●四国霊場八十八か所巡り
  別に僕は熱心な真言宗徒ではない。また、人生に疲れ果てた。ということもない。ただ単に「お遍路さん」してみたい。と言う気持ちで四国へ旅だった。
  基本的に僕は自分自身を旅人だと思っているし、絶えず風に吹かれていないと死んでしまいそうな人種であることはまず間違いない。四国という "フィールド" にあこがれて一周の旅(あぁ巡礼のことです(^^;)を始めた。ただ、それだけのことだ。

  実は、第一回目の区切り打ち(と言うか、つまみ食い)が四国初上陸。関東に住んでいる人間にとって四国は随分遠い地だ。仲間とオフロードバイクに乗って遊んでいた頃、仲間は TBI(ツールド・ブルー・アイランド)や SSER にいつも出かける(※)人が沢山いたが、僕はそれらには参加せずにいた。四国への想いはつのる一方であった。

※古くからのオフロードバイク乗りでエンデューロレース好きな人なら知っていますね。SSER オーガニゼーションが四国の林道を使って開催したエンデューロレースです。後にラリーレイド・モンゴルに発展していきます。

  ここでは僕のお遍路さんとしての旅をつづっていきたい。今はまだ第一周目。「歩き遍路」は今のところ、まだする必要はないと思っている。二周目、三周目で歩き遍路をしてもいいと考えており、まずはとりあえず第一周目を頑張ること。

  僕の四国巡礼での基本的な方針は、「宿泊の全ては野宿を目指す。」であり、温泉や面白いことを楽しみ、札所ではお経をちゃんとあげて(般若心経だけだけど(^^;)、美味しいモノを食べる。これが一番いいと思う。ここに掲載していく内容はこれらの内容を書き込んで行く形式を取り、これから「お遍路さんに行きたい」と思っている人に少しでも役たてばという気持ちでつづっていく。

  しかし、ツラツラ書き綴るだけで、ブログ形式は採用していない。なので、野宿ポイントの問い合わや面白いネタなどがあったらメールして頂ければと思う。

●区切り打ち
四国初上陸・香川/徳島 2006年 09月 03日 〜 09月 06日 [詳細]
自転車遍路・徳島 2006年 11月 23日 〜 11月 25日 [詳細]
自転車遍路・徳島/高知 2007年 03月 21日 〜 03月 24日 [詳細]

●装備
  全てをザックに入れて持ち歩く。と言うのを基本にしたい。野宿をこよなく愛する僕としてはテントはやはり重要なアイテムとなる。しかし、軽くなければ歩くこともできないので、僕は旅の道具類で 8kg、手荷物(や地図など)に 2Kg の約 10Kg で旅をしている。

  ただ、どんなに荷物を軽くしても、歩き遍路したらこの荷物では多いだろうな・・。将来もし 1,200Km を歩く時があった時には再考しよう・・。

[旅路の装備の詳細]

●バイブル
  僕は以下の二冊の本を持って巡礼の旅をしている。

  右側は小学館から発売されている「四国お遍路・バックパッキング」と言う本だ。ビーパル編集部がまとめているので、まぁ、そっち方面の内容に仕上っている。トップの僕のコメントのような部類に入る人間が、ふらっとお遍路さんに出てしまいたくなるような感じだ。
  基本的に歩き遍路用にまとめられているが、情報はかなり多く本の最後には開経渇、般若心経、明光真言、弘法大師御宝号、回向ノ文などが掲載されているためこの一冊で十分に役に立つ。

  左側は第 80 番 国分寺 のお遍路さん用品を扱っている所で購入した。これは一番札所でも手に入る。発行元が「満願寺教化部」と言う所なので、それはそれは由緒正しいお遍路さんの情報が手に入る。巡礼のするときの気持も、トップの僕のコメントを書き直したくなるくらい霊験あらたかである。
  各札所の歴史や説明が掲載されている。また、札所間の道のりも掲載されており、車で回ることも想定した地図の内容となっている。

●霊場八十八か所 と周辺の情報
徳島(1〜23番)発心の道場
第 1番 霊山寺  (Photo) お遍路さんの始まりの寺だが僕は第一回二日目。お遍路さんの道具は寺で購入するもよし、お寺の前のお店でも購入できる。
前夜は
徳島駅の裏にある徳島中央公園でテント泊。そこから電車で一番に到着。
第 2番 極楽寺  (Photo) 極楽寺に付随するお土産屋さん(個人のための納経所にもなっている)ではいろいろ売っているが、お寿司がなかなか美味しいので朝御飯にぴったり。
ちなみに 1,2,3 番は雨の中の歩きであった。日頃の行いがモノを言う・・。
第 3番 金泉寺  (Photo) 霊験あらたかな雰囲気。2 番から 3 番に向かう途中、初めての遍路道が現れる。田んぼの間のあぜ道みたいな感じ。境内では大きな杉の木が圧巻。
第一回の区切り打ちはここで終了。この後、駅まで歩いて電車に乗って徳島へ。
第 4番 大日寺  (Photo) 僕的にはお遍路さん二回目の一番最初の札所。前回行った 1,2,3 番札所に顔を出した後での納経。帰って来たんだ。と言う感じにさせられる。
第 5番 地蔵寺  (Photo) すぐそばにある羅漢堂と地蔵尊は見る価値があるかも。
第 6番 安楽寺  (Photo) 安楽寺に付属の売店でお遍路さんの道具が手に入る。コーヒーなども飲めるのでほっとした休憩にいいかもしれない。
第 7番 十楽寺  (Photo) 僕が行ったときには宿泊施設を建てている時で工事中だった。札所の前にはかま揚げうどんの店がある。疲れがたまり、おなかが減ってきたときにはぜひ食べてみてほしい
第 8番 熊谷寺  (Photo) 7 番札所からの途中、御所の郷温泉を過ぎると急に坂道がある。自転車遍路初の押しが入る。その後も寺までは登り坂の連続。根性が必要。
第 9番 法輪寺  (Photo) 畑の真ん中の札所。というイメージが感じられる。7 番札所からは下りなので自転車遍路にはありがたい。
第10番 切幡寺  (Photo) ひたすら階段を上るが、その前には坂道が待っており、自転車遍路には大変辛い。読経は息も絶え絶え。しかし、晴れていれば景気は大変素晴らしい(はず)。僕が行った時は雨だった。
第11番 藤井寺  (Photo) 1 番札所からの平地最後の札所。途中は遍路道経由で川島橋は是非渡ろう。ちなみに高知では沈下橋、徳島では潜水橋と言う。
今夜の野宿はJR 徳島本線の無人駅・西麻植駅でステーションビバーグの予定だったがあまりにさぶかったので、雨の中、駅の横の広場にテントを出して宿泊。
第12番 焼山寺  (Photo) 「歩き遍路にとって最初にして最大のピンチっ!!」とは良く言ったもので、自転車遍路にとってもその言葉は十分に当てはまる。11 番札所からは梨の木峠越えにするか、別格二番の童学寺方面から行くかが悩ましい。が、どっちにしても残り 4km は修行の場が待っている・・。疲れたら途中の道の駅「温泉の里神山」で休みを取るのは重要。
第13番 大日寺  (Photo) 童学寺方面から 12 番札所へのコースを取るとまさしく元来た道をもどる感じ。11 番 → 12 番 →13 番で 54km。辛く険しい 12 番札所の尾を引く国道脇の寺。
第14番 常楽寺  (Photo) 境内に岩がごつごつ飛び出いる。スターウォーズのような感じ。なかなかふーりゅーでもある。
第15番 国分寺  (Photo) この辺りは近所に札所が集まっていて助かる。11,12,13 番打ちでかかった時間が取り戻せるチャンス。
第16番 観音寺  (Photo) 自転車を駐車所に止めると門を通らずに境内に入れてしまうので注意が必要。ちゃんと門前で一礼して入ろう;-)。
第17番 井戸寺  (Photo) 二日目の最後の札所。徳島駅が近いのでさぁここが打ち終わったら徳島駅に向かってダッシュっ!!(できないけどね。駅前まで非常に遠い)
この日の野宿は前回と同様、
徳島駅の裏にある徳島中央公園でテント泊。
第18番 恩山寺  (Photo) 徳島駅前辺りで宿に泊まったとしてもここまではずいぶんと遠い。ここに来るまでの途中の国道沿いで腹ごしらえは完璧にしておこう。
第19番 立江寺  (Photo) 18 番札所から19 番札所へはほぼ平なので自転車でもそれなりに楽。19 番札所の近くは商店街の中を歩くので散策も楽しい。
第20番 鶴林寺  (Photo) ここからは二つ続けて山寺を打つが、20 番札所は自転車遍路にとっては、はっきり言って地獄。これも大師さまからの試練だと思って頑張るしかない。標高 120m から 451m (僕の腕時計での計測値)の札所までの登りの 6km はひたすら自転車を押し上げるだけ。しかし、上りきった後は何か悟りが開けたような感じになるかも。
第21番 太龍寺  (Photo) 20 番札所から 21 番札所へは「遠回り+徒歩コース」のハードコースと「近道+ロープウェイ」の軟弱コースがある。僕は時間がなかったので軟弱コースをチョイス。ロープウェイは確かにすごい
下のロープウェイ乗り場の食堂でカツカレーの大盛りは是非食べたいところ。大盛りは量がとてつもなく多い。味はお母さんの味。
第22番 平等寺  (Photo) 僕自身、遍路二回目の最後の札所。また来るぞと心と大師様に誓って、最寄りの阿波福井駅から徳島駅まで帰投。
第23番 薬王寺  (Photo) 区切り打ち遍路三回目は徳島(発心の道場)の最後の札所から。日和佐の街の中にある札所。おみやげ屋さんがたくさんあったり道の駅があったりして華やかな札所でお寺も立派。
打ち終わったら道の駅・日和佐に寄って
押し寿司でも食べよう。
この後、24番を目指すが、下まで来たところでタイムアップ。海浜活動センターでキャンプとする。
高知(24〜39番)修行の道場
第24番 最御崎寺(東寺)  (Photo) 高知(修行の道場)の一番最初の札所。とは言いつつ、23番札所からは80kmも先にある。23番札所を出た直後は山道のアップダウンの繰り返しで非常に辛く、後半に海に面した道を走ることになる。途中の御厨人窟には是非立ち寄ろう。
この札所も山の上にあり、これもまた大変。24番札所の下に
室戸岬灯台があったりする。
第25番 津照寺(津寺)  (Photo) 自転車遍路にとって、平坦な地に札所があること程嬉しいことはない。門前までのアプローチは楽。札所に入ったら階段を登り、階段の途中では是非鐘を打ちたいところ。そして雄大な景色に思いをはせよう。
第26番 金剛頂寺(西寺)  (Photo) ここも山の上の寺。この辺りは海抜0mからいっきに駆け上がる。と言うイメージがある。
ここを打ち終わったら、道の駅・キラメッセ室戸に立ち寄ろう。
押し寿司と海洋深層水の塩が待っている。
第27番 神峰寺  (Photo) 「真縦」3kmの直登が続く道だと思っていたのだが、案外クネクネしているのね。と言うのが素直な印象。僕の腕時計の標高では海抜0mから一気に438mの世界へ(僕の腕時計による表示)。
駐車場の脇におみやげ屋さんがあり、土佐文旦(ぶんたん)一個のお接待を受ける。疲れきった体には嬉しい愛情とビタミンCでした。
この後、道の駅・やすまで漕ぎ進み今回はここで
キャンプ。
第28番 大日寺  (Photo) 久しぶりに自転車を押し上げなくとも良い札所である。ほっと一安心。道中は市内を走るので腹ごしらえができる。
第29番 国分寺  (Photo) 28番から29番札所への道中は田んぼの中を歩いたりして非常に変化に富んでおりなかなか楽しい。そして、29番札所はなかなか重厚な感じである。
第30番 善楽寺  (Photo) ゆったりとした登り坂。表門からのアプローチと、裏からのアプローチする二つの道がある。ちなみに僕は裏の道が入って、表門のほうから抜けていった。
第31番 竹林寺  (Photo) 高知市内の札所。アクセスは比較的容易であろう。と思ったら、しっかりと「ここは修行の道場であった。」と再確認させられた・・。一方通行の山の上の札所。帰りは51km/hと今回の最高速度が出た札所でもある。
第32番 禅師峰寺(峰寺)  (Photo) 31番から川沿い、そして石土池を通過しての札所。しかし、ここも山の上にある寺であった。またまた自転車を押し上げる。駐車場には売店があるので打ち終わったら一休み。
第33番 雪蹊寺  (Photo) 32番札所を後にし、いよいよ坂本龍馬に会える。弘法大師一辺倒では無く、坂本龍馬にちょっとだけ浮気してしまおう。しかし、龍馬に会いに行くには坂を下らなければならないのであった・・。
その後、湘南海岸に雰囲気が似ている高知海岸を通ってここに着く。いやぁ、山寺でなくて良かった。
第34番 種間寺  (Photo) 田んぼの真ん中にあるイメージ。33番札所からの道は平坦で、僕自身、33番と34番札所の間は平均時速約25km/hの最速で着いた。この後35番札所までの道のりは車が多い街中(バイパス)を通ることになる。
第35番 清滝寺  (Photo) ここも最後の1kmはしっかりと登り坂。さすがは修行の道場である。打ち終わった後、果実を売っているおじさんから土佐文旦のお接待をうけた。ありがたいことです。
ここには通夜堂があるので、高速道路をくぐる前のコンビニなどで食料を買っておくと良い。高速道路より先に店は無い。
この後、コンビニで弁当を買い、36番札所を目指すが、今回は、塚地坂トンネルの手前の
遍路向け東屋「塚地休憩所」にて 野宿。今回はテントを張らずに東屋の下で寝たのであった。
第36番 青龍寺  (Photo) 今回の区切り打ちでは最後になる札所。野宿した塚地休憩所を後に36番札所を目指す。札所へのアプローチは平坦であった。しかし、札所自体は階段を登りきった所にある。近所に遍路には有名な国民宿舎土佐があるため、朝一番は随分と人が多い札所である。
この後、今回の遍路で初の雨が降り始め、やむ気配が無いので土讃線須崎駅までたどり着いたところで今回の旅は終了。
第37番 岩本寺
第38番 金剛福寺
第39番 延光寺
愛媛(40〜65番)一菩提の道場
第40番 観自在寺
第41番 龍光寺
第42番 仏木寺
第43番 明石寺
第44番 大宝寺
第45番 岩屋寺
第46番 浄瑠璃寺
第47番 八坂寺
第48番 西林寺
第49番 浄土寺
第50番 繁多寺
第51番 石手寺
第52番 太山寺
第53番 円明寺
第54番 延命寺
第55番 南光坊
第56番 泰山寺
第57番 栄福寺
第58番 仙遊寺
第59番 国分寺
第60番 横峰寺
第61番 香園寺
第62番 宝寿寺
第63番 吉祥寺
第64番 前神寺
第65番 三角寺
香川(66〜88番)涅槃の道場
第66番 雲辺寺
第67番 大興寺(小松尾寺)
第68番 神恵院  (Photo) 僕のお遍路さんの一番最初にお参りしたお寺。
前日は琴弾公園でテント泊。ちょっと歩くが近所には「琴弾廻廊」があり、温泉に入ってご飯も食べられる。また、すぐそばにある「寛永通宝」は一見の価値あり。
境内では遍路さん用の道具が購入できる。
第69番 観音寺 68 番札所と同じ境内にあるのですごく楽。
観音寺市内には銭湯が結構あるのでテント泊には持ってこいかも。
第70番 本山寺
第71番 弥谷寺
第72番 曼茶羅寺
第73番 出釈迦寺
第74番 甲山寺
第75番 善通寺 弘法大師の生まれたところ。結構大きな街なので美味しいうどん屋さんなどを探してみよう。カタパンを売っているお店は割とすぐ見付かるはず。
第76番 金倉寺
第77番 道隆寺  (Photo) 駅から歩くことができる札所。多度津駅ではうどんが食べられる。この駅はトレーダー分岐点(銀河鉄道 999 参照)みたいな感じ。三方向に電車が向かう。
第78番 郷照寺
第79番 高照寺(天皇寺)  (Photo) 打ち終った後「清水屋」へところ天を食べに行こう。普通の味とくず餅風の両方を食べるとグー。
79 番札所と 80 番札所の間は約 7km でここを歩くと「がもう」「山下」など有名なうどん屋の前を通過する。
第80番 国分寺  (Photo) 境内は結構広くなかなか趣のある雰囲気。
遍路さん用の道具が購入できる。
第81番 白峰寺
第82番 根香寺
第83番 一宮寺
第84番 屋島寺
第85番 八栗寺
第86番 志度寺
第87番 長尾寺
第88番 大窪寺


南無大師遍照金剛。南無大師遍照金剛。南無大師遍照金剛。

※このページはなんか、しゃっちょこばった雑誌の記事風な書き方にしています。どうも済みません。そのほうがガイド的な色合いが濃く出てくるかな?と思い、わざとそういった文体にしています。お許しください。
Copyright (c) 2006,2007 takachan@running-dog.net All Rights Reserved.