませんが、ディスクイメージがあってあちこちでバーチャルな環境を起動した場合、僕はどうなるか知りません。ライセンスはちゃんと守るのが良いかと思われます。私の場合、これは「検証」です;-)。

更に、あぁ。っ!!。 Windows7 の止め方を書いてなかったですね。以下のコマンドで停止します。オプションは色々あるので好きなのを選んでください。

$ VBoxManage controlvm "Windows7 Profetional" poweroff

 
かしこ。

1月 062010
 

この間、ちょっと前の「Thunderbird-3.0 を FreeBSD/amd64 で。」のエントリーのところで FreeBSD/amd64 上の Thunderbird も Firefox もすぐに core dump して使い物にならない。でもって -g したら libpango がどうもおかしい。と言うのを書きました。

このエントリーに添付してある URL にその結末が載っていましたね。要は pango にとあるフォントを食わせると core dump するものがあるので、そのフォントを fontpath から削除すると良いよ。とのことらしいです。

リンク先のスレッドの内容では xlsfonts コマンドで core dump するフォントを特定すると良いよ。と書かれているのですが、日本語フォントの場合、あんまり役に立たないですね。でもって GNOME や KDE を使っている人は特にフォント名が日本語で表示されるのですから。なので、日本語環境の場合は fc-list(1) を使うことにします。

fc-list コマンドで表示されたフォント名を pango-view と言うコマンドに食わせてあげます。その時に pango-view が core dump するとそのフォントは pango で扱えないフォントになるので /usr/local/lib/X11/fonts/ から削除する必要があります。

僕の環境では fc-list | sort -u | wc -l したら 434 個のフォントが利用可能な状態になっていました。うひひ。/usr/local/lib/X11/fonts/ で du -sk したら 1274754 と表示されたのでフォントだけで 1.2GByte のようです;-)。

さてと。fc-list の結果を pango-view に食わせるコマンドは以下でどうでしょう。

$ fc-list | sort -u | awk -F, '{print "echo \"" $1 "\"; ¥
pango-view --font=\"" $1 "\" -t 'TEST,test,テスト' -q"}' > fontcheck.sh
$ /bin/sh ./fontcheck.sh

 
一行目は長いので改行していますが、一行で実行して fontcheck.sh と言うファイルを作成してください。その後、fontcheck.sh を実行すれば pango-view が動作します。 core dump するファイルがあった場合には以下のように出力されます。

ヒラギノ丸ゴ Pro
Segmentation fault (core dumped)
ヒラギノ丸ゴ ProN
Segmentation fault (core dumped)
ヒラギノ明朝 Pro
Segmentation fault (core dumped)

 
表示されたフォント名を持つファイルを /usr/local/lib/X11/fonts/ の中から削除して fc-cache -fv を実行すると core dump するフォントが無くなると思います。

ちなみに僕の環境では MacoSX から持ってきたヒラギノの丸ゴ・角ゴ・明朝の各フォントと平成の明朝・角ゴシックの計 16 個のフォントで core dump が発生したので、これらのフォントを削除しました。

削除した後に Thunderbird3 や Firefox35 を起動すると、おおぉぉっ!! 無事に起動できたのでありました。パチパチパチ。

と、言うことで Thunderbird3 や Firefox35 が libpango で core dump するなんてのはその人の環境によって全然変わる。と言うことですね。僕みたいに(と言い切って良いのか?)たくさんのフォントをインストールしている人はその確率が高くなるわけですが、google で検索しても日本国内でこの現象を書いているのは僕だけみたいなので、もしかして、僕だけが陥った現象なのから?

この問題はオイオイ pango 側で吸収されていくのかなぁ?今回は pango のバージョンは 1.26.2 で特にダウングレードもしていないです。

それにしても復活して良かったです;-)。

そー言えば、MacOSX にフォントをインストールするときに「このフォントは危険です」みたいにアラートが上がってインストールしないこともあるのですが、FreeBSD の場合 fc-cache を実行した時点では何もアラートは上がらないのでインストール前(それはつまり fc-cache コマンドを叩く前と言うことかな)には pango-view を実行するのが良いのかな?

1月 042010
 

FreeBSD で firefox を ports/packages からインストールすると中々日本語化ってできないですよね。

例えば ports から最新の firefox-3.5.6 をインストールして、続いて firefox35-i18n-3.5.6 をインストールすると日本語化されるんだけど、csup して portupgrade -arR すると firefox35-i18n-3.5.6 がインストールされているんだけど、英語表示されてしまう。

firefox-3.5.6 が最新になってから firefox35-i18n-3.5.6 をインストールしないと日本語表示してくれないんですな。ports で是非関連性を持たせていただきたい所ではあります。

さて。そんな FreeBSD の firefox ですが、URL バーの横に検索バーがあるのですが、ここに表示されているのは en なサイトがほとんどで日本語のサイトが一個も無い。ヤッテらんねーぜ。ケっ。て感じがするのですが・・。

kensaku-bar.png

日本語のサイトを表示することも可能です。と、言うか http://mozilla.jp/ からダウンロードできる Linux 版の firefox は検索バーのメニューは日本語サイトが登録されているのであります。

なので Linux 版 firefox から 各サイト用の XML ファイルを引っこ抜いて持ってくればそれでおしまい。って感じなのです。

あ。ちなみに上のキャプチャの bing と @nifty は拾ってきたのをインストールしています。

簡単に作業内容を書いておきます。

1. http://mozilla.jp/firefox/download/all/ から Linux 向け firefox の日本語版をダウンロードしてきます。

2. ダウンロードしたアーカイブを展開して firefox/searchplugins の中を覗きます。ここに日本語サイトの XML ファイルが入っています。

3. $HOME/.mozilla/firefox/乱数.default/searchplugins/ に XML ファイルをコピーしてあげます。

4. firefox を起動して検索バーに表示されているアイコンをクリックし「検索バーの管理」で編集します。

作業はこれだけですが、firefox のバージョンが上がるたんびにやる必要があるかもしれません。

ports/packages の firefox35-i18n-3.5.6 で吸収してくれれば良いのだけどねぇ。/usr/local/lib/firefox3/searchplugins がベースとなるディレクトリなんだけどこのディレクトリをまるまる置き換えてくれるようにしてくれれば・・。

するっていと、firefox35-i18n-3.5.6 は各国語の言語パックの他に Linux 版 firefox をダウンロードして来て、展開した後 firefox/searchplugins だけ抜き取って /usr/local/lib/firefox3/searchplugins と置き換える。って作業を追加する必要がありそうです。

できるのか?(アムロ風;-)

12月 262009
 

ports CURRENT の editors/emacs が emacs-22.3 から emacs-23.1 になったようだけど、japanese/ の下の emacs は相変わらず emacs-22.3 ぽいので、以前このブログに掲載した emacs-canna の ports を作ってみました。

基本的には editors/emacs を japanese/ にコピーして Canna for GNU Emacs23 からパッチを取って来て make している感じです。なので、ベースは emacs-23.1 で、インストールされるものも editors/emacs とまるっきり一緒のはずです。

以下の URL に転がしておいたのでもしよろしければ使ってみてください。

http://www.icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/ports-emacs-canna-20091221.tgz
この ports について、その筋の人に色々お聞きしてみたのですが、一番多い意見が send-pr すればぁ。ってヤツでしたが、正しくその通りだとは思います。が、まぁ、自分で使っている分にはどーでもよいかぁ。みたいな感じで(^^;;。

後、ports の editors/emacs に吸収してもらえばぁ。って意見も頂いて、これは確かに「なるほどー。」とか思いましたね。 options に WITH_CANNA=yes とか指定できれば、 Canna for GNU Emacs23 からパッチをダウンロードして来て適用する。ってので済むのでこれは確かにラクチンだし、emacs の ports があちこちにできなくて済むのでそれはそれで嬉しいのだけどねぇ・・。

とまぁ、そんなそんなことは思っても結局はどっかそのへんに転がしておいて終ってしまいそうな予感なんですけどね(^^;;。

12月 252009
 

以前は cvsup(net/cvsup-without-gui) を利用していたのだけど、最近は csup(1) を利用して ports とか STABLE の最新のソースを持ってくるようになった。

csup(1) は IPv6 に対応しているのだけど、 cvsupd(net/cvsup-mirror) が IPv6 に対応していないくて、IPv4 でしか応えてくれないので、csup の一発目は必ずエラーになる。

あ。僕は自宅のサーバに cvsupd を起動しているので cvsup3.jp.freebsd.org とかから定期的に持ってきているので、自宅の FreeBSD は自宅で起動している cvsupd なサーバから持ってきています。cvsup.icmpv6.org がそれになるわけですけども;-)。

で、自宅のネットワークには IPv6 があってウェブとかメールサーバは IPv6 に対応しているのに cvsupd が IPv6 に対応していないのは非常に悲しいので、今回 cvsupd を IPv6 に対応させてみたいと思います。ただ、net/cvsup-mirror のソースコードを改変して IPv6 対応するのは非常に大変なので、今回はネットワーク的に IPv6 への到達性を確保します。IPv6->IPv4 トランスレータ機能を利用します。お題目は以下です;-)。

faith0 インターフェースと faithd を利用して cvsupd を IPv6 対応にしてみましょう。

まぁ、まずは何はなくとも man faithd と叩いてみましょう。そこから始まりますが、man を読んで解った事は、アドレスプレフィックス部分の /96 と IPv4 アドレス部分の /32 に分かれていて、IPv4 部分で IPv4 サーバを特定してそこにパケットを投げますよ。みたいな感じです。

では早速設定を見ていきましょう。今回のネットワーク構成はこんな感じにしてみました。

ipv6_faith.png

以下にちょっと箇条書きにしてみます。

  • 今回ターゲットとなる cvsupd は IPv4/IPv6 のデュアルスタックなサーバ上で動作します。
  • IPv4 ルータは PPPoE などでグローバルあドレスが付きますがサーバは NAT されています。ポート 5999 は cvsupd サーバにポートフォワードされています。
  • IPv6 ルータは外部のグローバル IPv6 ネットワークに接続しています。
  • cvsupd へは rtadvd により IPv6 のグローバルアドレスを払い出しています。
  • IPv4 は 192.168.0/24 です。
  • IPv6 は 2001:200:161:1400::/64 です。
  • トランスレータ用のプレフィックスは 2001:200:161:1400:5999::/96 です。

さてと。これだけでほぼ準備が整いました;-)。

まず、cvsupd サーバでの設定ですが、 faith0 インターフェースに飲み込まれる IPv6 プレフィックスを route(8) で設定します。その後、faithd を起動して特定のポートを faith0 に飲み込むようにします。

起動スクリプトは以下になります。rcNG ではなくて申しわけないですが(^^;;。

#!/bin/sh
#
# faithd start
#
HOME=/
PATH=/sbin:/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/usr/local/sbin/:/usr/local/bin
export HOME PATH
faith_ipv6='2001:200:161:1400:5999::' faith_ipv6_prefix='96'
case $1 in 'start' ) if [ -f /usr/sbin/faithd ]; then sysctl -w net.inet6.ip6.accept_rtadv=0 sysctl -w net.inet6.ip6.forwarding=1 sysctl -w net.inet6.ip6.keepfaith=1 ifconfig faith0 create ifconfig faith0 up route add -inet6 $faith_ipv6 -prefixlen $faith_ipv6_prefix ::1 route change -inet6 $faith_ipv6 -prefixlen $faith_ipv6_prefix -ifp faith0
/usr/sbin/faithd 5999 fi echo 'faithd 5999 Start.' ;; 'stop' ) killall faithd
route delete -inet6 $faith_ipv6 -prefixlen $faith_ipv6_prefix sysctl -w net.inet6.ip6.accept_rtadv=0 sysctl -w net.inet6.ip6.forwarding=0 sysctl -w net.inet6.ip6.keepfaith=0
ifconfig faith0 down ifconfig faith0 destroy
echo 'faithd Stop.' ;; 'restart' ) /usr/local/etc/rc.d/faithd stop /usr/local/etc/rc.d/faithd start ;; * ) echo "usage : faithd {start|stop|restart}" ;; esac

 
まず最初に sysctl で必要な mib のステータスを変更します。 ifconfig faith0 up した後に route add してから route change します。この時、プレフィックスは /96 です。残りの /32 は IPv4 アドレスになります。

今回の cvsupd サーバは 192.168.1.2 が付いているので、それを IPv6 に直すと以下になります。

2001:200:161:1400:5999::c0a8:102

この IPv6 アドレスを DNS に登録します。すると、csup コマンドを叩いた時に supfile の *default host 行に FQDN を書けば IPv6 でアクセスが可能になります。

と、思いきや・・。外部の FreeBSD からだとアクセスできないですね。 IPv6 ルータは 2001:200:161:1400::/64 ではルーテイングが設定してあるのですが、2001:200:161:1400:5999::/96 のルーティングができていないので IPv6 ルータに対して route add コマンドで 2001:200:161:1400:5999::/96 を cvsupd が起動しているサーバのリンクローカルアドレスに向けて上げます。

# route add -net -inet6 2001:200:161:1400:5999:: -prefixlen 96 fe80::2ae:90ff:fe11:a85%bge0

 
これで設定は全て完了です。外部の IPv6 機器から接続できるか確認してみましょう。

トラブルシューティングですが、まず、cvsupd サーバのローカルホストから telnet cvsup.icmpv6.org 5999 などと FQDN で指定し cvsupd に接続できるか確認してみましょう。

そこで問題があれば、指定したプレフィックスが /96 になっているか、IPv4->IPv6 の変換時の IP アドレスや DNS の設定、faithd 、sysctl mib などを見直してみましょう。

外部から接続ができない場合、DNS のアドレスの設定の確認と、IPv6 ルータでの /96 のルーティングの設定を確認しょう。

今回は faith0 と faithd の設定を見てきましたが、これらは tcp しか通過できません。 udp には対応していないんですね。そもそも faithd は KAME のリファレンスコードなので「tcp は実装するけど、他のプロトコルは自分で書いてね。」的要素が強いのかな?などと、僕個人的には思っています。

tcp しか通らないので、当然 ping や traceroute も通りません。tcping は IPv4 にしか対応していないし・・。とわいえ、ume さん が tcping の IPv6 対応パッチを書いてくださったのでそれを適用した tcping を利用すると良いかと思われます。以下の URL にパッチを転がしておきます;-)。ports の net/tcping で利用してください。

http://icmpv6.org/Prog/FreeBSD_ports/tcping-ipv6.diff

さてと。これで cvsupd サーバは IPv6 Ready になりました。このサーバ上で IPv4 にしか対応していない色々なデーモンを起動すればなんでも IPv6 Ready になります。では、IPv4 にしか対応していないデーモンは一体何が?とハタと考えた場合、古いソースコード(バージョン)で運用しているデーモンとか位しか思い浮かばなかったのですが、DSS(net/DarwinStreamingServer) なんかは IPv4 にしか対応してないので、こう言ったものを IPv6 Ready にすることが可能です。その場合、必要なポートを指定して faithd を起動する必要があります。DSS であれば以下のように感じでしょうか。上記のスクリプトに加筆します。

/usr/sbin/faithd 554
/usr/sbin/faithd 5000
/usr/sbin/faithd 5100

などなど、必要そうなポートにたいして faithd を起動するとそのポートに来たパケットは faith0 に突っ込んでくれるようになります;-)。

で、ここでまた、ハタと考えた・・。Apple 謹製の QiuckTime Player は IPv6 に対応しているのかぁ? あぁ。multimedia/mplayer で試せば良いかぁ。みたいな(^^;;。

大体こんな感じで faith0 と faithd を使えば比較的楽に楽しく利用できるかなぁ。と思った次第です。本来であれば IPv6->IPv4 トランスレータとして、dns/totd と組み合わせて使う大掛かりなルータってイメージがあるんだけど、ローカルホストのために利用する faith0 と faithd というのもまたアリかなぁ。と言う感じがあるのであります;-)。

12月 202009
 

遅まきながら、我が家にも Windows7 がやってきました。PC で地デジが見たいよー。と思っても WindowsXP x64 では不可能なので、Windows7 の x64 にしてみた。と言うのが実情ですが。でもって、今回は、まず NotePC にインストールしてみました。 DELL の X1 と言うもうずいぶんと古い PC です。

CPU は PentiumM の 900MHz なので、Starter にしようか Professional にしようか悩んだのですが、ちょっと Professional で様子を見てみようと言うことにしました。なのでアクティベーションはなし。重かったら Starter に変更かなぁ。と言う感じです。あぁ。PentiumM は x86 Only です;-)。

で、インストールですが、今まで WindowsXP が入っていたパーティション(FAT32)をぶっつぶして NTFS で Windows7 をインストールしますが、いとも簡単に終わり、その段階では画面のドライバ(i915だと思うんだけどねぇ)が見あたらなかったのだけど、 update したら画面のドライバがインストールされた。後はサウンドチップ(FreeBSD 的に言うと SigmaTel STAC9752/53 AC97 Codec)のドライバだけど、これは DELL のサイトから Windows Vista 32bit ドライバを持ってきたら動作したので全然問題はありませんでした。

まぁ、Windows はどうせ検証のためだけ(の予定)でインストールしたのでここまで。この後 FreeBSD をブートしようとするんだけど、これがまた大変だったのでありました・・。

google などで検索すると、色々なサイトで bcdedit で情報書き込んでブートしようねぇ。と書かれているのですが Windows Vista 版のがほとんどなのねぇ。僕の Windows7 では以下のように打たないと FreeBSD は起動しませんでした。

c:¥ bcdedit /create /d "FreeBSD/i386" /application  bootsector
c:¥ bcdedit /set {ID} device partition=c:
c:¥ bcdedit /set {ID} path ¥freebsd.pbr
c:¥ bcdedit /displayorder {ID} /addfirst

 
{ID} ってのは /create したときに表示されるやつを指定します。

後、Windows Vista の bcdedit の場合って device boot って指定しようね。って、検索すると色々なサイトで書かれているのだけど Windows7 の場合、これではダメで、ブートセレクトで FreeBSD を選択した後に 0xc000000f なエラーコードで FreeBSD が起動してくれなかったりする。Windows7 の bcdedit では device partition=c: と指定するのが正しいみたいです。

bcdedit をオプションなしで実行すると起動設定が見えるので、Windows のブート情報と一緒にしてあげれば良いかなー。

ちなみに freebsd.pbr は /boot/boot1 を持ってくるんだけど、これまた当たり前で FreeBSD/i386 や FreeBSD/amd64 のどっちから持ってきても大丈夫です。md5 のチェックサムはどっちも一緒でした。手元に FreeBSD/i386 しかなくて、起動したいのは FreeBSD/amd64 ってときでも FreeBSD/i368 から /boot/boot1 を持ってきて c:¥freebsd.pbr にリネームして置けば大丈夫です。

で、FreeBSD はブートするんだけど、考えてみると Windows7 てパーティション二つ利用するのでブートメニューから FreeBSD が起動すると /etc/fstab の情報が一個ずれてしまうので Windows7 をインストールする前に FreeBSD の /etc/fstab は編集しておいたほうがラクチンかも;-)。まぁ、ufs:ad0s3a とかしてブートしてから /etc/fstab を直しても良いとは思うけど;-)。

今までは /dev/ad0s1 が Windows で /dev/ad0s2a が FreeBSD だった場合、 Windows7 をインストールした後は /dev/ad0s3a が FreeBSD の root になります。

とまぁ、今回は一番はまったのが bcdedit かなぁ。 これが一番時間がかかった・・。ふぅ。

と、言うことで NotePC での検証環境ができたので明日はメインで利用しているデスクトップに Windows7 の検証環境でも作るかなぁ。

12月 152009
 

ちょっと前に正式にリリースされた Thunderbird-3.0 ですが、今日 ports を csup したら登場したみたいなので早速利用してみました。

Thunderbird-2.0 と微妙に違うのですが、メールボツクスの並び方が MacOSX の Mail.App みたいに、受信ボックスごととか、ゴミ箱ごとに並ぶようになったのでそれはそれで嬉しいなぁ。と思い、WindowsXP と会社の FreeBSD/i386 7.2-STABLE、後自宅の FreeBSD/i386 7.2-STABLE と FreeBSD/amd64 7.2-STABLE にインストールしました。

僕の使い方としては、Thunderbird を imap4 で利用して spam フィルタとして利用した後、emacs+mew で POP して来ると言う感じなたんだけどねぇ。けど、その横では MacOSX の Mail.App からやはり imap4 でアクセスする。と言う結構複雑な状況;-)。

さて。Thunderbird-3.0 ですが FreeBSD/i386 ではちゃんと動くんだけど FreeBSD/amd64 ではcore dump して動作しない。よくよく調べてみると Firefox35 も Flash があるとやはり core dump して動作しない。

flashplugin 周りの ports を入れたり消したり devel にたりしたけど、やはり core dump する・・。

後、驚いたのが Thunderbird-3.0 は Firefox のプラグインも参照するのね。考えてみると /usr/local/lib/npapi/linux-flashplugin なんてディレクトリはないさー。/usr/local/lib/npapi/linux-f8-flashplugin ならあるんだけどね。大丈夫なのか・・。環境をもう一度見直す必要があるのかな?

で、結局 plugin 周りをいじったのだけど、だめだった。相変わらず core dump の嵐。ゲームセンター嵐。なんのこっちゃ;-P。

Thunderbird とか Firefox には -g と言うgdb 経由の起動オプシンがあるのですが、それで確認してみると以下のメッセージが・・。

Program received signal SIGSEGV, Segmentation fault.
[Switching to Thread 0x806b020b0 (LWP 100220)]
0x000000080358df8b in pango_ot_tag_from_script () from /usr/local/lib/libpangoft2-1.0.so.0
(gdb)

 
ふむー。pango 辺りで起きているのね・・。インストールされているバージョンは pango-1.26.1 。これを再インストールしたけど、治らない・・。

で、google で探してみたら以下の URL を発見・・。orz

http://forums.freebsd.org/showthread.php?t=8859

よくよく読んでみると pango を 1.24.5 にすれば動作するらしい。かなしぃなぁ・・。

僕は gnome ではなく KDE4 を利用しているので pango を入れ替えた時のダメージが大きいのでどうしようか悩み中。あ、どんなダメージがあるのか想像ついてないです。もしかしたら全然大丈夫なのかもしれませんけど。

FreeBSD/amd64 は自宅で利用しているデスクトップ機でメモリ 8GByte 積んだマシンなのよ。最近は Mac でメール見たりするので無理して Thunderbird と Firefox 使わなくても良いかなぁ・・。KDE4 には konqueror があるしなぁ・・。

それにしてもまいった。pango のバージョン落とすか、もう少し待って Thunderbird と Firefox が対応してくれるのを待つかですね。