この前の項でせっかく xemacs20.2 をインストールしたのになぜそれを使わないのか?と言うと・・。~/.emacs の設定で中国語漢字変換を使う機能の呼出が解らなかったのでした(^^;;。多分、xemacs ではサポートされていないのだろう・・。と言うのが専らの評判です。
と、言う事で今回は 2.2.2-RELEASE の CD-ROM の中に入っている mule2.3 を インストールします。pkg_add jp-cmule-2.3.tgz これでインストールされます。
続いて mew-1.9n/im-7n をインストールします。mule2.3 にインストールする時は Makefile を少し直す必要が有ります。
---------------- EMACS = mule ELISPDIR = /usr/local/lib/$(EMACS)/site-lisp ----------------上記に変更して、後は make;make install すれば完了。これは xemacs の時と一緒です。
---------------- roman# cp -rp /usr/local/src/mew-1.92/etc /usr/local/lib/mule/site-lisp/etc ----------------im-76 は xemacs の時インストールしたのが /usr/local/bin になる為、そのまま使う事が出来ます。と、言う事は perl5.004_03 もそのまま使えると言う事で、実質的なインストール作業は全て終りました。やったぁぁぁーーーっ!!
さて、いよいよ中国語の入力ですが、日本語入力に Canna を使用し、中国語の入力方式には Quail と言うのを利用します。
以下が、~/.emacs に追加する文字コード変換の lisp です。これを適当な所に追加してください。
---------------- ;(if (boundp 'MULE) (progn (defun invoke-japanese () "Change to Japanese Mode" (interactive) (progn (require 'japanese) (set-primary-environment 'japanese) (load-library "canna") (set-default-file-coding-system *euc-japan*unix) (set-file-coding-system *euc-japan*unix) (set-keyboard-coding-system *euc-japan*unix) (set-display-coding-system *euc-japan*unix) )) (global-set-key [f12] 'invoke-japanese) (defun invoke-chinese () "Change to Chinese Mode" (interactive) (progn (load "chinese") (set-primary-environment 'chinese) ; (set-language-environment 'chinese) ;; For Quail (load "quail/tonepy") ;; 中国語入力方式 ; (load "quail/quail-tonepy") ;; 中国語入力方式 (global-set-key [f10] 'quail-mode) ;; F10 で Quail Mode を起動 (set-default-file-coding-system *euc-china*unix) (set-file-coding-system *euc-china*unix) (set-keyboard-coding-system *euc-china*unix) (set-display-coding-system *euc-china*unix) )) (global-set-key [f11] 'invoke-chinese) ) ;) ----------------機能は以下の様になります。
・F12 で日本語文字コードになる。
・F11 で中国語文字コードになる。
・F10 で中国語入力モードになる。
F11 を押した後で、F10 を押すと、見た事の無い、漢字入力モードが現れたと思います。これが中国語入力モードです。
ここですかさず、"ni" と入力すると漢字がつらつらと出ます。そんでもって、選択して、その後、"hao" と入力します。つまり、中国語入力モードは音読みで入力して、なおかつ一文字づつ入力すると言うちょっと大変な工程を踏むと言う事になります。
もう一回 F10 キーを押すと中国語入力モードは解除され、日本語入力モードへと移行します。とっ!!!言う事はですよっ!!つまりっ!!一つのファイルに日本語と中国語を書く事が出来るっ!!と言う、素晴らしいエディタなのです。それが mule2.3 なのです(当然、xemacs でもこの表示は可能です)。
さ、今度は mew を起動して今の一連の動作を mew の上で行って見ましょう。つまり、メールを書く時に今の動作をします。うーーん。メールの本文は正しく書けているなぁぁ・・。けど、文字化けしないのかなぁ?
と、言う疑問やっぱり出て来ますね。中国語が入っているメール本文を送信する場合は、[あ]C. モードにしてC-cC-m を押して見ましょう。その時にヘッダが二つ現れると思います。
Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp-2
Content-Transfer-Encoding: 7bit
この二つのヘッダで、charset=iso-2022-jp-2 は 中国語文字コードをインクルードした文字コードになります。安心して送信は可能になりました。
さてさて、書き込み、送信は OK です。後、読み込みも OK ですね。問題は受信になります。一応、日本語環境を持っていて中国語を使う人からのメールは charset=iso-2022-jp-2 なので何ら問題は無く中国語の含まれたメールを見る事が可能です。当然、レスポンスを書く事も可能です。
問題は中国に住んでいる人から中国語のメールをもらった場合です。今の所、私は以下の Content-Type: で試しましたが、どれも mew でダイレクトに見る事が出来ませんでした。
Content-Type: text/plain; charset=iso-8859-1
Content-Type: text/plain; charset=HZ-GB-2312
Content-Type: text/plain; charset="us-ascii"
#一番最後の charset="us-ascii" ですが、これで実際にメールが送られて来た場合も有りました。もう・・。目が点・・(・_・)・・。
唯一読めたのが、charset=iso-8859-1 ですが、これもダイレクトには mew の上では見る事が出来ませんでした。一旦ファイルに保存して、そのファイルを mule で開いてみて、なおかつ文字コードを 変換して・・。等と思考錯誤を繰り返しようやっと読む事が出来ました。
一応、mew プロジェクトな方々の努力により、mew で読む場合の中国語コードが統一された様です。中国に居る方からメールを送信してもらう場合は charset を以下の形式にしてもらいましょう。
Content-Type: text/plain; charset=HZ-GB-2312
これで mew でダイレクトに読める様になったと思います。
また、送信時ですが、中国語だけを記述した本文の場合は、上記 charset=HZ-GB-2312 になって送信されます。本文に 日本語と中国語を混ぜて送信した場合は、charset=iso-2022-jp-2 となり、中国の方は日本語部分が文字化けしたメールを受信する事になります。
一番良いのは双方とも mule でメールを読み書きしているお友達を見付ける事です(^^;;。